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ゲームだから

 勘違いは突然に


 城下町の依頼が減ってきていることで始まりの町の奉行所で依頼を受けるべく、手の空いている奴を探す。

 いつものメンバーだと良いのだが

 アカネさんに3人の居場所を知っているか聞くと、模擬戦をやっているのでは?と言われた。

 え、模擬戦やっているはずは無いんだが。見に行ってみるか。


 模擬戦をやっていた場所まで行くと、合戦さながらの光景が繰り広げられているじゃ有りませんか。


 なんでこんな事になってるんだと思っていると、桜花が声をかけてくる


「あ、玄来てたんだ。どう?中々凄いでしょ。」

 ニコニコしているが、目は笑っていない、

「すまん、俺が書類に追われ、気晴らしに依頼を受けている間に何があったんだ。」

 俺には何がどうなっているのかが、全く理解できない。

「え、最初の模擬戦があんまりだったでしょ。だから、みんなが形になるまでって自主的に訓練、模擬戦をやってたんだよ。」

 ほぉ、自主的にやっていたとは。

「おや、玄が来るとは珍しいですね。」

 常清が汗を拭きながらやってきて

「どうでしたか、今の模擬戦は。引き分けに終わりましたが。」

 何を言っているのか理解が出来ていない風の俺に、常清が言う。

「もしかしてですけど、私達が時間を決めて模擬戦をしているのをご存じなかったのですか。」

 しらんわ・・・

「すまん、初耳だ。何せ城下町の建設ラッシュで書類に追われていたからな。

 あまりの書類の多さから、現実逃避で妖怪を狩りまくっていたからな。」

 俺が何をやってんだろうかという目で見るのはやめてほしい。

「あ、玄じゃない。どうだった、さっきの模擬戦。中々いい線行ってたでしょ。」

 武蔵がさっきも聞いた気がするセリフを吐く

「さっきも常清に同じ事を言われたんだが、いったい何がどうなっているんだ?」

 模擬戦をやっているのは分かったが、それ以上のことがわからない。

「えっとね、黒田君から模擬戦をやった後に、これじゃ使えないってボソッと言ったのが聞こえちゃって。

 私達が全体の指揮しているわけじゃ無かったけど、押し込まれているときに何も出来なかったのを見ていて何も感じてなかった事かなぁって、常清、武蔵と話してさ。

 そんな話をしていたら、いつの間にか、壚ちゃんが加わって、敦賀君から今野君まで混ざって、最後は、足軽していた異邦人も混ざっちゃって。」

 何が言いたいのかわからねぇ。桜花も自分が何を言っているのか分からなくなったようで、ゴニョゴニョってなってしまった。

「つまりですね、私達が危機意識を持っていなかったことが黒田の気に障ったようです。

 それで、我々もこのままじゃいけないんじゃ無いかと話をしました。

 その中で、実際に模擬戦に参加した異邦人も危機感をあまり持っていなかったのがわかり、黒田の言っていた事の意味が分かりまして。

 これでは、他国と戦をやっても勝てないって事を誰ともなく言い出しはじめまして。」

「それで、全員が1度、総大将で模擬戦をやっていって、兵の動かし方、軍の動かし方を知った方が良いだろうってなってね。

 やってみたんだけど、良く分からなくって全員が足軽、足軽隊隊長、部隊長、武将、大将をやってみようってなったんだよ。」

 武蔵が続けて説明してくれる。


 つまり、此奴らは俺が書類に追われて、依頼に逃げていたときに模擬戦を繰り返していたって事か。

 あまりに見かけなかったから、依頼に行っているもんだとばかり思っていたぞ。これは失礼な事をしてしまったな。


「まだ続けるのか?」

「うん。次はわたしが大将をするんだよ。相手は誰だか分からないんだけどね。」

 桜花がにこやかに言う

「なぜ分からないんだ。」

 俺の顔が歪んだのがわかったのか

「こっちは、桜花、常清と僕。あっちは壚、敦賀、駿河、帯刀、今野で分けてるんだよ。」

 ん

「バランス悪くないか。」

「それがですね。敦賀が言うには、私達の方が大将をやることが多くなると思うから、数をこなすためにそうした方が良いと言って、そうなったんです。」

 なるほどな

「よし、俺も参加するかな。足軽で。」

 みんなが一斉にバッと音がするかってくらいにこちらを向く。

「次は見学してもらって良いですか。命令系統がどうなっているか模擬戦を見ながらレクチャーしますから。

 いきなり入っても和を乱す未来しか見えません。

 なんなら、敵味方無く薙ぎ払う未来しか見えませんよ。」

 常清が慌てて、俺に言う。

「わかった。1回は見学するよ。命令系統がって事は、命令が出た後の動き出しが良くなったということは予想できるぞ。」

 桜花達は苦笑して

「まだまだだよ。」

 と言った。


 


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