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金色の九尾lll  作者: ブレイブ
第二部一章、愛理とワールドセイバー
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十話

チーム72


「潜入任務?」


「そう、あなたとセシリアでね」


愛理は明日奈から任務の説明を受けていた、今回の任務は潜入任務のようだ。


「潜入任務の際はサポーターが必要ですからね、もし敵にスパイだとバレてどちらかが死んでしまっても片方が逃げ切る事が出来れば結果の報告が出来る」


「だね、それで?、どこに潜入すれば良いの?」


愛理はセシリアの説明に頷きながら、潜入場所について明日奈に質問した。


「アイムス社よ、彼等は犯罪組織の支援をしている疑いがある、あなた達にはその情報を見つけ出して貰う、まぁもし見つけられなかった場合もペナルティはないけどね、さっこれがうちの諜報部が用意した、あなた達のアイムス社への内定書よ」


明日奈は二人にアイムス社の内定書を渡す、愛理が内定書を確認すると、いつ撮られたのか正直心当たりのない自分の顔写真が貼られていた。


「ねっ、お婆ちゃん、この写真いつ撮ったの・・・?」


「気にしたらダメ」


「・・・」




アイムス社


アイムス社、ビーム兵器の製造などを行う会社である、現在犯罪組織に出回っているビーム兵器はこの会社が製造元であり、この会社と犯罪組織の関係を怪しんだワールドセイバーは愛理とセシリアをここに潜入させたのだ。


「お前達が新入社員か、よろしくな」


「お世話になります」


「よろしくです」


愛理とセシリアが働くのはビーム兵器の組み立て部門だ、既に他の社員が次々とビーム兵器を組み立てている。


「おう、それじゃこの説明書通りに組み立ててくれ、新人なんだから焦らなくて良いからな?、確実に仕事を覚えてくれ」


「分かりました」


愛理とセシリアは怪しまれない為にも、真面目にビーム兵器を組み立て始めた。



「先輩、いつ動くんです?」


「うーん、警備員が多くて隙がないんだよね・・・」


この会社、常に武装した大勢の警備員が廊下や工場の外、本社ビル部分の出入り口付近を巡回している、その為愛理が言ったように調べ回る隙があまりない。


「それでも動かないと情報を見つけれません・・・」


「分かってる、なんとか隙を見つけよう」


警備員の隙を見つけると決めた愛理は彼等の様子を伺いながら仕事をする。


「あっそこ違うよセシリア、そのパーツはその反対側に付けるの」


「あっすいません」


真面目な愛理は例え任務でこの仕事をしているのだとしてもキチンと仕事をする、セシリアに組み立て間違っていると指摘し、それを聞いたセシリアは修正し組み立て直す。


「出来ました、それにしてもこの仕事、ビーム兵器の構造の把握も出来て良いですね、今後、もしビーム兵器を使う事があった場合、修理が出来るようになりそうです」


「うん、今まで私達にはなかったスキルを手に入れれそうだね」


愛理とセシリアはこのビーム兵器の組み立て作業が、今後のエージェントとしての活躍にも活かせそうだと思い、組み立てをしつつ内部構造を正確に記憶して行く。




社員食堂


時間はお昼時、午前の仕事を終えた愛理とセシリアは他の社員達と共に社員食堂に昼食を取りに来ていた。


「・・・」


愛理はパスタをモグモグと食べつつ、周囲の様子を見る、すると警備員達が集まり、社員達と同じく昼食を取っているのが見えた、どうやら彼等もこの時間は昼食を取りにここに来るらしい。


「これが隙、かな」


「はい」


警備員は交代をしつつ二十四時間、この工場と本社ビルの警備を行なっている、しかし昼食の時間や夕食の時間はここに来る、これは明確な隙かもしれないが・・・?。


「でもあれで全員とは限りません、この時間も警備している人が残っているかもしれないです」


そうまだ完全な警備員の隙だと判断するには早い、慎重に情報を得てから行動に移るべきなのだ。


「それと、この工場と本社ビルの構造把握も必要だね」


「はい、この施設の構造図が手に入ると良いのですが・・・」


愛理とセシリアがこの施設の構造把握の為に必要な構造図を手に入れる方法を考えていると、一人の警備員が二人の横を通った、そして彼の後ろポケットに構造図らしき物が入っているのが見えた。


「見つけた」


「はい、でも今は無理ですね、他の人の視線が多過ぎます」


この施設の構造図は警備員が持っているのが分かった、しかし今に手に入れようとするのは自殺行動としか言えない、その為愛理とセシリアは今は構造図を奪うのを諦める。




社員寮


夜、ここには警備員がいない為、比較的自由に動ける社員寮で手袋を身に付けた愛理とセシリアは静かに鍵を開けて一人の警備員の部屋に入り込んだ。


「よし寝てる、構造図を探して写真を撮るよ、そして元の場所に戻しておこうか」


「見つけました」


「早っ!」


愛理は真面目に働く時は仕事が早いセシリアに呆れつつ、寝室の外で写真を撮り構造図を元の場所に戻す。


「これで欲しい必要な情報が一つ手に入ったね」


「はい」


構造図の写真を手に入れた二人は静かに部屋を出て、それぞれ自分達の部屋に戻って行った。

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