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プレイヤー達のヒトコマ

プレイヤーは踊る


「おい、このゲームって本当に情報が出て来ないよな。」


「仕方ないよ。リアルネーム晒して掲示板に書き込む、なんて、無理でしょ。」


「だから、ここで情報交換するしか無いって話だよな。」


「それでさ、立て札に仕官の話がでてたけど、お前等どーすんの?」


「様子見かな?仕官して後がどうなるかも分からないし。」


「本気で、このゲームって自由度高すぎないか?」


「あ~、分かる。目的が大名になるのか、全国統一するのかって事なんだろうけど、何をどうしたら良いのかさっぱり分からん。」


「領地も何にも無いからなぁ。あばら屋でもあればさ。ログアウトの場所ってだけなのかな?」


「ログアウトは城下町の宿屋でも出来るぞ?」


「それな。領地の意味あんのかって話だし。」


「それ知らない方が、どうかしていると思うけど・・・」


「そうは言っても、領地ってなんぞ?って話じゃ無い?」


「領地って言うくらいだから、何かありそうなんだけど・・・」


「情報が乏しすぎる・・・」


「あとさ、傭兵団ってなんなの?あいつら勧誘がウザいと思わないか?。」


「俺、傭兵団に入ってるけど、正直言うと、傭兵団っておかしいって。

 だって、傭兵団はギルドみたいな物でしょ?なのに、傭兵団に依頼なんて殆ど無いみたいだし。」


「イベントあったとか聞いたけど?」


「妖怪退治な。」


「なにそれ?妖怪退治って普通の依頼にもあるじゃん?」


「だから、傭兵団に入ってようが入って無かろうが、あんまり関係ないって思ってたり。」


「だが、傭兵団には専用の掲示板があって、リアル情報はいらないみたいじゃないか。」


「リアルネームは晒さないけど、プレイヤーネームは晒される。

 だから、誰が何を言ったかは過去ログ見れば分かるっていう仕様。」


「そんななんだ。」


「そして、攻略情報なんて殆ど落ちてないっていうな。」


「今、ここで話をしているのと何も変わらないというな。」


「それって、何かメリットあんの?」


「無いな。少なくとも攻略情報は誰も話したりしていない。

 ここで、話をしている方が有益だと思うぞ。」


「だなぁ。結局ここで話しているって、顔を合わせて話をするのと変わらないし。」


「傭兵団の掲示板って要らなくね?」


「いや、イベント情報なんかで人を集めるのには有用。」


「それだけだな。」


「傭兵団クビになったりするらしいぞ?」


「え?なんて?」


「だから、傭兵団の団長は気に入らないプレイヤーが居たら、クビにできるんだって。」


「どこ情報よ?」


「勝利の女神がクビになったらしい。」


「は?なんだそりゃ?その傭兵団トップ走ってなかったか?」


「団員のレベルは高いって話を聞いたことはあるな。」


「傭兵団も謎。」


「考えても仕方が無いかって思ったりして。」


「話を変えるが、気が付いたら、秋月家滅んでるっていう謎。」


「大友家と秋月家のやり合いがあるって思って、構えてたのに、気が付いたら知らない名前が領土を得ているという・・・」


「そして仕官って話が出て来たと。」


「さっきも言ったけど様子見。」


「あのさ、1つの国にどんだけプレイヤーが仕官出来るんだろうな?

 素朴な疑問なんだけど、大名家に仕官したら何ができるのかって謎だしさ。」


「そうなんだよな。仕官するのと傭兵団入る違いが分からないからな。」


「特殊なイベントが発生したり?」


「「「う~ん。」」」


「仕官、か。」


「様子見して仕官が出来なくなったらどうなるんだろうな?」


「新情報!」


「突然現れてどうした?」


「イベントか知らないけど、城下町から松明がどっかに続いてる!」


「なんだそりゃ?」


「何があるか分からないけど、町の住人がなんか騒いでる。」


「おれ、ちょっと見てくるわ。」


「なんか分かったら、情報プリーズ。」


「行ってみた。何かしらんが、白無垢着た女の人が2人いた。」


「ん?なんだそりゃ?」


「謎過ぎる。」


「とりあえず、見に行ってみるか?」


「だなぁ。イベントが発生してたりするかもだしな。」


 酒場にいたプレイヤー達は、外にでる。そして~


「あれなに?あれなに?」


「凄かったな。神々しいと言うか・・・」


「結婚式って・・・」


「俺達の誰かが結婚したら、あのイベントがまたあるのか?」


「いや、どうなんだろうな?」


「さっき、ちょっと聞こえたんだけど、神器がどうとか・・・」


「俺も聞いた。」


「そして、あの先頭を歩いていた奴が、どうも領主らしい。」


「みたいだな。宮司?が何か言ってたしな。」


「たまたま、近くに居て、話が聞こえてきたんだけど、仕官者が多くて、書類を見るの、もう嫌だとか言ってた。」


「誰がよ?」


「先頭にいた奴。」


「仕官者が多い・・・」


「この中にも仕官した奴居るんじゃねぇのか?」


「だとしても、情報をあげる奴は居ないだろうな。」


「自分の利益を優先するなら、そうだな。」


「本当にいやらしいゲームだな!」


「とか、言ってる奴が仕官しようとしてたりな。」


 ・・・・・・・


「つーことはだ、ここの領主らしい奴はプレイヤーって事でいいんじゃないか?」


「NPCの下にプレイヤーがいるのかもよ?」


「大名家自体がNPCの集まりだしな。」


「に、しては、発言がなぁ。」


「仕官すれば、それも分かるんじゃねぇの?俺は仕官するために履歴書だしたけどな。」


「おぉ!新情報を提供してくれるのか!」


「なんで、俺がお前等に教えなきゃならんのだ?」


「せこい奴め!」


「いや、せこいって・・・」


「自分で調べるしか無いこのゲームで情報は宝だからな・・・」


「誰かがやって追従するってのもな・・・」


「履歴書って・・・」


「もう、領主がプレイヤーなのは疑いようが無いな・・・」


「このゲームの情報を得るのに仕官は必須か・・・」


「しかし、結婚か・・」


「リアルでは悲しいソロだからって」


「お前等、リアルでソロ。ゲームでソロ。虚しくないか?」


「でもよ、NPCの町娘に声をかけたら、何処からともなく領兵が来て、どこかに連れ去られるとか・・・」


「噂話がリアルな情報なのか?」


「目の前で連れ去られた奴を見たことは有る。」


「NPCのくせに・・・」


「リアルでやったら案件だってのは、このゲームでも案件になるんだろうな。」


・・・・・・


「何か人が増えてないか?」


「いつの間にかオーディエンスが増えてるな・・・」


「情報を聞き逃さないってか?」


「自分に出せる情報が無いだけかもね。」


「自分達の歩んだ道の後に続く者が出てくるんだと思いますけどね。」


「それって二番煎じにしかなら無くない?」


「とは言え、これだけの人が先の見えない不安が有るって事では無いでしょうか?」


「あんたら、何か知ってんのか?」


「知っていることを、あなた方に教える事なんて無いですけどね。」


「自分で考えて、行動するしかないって思うけど?」


「そりゃ、分かるけどよ、何をしていいのか全く分からねぇってのは・・・」


「まぁ、僕達は運が良かったってのもあるけどねぇ」


「ですね。始まった直後から運が良かっただけですから。」


「・・・、分かった。ヒントだけでも良いからくれないか?」


「いつもなら、なんで、僕達がそんなことを教えなきゃならないの?って答えるんだろうけどさ。

 実際問題、人が増えないことには話にならないって状況だしね。」


「玄も、ある程度の情報を流すって決めたようですし、障りだけでも教えて差し上げましょうか。」


「それ、本当なのか?」


「えぇ。その代わりといってはなんですが、今から話す事を酒場だけでも良いので広めて下さい。

 ただし、この領土以外のプレイヤーには絶対に教えないで頂きたいです。」


「もし、違う領土でおなじような事が起こったとしても、僕達が何を出来るわけで無いんだけどね。」


「これは、私達の誠意です。それを踏みにじるような事が起こらないと信じています。」


「え、そんなに?どんな情報なのか怖い気がする。」


「僕達から君たちへ伝える事は3つだけ。

 まず、1つ目は、もう知っていると思うけど、従動物が買えるって事。

 動物屋に行けば、自分達の行いで従動物が懐いてくれるって現象が確認されてる。

 2つ目は、依頼は奉行所だけでなくて、町中にいっぱい転がってるって事。

 最後に、これはあんまり言いたくなかったんだけど、うちのトップが流せって言うから流すんだけど、領地はログアウトするだけの場所じゃ無いって事。

 後は、自分達で確かめなよ。」


「トップからの一言も添えておきますね。?

 俺と同じ道を歩ゆもう。夢を夢のままにしたくないなら、この道を共に進もう。

 この言葉の意味を考えて行動して下さい。

 きっと、今から見る景色は違った物になりますから。」


「なんで、なんで、こんな情報を最初から出さなかったんだ!

 ズルいぞ!」


「待てよ。この人達は自分達で見つけた情報を俺達に教えてくれてるんだぞ。それをズルいとか言うなよ!

 お前が何か情報があったとして、俺達におしえたかよ?」


「それな。貴重な情報を教えてくれた人に対する言葉じゃ無いな。」


「けっ!この情報を他の領土の奴等に流してやる!運営の掲示板に載せてやる!」


「勝手にすれば良いよ。お前の名前はしっかりと覚えたからさ。」


「私達に喧嘩を売ったと言うことを後悔させてあげますよ?」


「ぐぐぐぐぐ・・・」


「ほら、素直になれよ。つい言っちまっただけで、そんなつもり無かったってよ。」


「スーハースーハー。うし!

 あまりの情報に混乱して、酷いことを言ってしまった。

 あんたらが進んだ道を貶しているわけじゃ無いんだ。

 ただ、もう少し早く教えてくれていたらと・・・

 申し訳ない。貴重な情報をありがとう。

 自分で領地や依頼、調べてみるよ。

 で、仕官ってなんだ?」


「あ!こいつしれっと更なる情報を引き出そうとしてやがるぞ!」


「うるせぇ!お前等だって気になるだろうが!」


「ごめんね。仕官については僕等も分からないんだ。

 でもさ、きっと良いことが有るって思うよ?」


 酒場は大盛り上がりになる。


「じゃね。僕達は行くから。仕官してくれたら嬉しいってトップが言ってたよ!」


「いや、きっともう履歴書を見たくないと思いますよ?」

 ボソッと言った言葉は盛り上がる声に飲まれて消えた。

 

 そして、玄の顔が歪むのであった。

他のプレイヤー達を描きたかったのですが、中々うまくいかなかったかなと思っています。

ご助言頂ければ幸いです。

面白いと思われた方はブックマーク、評価お願い致します。

また、感想も頂けると、執筆の意欲に繫がりますのでよろしくお願いします。

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