普段通りの生活
わたしには毎日欠かさずしているルーチンがある。
それは朝起きて、朝食に納豆たまごかけご飯をたべることだ。アメリカやメキシコ、オーストラリアなど海外と会議をするため早朝に会社に向かう。わたしは外資系の会社に勤めている。このため、6時に起床し、朝食を済ませ、6時半にはクルマで会社に向かう。
納豆たまごかけご飯。これがわたしにとって、最も効率的な朝食であり10年以上続けている。
妻はわたしが朝食をとる時間はまだ寝ている。息子たちもそうだ。
外資系で仕事をするということは、海外の取引先との時差を考慮しなければならない。行ってきますと玄関前で言っても返事はないが、寂しくはない。
皆、毎日疲れているにちがいない。そう思って音をたてずにゆっくり玄関のドアを締める配慮は怠らない。
クルマに乗り込み、ゆっくり走りながらBluetoothで繋いだ携帯のライン開き、千恵を検索する。
クルマを一旦道路脇に停車させ、「おはよう」と入力するとすぐに返信が来る。千恵はいつも早起きだ。さすが三児のママである。彼女とはマッチングアプリで知り合い、最近仲良くなりだした。
「かけるよ」
「おっけ!」
首都高の乗り口でライン通話が始まる。運転しながらとりとめのない話をする。
これもわたしの朝のルーチンだ。