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金色の九尾lll  作者: ブレイブ
五章、聖遺物を巡る戦いと九尾
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十二話

ソリビカ王都、フォックステイル本拠地


夕方、王都に戻った愛理と明日奈は聖遺物を回収出来なかった事、そして菜乃葉と同じ存在がもう一人現れたと報告した、二人の報告を受けた王は聖遺物を取り戻す為即刻、ブラックウルフェンの本拠地を見つける必要があると言い、愛理と明日奈に今日はもう家に帰るように伝えた。


「ここが私達の本拠地、良い家じゃない」


「でしょ?、お婆ちゃんの部屋もあるんだよ?」


明日奈を家に案内した愛理は、共に家の中に入る、すると・・・。


「愛理」


レベンに抱き締められた。


「は、はぅ・・・」


大好きな彼にいきなり抱き締められた愛理は顔を真っ赤にして照れる。


「心配した、ブラックウルフェンと、そしてあの菜乃葉と言う少女と同じ存在と戦ったのだろう?、怪我はないか?」


聖霊界から出て来たメリアに先に戻っておいた方が良いよと伝えられたレベン達は、少し無理をしてメサイヤごと転移し船着場にメサイヤを戻し先にこの家に戻っていた、そして愛理と明日奈が家に戻る前に、この日あった事をララフィアが魔導通信機で本拠地に伝えていた、それを聞いてレベンは愛理が無事に戻ってきた事を喜び抱き締めたのだ。


「ないよ、ごめんね?、心配させて」


「良いさ、いつもの事だ」


イチャイチャする愛理とレベンを見て愛理の幸せを一番に望む明日奈はあらあらまぁまぁしつつ、二人が無事に付き合えた事を喜ぶ。


「あっ、お久し振りです、明日奈さん」


「ねっ、ねっ、あれいつから?」


喜んでいる為尻尾をブンブンと振っている明日奈は、近付いてきたラフォリアに二人がいつから付き合い始めたのか聞く。


「二ヶ月ほど前ですね」


「そうー、今が一番熱い時期ねぇ、私もウィリアムと付き合い始めた頃は・・・」


明日奈とウィリアムはいつもお熱かったのだが、明日奈は付き合い始めた頃を思い出し赤面する、ラフォリアはいきなり顔を赤くした明日奈を見て首を傾げる。





帰って来た明日奈と仲間達はこれまであった事を沢山話した、話し終えた後愛理は明日奈と共にお風呂に入り現在は明日奈の部屋で二人ベッドに寝転んでいる。


「にしても、少しは話をする時間があったのに、なんで彼と付き合い始めた事をおしえてくれなかったのかしらー?」


明日奈は愛理の頬をプニプニと突きつつ、何故、レベンと付き合い始めた事を自分に教えてくれなかったのか聞く。


「恥ずかしかったの」


「そぉ?、この家に帰るなりあんなにお熱い様子を見せ付けちゃってくれたのにぃ?」


「あ、あれは、レベンさんからだもん!」


「そうね、あなたを抱き締めたのはレベンからだったわねー、でもキスをしたのはあなたからだったわよねー」


「ううー」


明日奈に弄られ限界まで恥ずかしくなった愛理は、枕に顔を埋めて照れる、そして内心、明日奈の前ではイチャイチャしないようにしようと思った、見られたら今のようにまた揶揄われる。


「かーわいいわねぇ、私の孫は、ふふふ」


「やめてあげてください・・・」


まだまだ愛理を揶揄い足りなさそうな明日奈は更に仕掛けようとするが、ホワイトローズが止める、明日奈はそれを聞いて仕方なさそうに黙った。


「・・・」


黙った明日奈を愛理は横目でチラリと見る、すると明日奈と目が合い、愛理と目が明日奈はニヤリと笑う。


「ほーれ、こちょこちょー」


明日奈はニヤニヤ笑いながら愛理をこしょばす。


「アッハッハ!、やめてぇ!、お婆ちゃーん!」


明日奈にこしょばされる愛理はなんとか抵抗しようとするが、明日奈には力で敵わない、抵抗虚しくこしょこしょされ続けた。



明日奈の気が済みようやく解放された愛理は枕に突っ伏している、一方の思う存分孫と戯れ、何故か肌が艶々になった明日奈は満足げな様子だ。


「やっぱり、まだまだお婆ちゃんには勝てない・・・」


「ふっふっふ、まだまだ青いわねぇ」


まだまだ勝てないとの愛理の声を聞いて明日奈は見事なドヤ顔をしつつ、尻尾を誇らしげに立てる、愛理はそんな明日奈をムーと恨めしげに見る。


「でも、戦いでは、大分追いついた気がするもん!」


「ふふふ、それはそうよ?、あなたはこの数ヶ月でほんと強くなった、でもレーヴァモードを使った状態で負けるつもりはないわ」


「ふーんだ!、そのレーヴァモードの上にも行ってやるもん!」


「ふふふ、楽しみにしているわ」


愛理は明日奈のプラチナモードには追いついたつもりだ、だからこそ次の目標は明日奈の最強の姿、レーヴァモード超えである。


「それと、時間が出来たら愛奈、聖霊王の所にも行かなきゃね、あなたに話があるって言っていたわ」


「うん、どんな話があるんだろう?」


「さぁね?、でも聞いて無駄になる話ではないでしょう」


愛理は愛奈が会う度に自分の為になる話をしてくれた事を思い出し、今度、愛奈がしてくれる話も自分にとって有益な話だと信じて、話を聞くのを楽しみにする。


「さっ、もう寝ましょうか、明日もたっぷりと時間があるのだから」


眠気が回って来た明日奈は、部屋の明かりを消しに向かい、明かりを消すと愛理にもう眠ろうと伝えた。


「うん、今日は色んな事があって、疲れちゃった」


この日は明日奈との再会、ワールドセイバーのエージェントとしての初めての仕事、ブラックウルフェンとの戦い、最後に闇の者の眷属と化したアルファルドとの戦いと様々な事があり、愛理は流石に疲れたようだ。


「お休み、愛理」


「お休み、お婆ちゃん」


愛理は明日奈の腕に抱き着くと目を閉じすぐに眠り始めた、明日奈は眠る愛理の姿を見て微笑むと、自身も目を閉じ眠りに就いた。



???


闇の者の眷属となったアルファルドは、闇の気を辿り、菜乃葉の元に訪れた。


「へぇ、お前、あたしと同じか」


「ああそうだ、俺とお前は同じ、協力してあの方の復活を成し遂げようではないか」


「あはっ、決まってるさ」


菜乃葉とアルファルドは近付き抱き締め合う。


「その為には、沢山の人間の魂が必要だ、そうだろう?」


「あぁ、沢山の人間を殺して回ろう」


「ククク、楽しみだ」


二体の闇の者の眷属は、羽を広げると町を探し空を行く。

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