裏側 2日目
ホーンラビットの角突撃を得意のジャンプで避け、降下途中で双剣を首の裏に左右交差して斬り付ける。
着地したところをフォレストバットが2羽同時攻撃を仕掛けてくる。着地硬直をサイドステップ小ジャンプでキャンセルして避けつつ、通り過ぎて行ったホーンラビットの方を向きなおす。ホーンラビットが振り向くと同時に後ろから斬り付けた首を狙って、今度は前から2本の剣を前に突き出す。
レイの左上の戦闘ログ窓には、『ダイブスラストをサポート無し発動、クリティカルヒット』と表示され、ホーンラビットは粒子となって消えていく。
ダイブスラストの硬直をジャンプキャンセルし、旋回して前から迫るフォレストバットの急落下を、ジャンプキャンセル後方ジャンプつまり2段ジャンプで避け、そのまま慣性落下を利用して、左と右の剣を別々のフォレストバットに命中させる。絶命したフォレストバット達は、仲良く光となって消える。
回避の反応は良いし、隙も消せる。慣性を利用すれば火力でるけど、スタミナが持たない。先の戦争は、たったの30秒の出来事だったが、スタミナは既に半分を切っている。
早朝レベル1から潜っているのだが、昼過ぎの今にはレベル8だった。先の戦いで敵のレベルが見えるようになり、先のホーンラビットもフォレストバットもレベル13と分かる。
ついに一戦ではレベルが上がらなくなった。5レベル差程度では、そんなものであろう。
もっとだ、もっと早く、もっと強くならなければっ。
黒いマントを靡かせ、レイは森の奥へ奥へと足を踏み入れていく。