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ゲームを楽しむ事

 内政・内政・内政


 神が降臨された。そんな馬鹿な話は聞いたことが無い。とはいえ、神社の建立はしなくてはいけないよな。シミュレーションパートに突入かと立て札を操作していく。ま、現実よりも簡単に色々できるんだけどな。

 領土画面が追加されて、村や、寺社、その他が見れるようになっているので、まずは約束した神社の鳥居と社務所を立てるために、その寺社をタップ。へクス画面が表示され、鳥居と社務所の場所を考えて配置する。参拝道の設置と、店舗が出せるようなスペースを作る。これで設置予定は完了。

 問題は谷田神社を何処に作るかが問題。山の中に作るか平地に作るか。山の中の方が神聖な感じは出るだろうが、建設時の大変さを考えると平地の方が良いような気もするし。相談して決めるか。

 全員呼び出し。これがいつも大変なんだよ。メールやチャットなんかが無いから、日時指定でアカネさんにお願いするほかないっていう不親切仕様。戦国時代にチャット、メールなんかあると戦自体が変わってしまうから仕方ないにしても、戦中だけ使えなくするとかあるだろって思ってしまう。

 ゲーム時間で3日後に全員が集まる。城の大広間に10人が集まる。そこに黒田君と前田君、近藤君が参加する。アカネさんは強制自主参加となっている。

「神社を作る事になったんだ。」

 みんなが、は?って顔をする。

「玄、それはどういった経緯で建立することになったんでしょうか。」

 常清がおずおずと声を掛けてくる

「絶対になにかやらかしたんだよ、この人。なんで僕達が居ない所でやらかすのかな・・・」

 武蔵はやれやれと首を振り手を広げてオーバーに言っている。決めつけは良くないぞ。本当に

「なになになに、また工事が必要なの。良し、武蔵、常清、行くよ。」

 桜花さんちょっと待とうか、まだそんな時間じゃない

「桜花ちゃん落ち着こうよ。まだ、何も話がすんでないよ。」

 壚をはじめ、みんなが、うんうんと頷き、壚が桜花を座らせる。

 俺は、神社を建立することになった経緯をみんなに説明する。

 説明が終わった時に、桜花、常清、武蔵、壚は、はぁってため息をつくが、残りの4人はビックリして開いた口が閉まらない、ムンクの叫び状態になっている。

「で、だ。どこに作るべきか聞きたいと思ってな。」

「で、あれば殿。我に一案があるのですがよろしいですか。」

「お、何かあるのか。」

「まずは地図を持ってきてもらえますか。」

 地図ね。はい。行ってきます。立て札で領土タップ、全体像をプリント、で、谷田神社を立ててほしいと言われた村周辺をプリント。それから鹿毛領の神社をプリント、で、なんとなく寺の場所周辺もプリント。全体像に印が付いてる村々もプリント。これだけ持って広間に戻る。

 広間に戻ると、9人が神降臨って何ですか。守護してもらうって言ってませんでしたか。何なんですか、あれ。等声が飛び、一言、玄だから。で沈黙が訪れていた。

「黒田君。これで良いか。」

 プリントされた地図を広げる。

「有難うございます。拝見いたす。」

 じっと全体像を見て、寺、神社のプリントを見返し、村々の周辺のプリントを見ていく。一通り見た後に考え込む黒田君。

「殿、他領と接している地点で街道がある場所は分かりますか。」

 全体像を片手に黒田君が聞いてくる。

「それは獣道も含めてか?獣道も含めたら分からないぞ。全体像に太い線、細い線があるだろ?それが街道と道だな。

 見てわかるように、村々は街道に出るための道があり、川に接続している道や、山の中の獣道に接している道もある。」

 そう、全体像で大腿の道は分かるようになっているのだ。これをもとに戦で行軍するルートを算定することが出来る様になったんだよ。今までは、ある道を進んでいただけだったんだけどな。

「と、するならば、村々の街道への入り口を変更して・・・・」

 なんか、大事になる予感が・・・神社を建立するだけの話だろ?これ

 不安な表情でみんなの方を見ると、なぜかみんなに首を振られ、諦めろと目で訴えられた。

「殿、相田領内に神社は建立すべきです。そして、村々の街道への接地点を建立する神社の東西2か所にします。そうすれば村々からの移動も簡単になり、また、農地や、他の産業を興す際にも道を設置していけば相田領が栄える事間違いなしでございます。

 こんな立派な城塞がありますので、城に見劣りする領地ではいけません。」

 この人何言ってんだろ、意味が分かりません。はい、脳内処理限界を迎えました。

 ボーっとしていると、近藤君が

「黒田殿、言っている事は分かりまする。ですが、金子はいかがするおつもりか?」

「金子は先の戦で得たものを使えば賄えるでしょう。もちろん賦役で村人を徴発するようなことは致しませんぞ。

 村人も日銭を払い、しっかり働いてもらうようにしても、十分な金子は有りますので。」

「拙者が知らない金子があるとでも。勘定方とも話す必要があるのでは。」

 黒田君と近藤君のバトル勃発。本当にあなたたちはAIですか。違いますよね。俺以下、プレイヤーは全員ドン引きで聞いているだけだ。

「それがですな、先日、我の所に商人を名乗る、唐沢なる者が来ましてな。寄進ですと、莫大な金子を置いていったのですよ。」

 え、今なんと?唐沢って言ったか?これは補償?いや、補償だとして一体何に対しての補償なんだ?

 俺が一人でウンウン唸っていると、

「相田さん、わたくし思いますに、これは神の見えざる手ではないですか?」

 神の見えざる手とは中々面白い事を言うな。そうだ

「近藤君、黒田君、これってきっと神様からの思し召しなんじゃないか。こう都合よく金子が降ってくると言うのも、そう考えると不思議じゃないと思うが。」

 俺がドヤ顔で言うと、後ろで、また、やらかしましたよこの人。と聞こえてくる。え、何かやらかしたのか?俺は

「おお!まさしくまさしくその通りでございますな。この近藤、天地神明に誓い、この相田領を神の住まう都に作り替えてごらんに入れましょう。」

 え?

「ふむ、これは帝にもお伝えして、下向される朝廷の方が居ないかもお聞きせねばなりませんな。」

 は?

「ご主人様、何も考えずに流れに乗る事も肝要かと。ご主人様が、何かしらを行うと、神が降りてきたかのような結末。これは近隣諸国に広く広まるでしょう。」

 WHAT IS THIS?ほら、やっぱりこうなった。なんでこうなると分からないんですかね。と後ろがうるさい。

「では、そういう事で皆様もよろしゅうございますか?」

「「「「「「「「「異存ありません。」」」」」」」」」

 何故だ、俺は異存しかないのに。神様なんてことをしてくれたんですか・・・

 

 ただ、何処に神社を建立すればいいのかを話し合う予定が、なぜこうなった?建立する場所は、相田領と田原領の中間地点。街道沿いに作られる事になった。また、鹿毛領の神社はそのままに、鹿毛領と、埼島量の間に大神様の社を建立することになた。大神様の社はそこまで大きくなく、ご神体を祭る程度の者になった、なぜか?あまり大きくすると、文句が来るんだとか。出雲大社から何か言われでもしたら、どうするんだって話らしい。よくわからんが。

 俺の領土のはずなんだが、なぜか俺の意向は無視され、独自の発展を見せ始めていると思う。

 まず初めに村々の縄張りから始め、道を通す場所を選定、それから街道を大きくする、で、谷田神社の位置を決めてと。立て札に入力していく。

 あれ、思ったよりも簡単にすべてが終わる。後は、これを奉行所へ依頼しに行くだけだ。

 思ったよりも簡単じゃんか。そう思っていた時期もありました。桜花、お前はどこに向かっていくんだ?とみんなが思うデスマーチが静かに幕を開けていたことに全員が気付いていなかった。


 それは困難な作業だった。水源を探し、上下水路を作り、新たな川、池を作る。決められた縄張りを整備して、街道の舗装を行う。神社も荘厳に作る為に宮大工を方々から集め、頭領を決める。字に起こすと大変さが全く伝わらないが、プロジェクト〇も真っ青な物語がそこにはあった。

 桜花は言う。水を制する者は世界を制す!桜花は言う!人の流れは水の流れ!桜花は言う。地域全体で防衛網を引けば、そこは不落の不夜城となる!もう、桜花が領主じゃないかと思うほどだ。

 

 水源探しは困難を極めた。人の営みには必要なものだからだ。地下水脈を探すと同時に水源を探していく。桜花は山間の水源にダムを造りたいようだったが、今の技術レベルでは不可能であったため、水源を探す事となった。さすがに石や岩を使ってダムを造ると言うのは無理な話で、水源の近くに貯水池を作ると言うが、そのレベルが頭のおかしい話になるので却下。窪地を利用したダム建設は可能だったが、かなり長い水路を通さなくてはいけない事でこれも却下となった。窪地で地下水脈から水を上げると言い出したが、水を上げる手段がない事でこれも却下となった。現代の技術でも難しい事を言うなと常清や武蔵から突っ込まれていた。ぶー垂れた桜花がそこには居たが、無視することにした。

「水を探すって言っても、川だけじゃダメなのかって思うんだけどな。」

「川の水量もありましからね。中々難しいんじゃないですか。」

「筑後川抑えれば大丈夫だと思うんだがなぁ。」

「多分筑後川の水源からこちらに水を引っ張ると、下流域が駄目になりそうですからね。新しい水源を見つけて利用するしかないでしょう。」

 常清と話をしながら山の中に分け入っていく。従動物達も連れて行っている。敵が出ないので物見雄山気分で居たが、それが誤りであったと気付くには時間は必要なかった。

 山の中で道なき斜面をあがていく。手に鉈を持ち、草を払い、枝を払い進んで行く。これ、闇雲に進んでいるから疲労感が半端ない。

 水源探しは何組かで行っている。プレイヤーも狩りだしている。

 既にいくつかの水源は見つけており、その水源からの水の流れを一本に纏める為のルートも考えて行ってるところだ。後2~3の水源が見つかれば、100万人人口が増えても大丈夫な水量の確保が出来る様になる計算。誰がその計算をしたかって?近藤君がやっていたよ。水源から出る一日のおおよその量を計算して導き出しているらしい。優秀過ぎるだろ、AI。

 俺は水源を一本の川にするための水路を立て札で作るだけで良いのはどうなんだと思いながら作業を進める。あの後、俺達は水源を見つける事が出来なかったが、他の組が結構大きな水源を見つけたらしく、水源の捜索は終わった。ここまでゲーム時間で1週間。早いのか遅いのか・・・いや、めっちゃ早いわ。

 全部で10の水源から村々を通し、河川を作っていく。問題は、終着点が海でない事だ。この問題を解決したのは大友側と交渉した大城さんの働きが大きかった。

 地下を通す上下水道を海まで相田領から一直線で掘らせてもらえるようにしたんだよ。もちろん、下流で水が出る様にする条件だったが。

 でも、かなり長い水路建設。時間がかかりすぎると思ったんだが、そこはゲーム。立て札で線を引き、その先については同盟国の許可が下りたっていう、緩い感じで海まで一直線の水路の線を引くことが出来た。

 大友領の水路は大友領の方で人を出したようだがプレイヤーは含まれなかったようだ。

 水路の完成まであっという間で、その先の道、街道の設置も直ぐに終わる。だが、それはプレイヤー、領民に地道な作業があったればこそだ。なによりプレイヤーの能力あってこそ。

 ただ、ここから開発のスピードが目に見えて遅くなる。なぜなら、農地の開墾や、農場の開墾、牧場の整備、一か所に集中していた人手がバラけたためだ。

 神社の建立でも宮大工たちで意見が合わずに工事が中断したりと問題も発生。その都度俺が出向いて話をつけて工事を再開といった感じになった。

 これまでの進捗状況は50%と行った所か。プレイヤー達は良く分からないがお祭り騒ぎで工事を楽しんでいるから問題は出ていない。

 強制的に参加させていないのも良かったのだろう。


 ある日城下町で、プレイヤーが話をしているのを耳にする。

「この領土って平和すぎないか。戦はどうやって起きるのか。」

 等話していた。戦は当分起きないぞ、これ言ってもいいのか・・・今は内政に重点を置いているからな。そう思っていると、

「ま、内政に力を入れて国力を高めてってのは王道だろ。後少しすれば兵力も充実するだろうから戦も始まるさ。問題は、俺達が参戦できるかって事なんだよな。秋月の戦。あれ参戦もくそも戦があるなんてのも分からないまま終わってたし。」

「このゲーム情報取るのがとにかく難しいよな。傭兵団に入ってる友達も戦が無いまま降伏してて草生えたって言ってたわ。」

「領土毎の掲示板があればいいんだけどな。」

「領土毎でも中は敵味方乱立だから、情報抜き放題になって面白くないと思うよ。」

「せめて、仕えている大名家の掲示板は欲しいと思うぞ。」

「それな。ただ、どこのも所属してない俺達じゃ情報が来るのは全部終わった後にしかならないって。」

「大名が立て札で教えてくれたらいいんだよな。ほら、従動物の事は立て札に書かれたし。今度の内政だって立て札が出たし。」

 お、なんか話が怪しい方向へ行ってないか

「あれな。俺はあれってAI大名じゃないって思ってる。今の領主誰だか知っているか?この領土の大名の名前。」

「え、そういえば、誰なんだ?秋月滅亡だよな。」

「正確には滅亡じゃなくて降伏して勢力が無くなったって事なんだけど。秋月の元配下国人は、今の大名には臣従していないみたいだけど、時間の問題だろうし、その時戦でもあれば参戦したいよな。」

「大名が誰かなんか俺達には関係ないもんな。大名に仕官している訳でもいからな。戦、仕官しないとダメなんじゃないか。」

「こういう時にはこれ、ペッペペ~。指南書~。」

 言うがプレイヤーは沈黙。そして

「よし、始まりの町だな。」

「仕官して戦に出れるようにしないとな。」

「でもよ、大名掲示板無いとな。」

「ま、傭兵団には掲示板があるんだ。大名家で掲示板が無いとは思えないよ。」

「「まずは仕官だ!」」

 と2人は門の方へ消えていく。

 え、俺大名になったの?いや、インフォも何も来てないし、領土を治めている事にはなっているけどもさ。ま、考えても仕方がない。内政を終わらせないとな。神社の完成も実は楽しみなんだ。


 一ヶ月月。現実時間で一ヶ月月を内政に費やした。他のプレイヤーが一ヶ月でどれだけレベルを上げれたんだろう。

 内政に付き合ってくれた他プレイヤーは奉行所から幾許かの報酬が出たようだが、割に合っていないよな。本当に感謝しかない。

 そして今日、めでたく神社の完成お披露目が行われる事になった。出雲大社へ使者を送り、神主、宮司、巫女の派遣を依頼して、神社の規模を伝え、30人もの神官職の方々が来てくれることになった。

 そして、ここ大事。都の帝からも使者として、下向してくる朝廷の方々が2門も来て下さることになった。と黒田君が興奮していた。あの黒田君がだよ。来てくれたのは一条家、もともと、高知にも下向して土着した一門衆が居る事で直ぐに下向。烏丸家の方が、カラスを祭るのであれば我が家がと下向を決断されたとか。一位だよ烏丸家って。ちなみに一条家は従一位。そんな偉い一門の方が下向って、どれだけ荒れてるんでしょうかね、京の都は・・・

 幕府からも使者として藤原何某さんが来てます。

 それはいいとして、神社の周りは人・人・人。めっちゃ集まっている。

 神社では式典が行われていて、神卸しが終わり、この宮に神が降臨成されたと宣誓された。人々から歓喜の声が上がる。ありがたや、ありがたやと拝んでいる人も多くいる。

 つつがなく式典が終わると、幕府の藤原何某が皆の前で、幕府からの書状を読み上げる。この地に遣わした~から治める様にと。そして、筑後守の官位を頂くことになりました。

 その後、朝廷からと烏丸様が下向してきたことを宣誓され、従四位下、征西将軍の位を帝より贈られた事を告げる。これ、前からだけど、朝廷から貰った事を宣誓されるのはまた大きな意味がある。

 群衆は大盛り上がり。おらたちの殿様は殿上人になっただ~とか騒いでる。良く知ってるな。俺は知らないぞ。官位やらなんやら全く知らないからどれだけの物か全く分からないのだ。

 式典も終わり、幕府の使者の方にお土産を大量に持たせ送り出す。幕府の使者は早く上洛して将軍を助けてほしいと言って帰っていった。今の将軍は足利義輝だと思っていたら、足利義晴様だって。あれ、大名家臣で選ぶときは義輝になってたと思ったんだが、俺の思い込みと見間違いか。

 そんなこんなで領土の開発、神社の建立は恙無くおわった。皆がやっと終わったと真っ白になっていた。

 でもな、これ、うちの領土だけでもこれだったんだぞ。支配域を広げていったら一体どうなるか・・・

もうしたくないぞ、こんなのは。 

 


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