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ゲームとして

 検証してみよう


 国盗りも終わり、領土の問題は田原さんに丸投げしている。

 黒田君や他の配下NPCに領地運営を任せている。

 桜花達の配下NPCが完全統合されたことで依頼にも連れて行けるようになった為、配下NPCと従動物でパーティーを組んで依頼をこなしていっている。

 駿河君達は動物屋で従動物ゲットだと意気揚々だったが、なぜが動物屋には犬、猫、馬、猿しか居なかったので、意気消沈で壚とパーティープレイに勤しんでいる。

 レベルを上げていって妖怪退治連続依頼が出るかの検証をしているようだ。

 俺は何をしているかって。俺も自分の従動物を引き連れて楽しんでいる。

 鵺のレベルは上がらないって事で連れて行くのもと思ったが連れて行かないという選択肢は無かった。

 今は連携強化をしているところだ。

 そうそう、秋月家の領土を切り取った事での変化もかなり有った。

 まず、他プレイヤーが依頼を受けるために俺の領地に来るようになっている。

 秋月家を統合した為、あちらの奉行所が消失したためだ。これは不味いと奉行所を各町に再設置をしたのだが、プレイヤーは俺の領地に居座っているようだ。

 なので、城下町はかなりの賑わいになっていた。

 こんなに多くのプレイヤーが居たのかと驚いたよ。いや、本当に。

 なんで、俺達の居た所が過疎っていたのかってのも分かった。他のプレイヤーは秋月家の城から東側に集まっていたらしい。これは他のプレイヤーから直接聞いたらしいから間違いないと思う。

 なぜ、らしい。のか。それは壚パーティーが情報収集をしてくれたからだ。

 なんでも、その話をしたプレイヤーと言うのが馬に乗っていたらしく話しかけたようだ。

 答えは依頼の報酬で貰えたんだとか。そんな依頼もあるのかって盛り上がったらしい。

 壚がどうしても、そのプレイヤーと話をした方がいいと言うので時間を作って会うことにしたのだ。

「すまないな。呼びつけてしまって。」

 城の広間に通されて、その男は緊張した様子でキョロキョロと回りを見ている。

「あ、いや、どっからツッコミ入れたらいいのか。」

「ご主人様、お茶をお持ちしました。」

 アカネさんがお茶とお茶請けを持って現れる。アカネさんを見た男は、固まったままクビだけが、ギギギと擬音を伴いながらこちらに向く。口がパクパク動いているが声になっていない。

「まぁ、落ち着けよ。俺達の事はどこまで聞いているんだ?」

 男はハッとして、

「お、おま、あ、あれ、あ、いや、え、ちょっと待って、は?」

 混乱すると地がでるもんだな。分かる気もするがな

「あ、アカネさんありがとうございます。用事があるときは声をかけるので下がって下さい。」

 俺はアカネさんに声をかけ男の方に向き直る。

「ちょっと落ち着け。話も出来ないだろ。」

 男は深呼吸をスーハースーハーとして、自分の手をグッパグッパし、クビを右に左に倒してから目を閉じ、最後に深い呼吸を行い、こちらをグッと見る。

「悪い、何とか落ちつけたと思う。で、俺の話を聞きたいって、逆なんじゃないかって思うんだけどな。」

「それは、そちらの話が終わってからだな。こちらとしても出せる情報と出せない情報がある。分かるよな?」

 俺は少しは情報を出してやると言ったつもりだったんだが

「まぁ、そうだろうな。自分等の足を使って得た情報だからな。それを見知らぬ俺なんかに簡単に出すべきじゃないだろうな。

 そして、俺がそれを安易に聞くこともしたくないしな。

 俺の事で聞きたい事を聞いた後で教えても良いって言う情報があれば教えてくれ。」

 なんか、凄くいい男だな。こいつ。ちょっと感心したぞ。

「分かった。俺が聞きたいのはプレイヤー間で傭兵団やそれに類似した組織があるのか?

 そして、お前が・・・失礼。名前を聞いてなかったな。

 俺は相田 玄という。」

 やってもうた。名乗らずに失礼なことをしていたな。

「あ、ああ、申し訳ない。こちらも名乗るのが送れてしまい申し訳ない。

 俺は尊魔たかま 忠佐ちゅうざという。武士だな。」

「尊魔か、よろしくな。」

「こちらこそ。だ。で、傭兵団と他に何が聞きたいんだ。」

「馬の事だな。」

「傭兵団に関してだが、俺もあんまり分からないんだよ。基本的にソロプレイだったもんでな。

 だからこそ、この馬が手に入ったわけなんだけどな。」

「ふむ、では傭兵団の頭目とかを知っていたりもしないって事だな。そっちはこっちで探すか。

 で、馬が手に入ったのがソロプレイだったからとは?」

「ああ、依頼である領主が兵を率いて他の領主の所に行ってくれって依頼があってな。

 それが1人でしか受けられない依頼だったんだ。

 最初は何の依頼なんだって思ったよ。だって、そうだろ?兵を率いるなんて、そいつの配下がやれば良いだけじゃ無いか。

 それで聞いたら、顔がバレると不味いからとしか言わないし、良く分からない依頼だったんだけど、その領地に着いたら領主を殺して主導権を取れとか言うしな。流石に暗殺はないわって思って幽閉したけどな。

 こんな依頼が発生するんだと興奮もしたけど、結局引き返してこいって事で依頼主の所に帰ったんだよ。

 その報酬が馬だったって事だな。

 考えようによっちゃ、行って帰るだけで馬が手に入ったから、いい依頼だったんだなと思うよ。」

 ほう、こいつが埼島の所に来た軍監だったのか。

「なるほど、尊魔は敵だったわけだな。」

「は?敵?どういう事だよ。俺はただ、兵を連れたいって領主を消せって事と、守備を固めるように動いただけで、敵対したわけじゃないよな。

 矛を交えたわけでもないし。」

「それがな、埼島さんは俺の部下になってる。」

「は?それってどういう事だよ。」

「そもそも戦の相手が俺達だったんだよ。」

「そんなことは一言も聞いてないぞ。あいつら、おかしいことを言ってたんだ。埼島を始末すれば褒美は思いのままとかな。」

「依頼がぶつかることが有るって事だな。これは怖いな。」

「俺は今、心底安心してるよ。下手なことしてりゃ、俺は相田さん所から狙われ続ける事になってたんだとは分かったよ。」

「まぁ、戦だしな。それで狙うようなことはしないさ。俺達はな。

 ただ、埼島の家臣達は違うけどな。尊魔、謝罪する場を用意したら謝罪する気はあるか?」

「俺が聞いていたのは、大友家と繫がっているから心配無用。ただ、埼島は大友に降らないだろうからって言われてたんだよな。

 正直言えば俺はどちらでも良かったってのが有るから幽閉だけにしたんだけどな。」

「埼島、毒盛られてたぞ。」

「は?なんだと、毒を盛られてたってどういう事だよ。」

「あ、分かったからいいわ。その領主、自称天才らしいからな。多分、埼島殺してたら、尊魔、お前がそいつに殺されてたと思うぞ。

 まぁ、殺された所で再スタートってだけだろうがな。」

「こわ、なんだよそれ。だとしたら馬が報酬って、かなり足元見られたって事か。

 あいつらぶっ殺しに行ってやろうか・・・」

「お、じゃあ行ってくれるか?埼島、鹿毛、国見、戸端の兵を率いて戦してみるか?」

「わるい、辞めとくわ。1人じゃどうしよーもできねぇよ。

 寝首かかれそうだし。」

「寝首を掻く事は無いだろうけどな。ま、いいか。聞きたいことは聞けたからな。」

 依頼で馬を貰えたって言っていたが、最初から馬とは思ってなかったようだし、これは興味深いな。

 成功度で報酬が変わるって事も有るって事なんだろうか。検証が必要か。

「で、俺の話は良いのか?そっちが持ってる情報を教えて良いものを教えてくれよ。」

 悪びれずに尊魔は聞いてくる。

「そうだな。まず、君主になるつもりなら仲間を配下にしないといけないが、配下になるプレイヤーには試練があって、試練を乗り越えないと配下になれないって事だ。」

「配下?プレイヤーを配下にできるのか?いや、傭兵団なんかは配下じゃ無くて仲間なんだが?パーティーも仲間だしよ。そりゃ、スゲー情報だわ。

 だけどよ、俺、基本ソロだから配下の宛もねぇし、君主になるつもりもねぇよ・・・

 情報としてはスゲーけど、誰も本気にしねぇだろうなぁ。実際見ちまってる俺は嘘じゃ無いって分かるけどよ・・・」

 そう、この情報は今聞いても俺が領土を押さえているから、配下作って何とかしようにも俺から直ぐに潰されて終わるだけなんだよな。

 あ、そう言えば桜花達の配下になれるか試してみるのもいいか?

「尊魔、ちょっと相談なんだが」

「滅茶苦茶悪い顔して相談とか言われても引くんだが?」

 そして、俺は尊魔に配下の配下になれるか試したいことを伝える。

 本当になる必要は無く、途中で辞めてしまって良いからと説得し、尊魔も渋々だが納得してくれた。

 あ、そうだ。その前に尊魔の領地を開拓して色々と試させて貰おう。

 それで、埼島の所でやったことの禊ぎにして貰えばと、悪い事が頭の中で計算された。

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