ゲームは楽しむもの
国盗り
国見、鹿毛、田原、埼島、戸端領までの広大な土地が俺の治める領地になったわけだが、ここで疑問が生じる。領土の獲得という物が発生したからだ。
領土は大名家の支配地域である事は分かるが、秋月の領土に俺の領地はあったはず。なのに、なぜか領土となってしまっている。
城が完成して支配地域が広がった為なのか、城を建築したからかなのか謎で有る。
そして更に謎なのは支配地域が色分けされている事。田原領はほぼ青色の表示。国見領は青色とオレンジ色が点々とし、鹿毛領は町の周りは青色だが町から離れていく毎にオレンジ色から赤色にかわるのだ。
埼島と戸端に至っては真っ赤だった。
謎ではあるが何となく、民忠の事かなと。民の忠誠度が低いと一揆が起こるみたいな感じになるのか、それとも年貢を納めないとか兵を出さないとかなのか。検証が必要な事が増えたように思う。
新しくできた奉行所でまずは兵士の募集をかける事にする。アカネさんに村からの兵士の募集のやり方を聞いたら
「その村に行き、何人程出せるか村長や、郷士に話を通してから、村長、郷士が何人出します。って感じで兵士が集まるらしい。田植えや、収穫時期には兵士は集まりが悪くなるので無理やり徴兵すると、民忠が下がると言われた。」
さすがチュートリアルAIさんの能力引継ぎなだけは有る。これも俺のアドバンテージだろうな。他のプレイヤーは手探りでやるしかないだろうし。
と、いう事で村々へお願い、殿さまだからって無理やりに事を進めてもいい事は無いと思って、お願いをしに行くわけだ。ただし、安く見られうのも注意が必要だとアカネさんは言っていたのでそこはちゃんとしようと思ってはいる。
村々の反応の違いは色に表れているなと。青の村は少し頑張って兵を出してくれる。オレンジは当たり前の兵を出してくれる。赤は出せる兵士の三分の一程の兵士しか出してくれない。
この民忠を上げる方法も謎。どうしろっていうのか。
ただ、村からの徴兵、兵糧の拠出は滞りなく済み、問題のプレイヤー案件をどうするか決めないといけない。
正直、兵士が2000も集まると思っていなかったからな。10人に1人の隊長を置き、100人の部隊に部隊長を置く。10人の部隊長を纏める武将が必要となる。
このゲームの能力値に知力や采配なんて能力値はないのに、何をさせたいのか運営よ。正直、リアルスキルが必要じゃないかこれ。適性が無いと隊長なんかさせられないぞ。いや、マジで。
問題は、隊長、部隊長、武将が2000の兵士に対して、21人の人手がいるという事。そして、配下NPCは戦に参加はできるが指揮は取れないって仕様。
おかしくないか、なあ、おかしいだろどう考えても。
ちょっと前まで配下NPCも戦で副将として参戦したし、何なら50人を1人で指揮できていたのに。領地だけのプレイヤーがやる戦は小規模だからか?
領土を持ったとなったら軍の規模が大きくなって指揮系統をしっかりする必要があるって事かよ。
どでかい落とし穴がありましたよ。こんな所に。そしてこれが意味するところは、情報が完全にクローズできなくなるという事。今俺を含めてプレイヤーは10人足りない人数は11人。
多数決なんかになったらこちらが負ける。いや、負ける事はないかもしれんが、下剋上をしようとする奴らが出てきてもおかしくない。
困った。本当に困った。さて、どうしよう・・・
だいたい、傭兵団はそのまま戦に連れて行けるのに、なぜ領土持ちになったとたんに縛りが発生するんだよ。
ところ変わってある空間では。
「あの、想定よりも早く相田さんが一領土を塗り替えようとされているんですがどうしましょうか。」
金さんは立山に報告をしている。
「www相田さんどうやったらそんなに早く・・・」
立山はハンカチで汗を拭いながらつぶやく。
「唐沢さんに相談しないと、こちらが勝手な事をするとまた補償対応しないと行けなくなりますよ。」
金さんは半ば諦めたように立山に伝える。
「と、言うわけでいかがしましょうか。」
「それで相田さんは領土をもう持っている状態になっているんですよね。2次募集が始まる前に領土を持っているプレイヤーが出現しているとは想定の埒外ですね・・・
ほかに気付いて動いているプレイヤーってどの程度いますか。あ、初期大名からのプレーヤー以外でです。」
唐沢もどうしてこうなったと困った顔で立山、金さんに聞いている。
「それなんですが、こちらの意図したプレイスタイルでほとんどのプレイヤーがプレイしています。中にはPKをする集団もありますが、そちらは全くこのシステムには気づいていないようです。」
金さんが答え
「大名プレイをしているプレイヤーにも、内政、外交、戦パートがあり、今は内政をっていう流れをつくっています。情報も出回っておりませんし、相田さんが異常だと思います。」
立山が汗を拭き拭き答える。
「想定以上に相田さんへの保障が大きかったんですかね。」
「いえ、相田さんは普通にプレイされてました。配下NPCのレベルを上げるくらいでしか配下NPCを使用しておりませんでしたし。」
金さんが唐沢の疑問に違うと答える。
「配下プレーヤーが9人です。領地の統合をしてしまいましたので。」
立山が言う
「それに問題が?傭兵団は100人規模の所もあるじゃないですか。」
「傭兵団は配下というよりも相互互助に近い物ですから、一応団長はいますが、立ち上げた人ぐらいの感覚なんです。ですが、配下となると話が違ってきます。」
金さんが答える
「なぜですか。僕がデザインした形と違うんじゃないですか?」
「唐沢さんがデザインした物です。そもそも、大名プレイヤーもプレイヤーに対しての命令権はありませんよね。配下プレイヤーには命令できますが。
そこなんです。まず、集団を形成、集団の代表が集団の意思決定をしていくがそこはプレイヤー同士の話し合い。で、仮に集団が大集団になったら傭兵団に。そして傭兵団から大名へ仕えて下剋上。
この流れを考えていたわけですが、まさかNPC配下に対応する統合をプレイヤーが行うとは思いませんので。」
「領地の統合はプレイヤーの権利をかなり制限してしまう事になりますからね、あのデザインにしておけばプレイヤー間での統合は行いにくいと考えていたんですが?」
「相田さんの配下になったプレイヤーはゲーム開始の直後に近い時点で配下となりましたので、権利もないもない状態でしたので。」
「想定の埒外ですね。さて、どうしましょうか。このまま相田さんが領土の統一をしてしまうと第2陣が来た時に混乱が生じてしまいかねないのですが。」
「では、最初の案にあった、隊長、部隊長、武将、総大将をプレイヤーにさせる奴です。」
立山は唐沢との会話の中で、たしかこういうのが有ったよなと問う
「しかしそれでは戦が開かれない可能性が高くなるからと廃案に下じゃありませんか。」
「だからこそです。今なら初期ですので、この仕様が戦を行う上で楽しく戦を起こせないとして使用の変更をします。と言い逃れもできます。」
「立山さん、それはいくら何でもやりすぎではないですか?」
立山の案に金さんが反対する
「いえ、立山さんの案で行きましょう。もし、それで相田さんが領土の統一をしてしまったら、謝罪に行きましょう。」
フラグが立った瞬間だった。
2000も集めたはいいが戦を起こせない。ここは黒田君と相談だな。黒田君を城に呼び寄せる事にした。
「武官が居ないので戦が出来ないという事でしょうか。」
黒田君は首をひねりながら聞いてくる
「2000は無理だな。そっちも兵を募集しているだろ。数が増えればますます武官が足りない事になる。」
黒田君が考え込み・・・
「では、実働部隊を1000人であれば動かせませんか。我の策で何とかしてみますゆえ。」
えっと、動かせる最大兵力は、俺たちは10人しかいないから900人だな。あと一人いれば何とかなるが、それはしたくないからな
「すまんが900が限界だ。」
「では900でお願いいたします。おそらく今回の戦で集めた足軽は5000を下りませんが、何とかしてみましょう。殿たちには獅子奮迅の働きをしていただきますが。」
なんか不穏な言葉が聞こえてきたのだが・・・
黒田君の作戦はこうだ。
まず5000の兵を5つに分ける900の部隊が5つだ。500残るがそれは補充兵として置いておく。そしてここからが鬼のようなプランだった。
突撃を慣行し、戻ってきて部隊を入れ替える。それを何度も行うと言うのだ。俺達体力尽きたら動けなくなるんだぞ。
黒田君の想定では何度も攻めかかる前に降伏してくると思うと言われて、俺の言い分は封殺されてしまいました。おかしくないか。一応主君のハズなんだが。
桜花や常清はやる気満々だが武蔵は難しい顔をして
「僕って攻城戦に向いてないって思うんだよ。武器が種子島だよ。どうしろって言うんだよ。」
確かにな
「武蔵様は後ろから指示をお出しになればいいだけです。桜花様、常清様にも後ろで指示を出すだけにしていただきたいのですが、殿同様前で戦うとおっしゃいますし、どなたかが後ろから指示を出していただかないといけませんので。」
そう、戦だ。戦いだ。前で戦わないという選択はないのだ。指示を出すだけなんてつまらないじゃないか。
「そういう事なら僕は指示だしするよ。黒田君がちゃんと都度都度行ってくれるんでしょ。」
「もちろんです。我にお任せ有れ。」
決まれば動きは速い。黒田君の指示の元に軍の編成が行われ、1番隊から5番隊まで兵士を分けていく。ここに俺達が隊長、部隊長、武将、総大将が置かれる。
一番の問題は軍を分けている事でスムーズに俺達が移動できるかって事も話し合われ、最適解の配置を模索し形になったところで秋月攻略に乗り出す。
大友家から突然連絡もなくなり困っているある領主。
自分が構想していた物が実現すれば秋月の城を攻めていたのは自分だったはずなのにと臍を噛む。
参戦を強制され城に詰めている事も気に食わない。
そもそも、戸端家、埼島家、鹿毛家、国見家を自分の計略で弱らせてから自分がそっくりそのまま領地を頂き、武力を背景に田原領をものにする。その後は、各、国人と結んで秋月家を乗っ取り、大友家へ臣従しこの領土が我が物にするはずであったのに。他の国人など反対すれば切り捨ててしまえば問題なかろうしな。大友に逆らおうとはしないはずだ。
なぜこんなことになってしまったのか。それは全部あの相田などというどこの馬の骨とも知れない奴が来てからだ。
ワシの天才的な計略を全てぶち壊し、埼島をも飲み込み、戸端に至っては無血で奪いおった。すべてワシの計略のおかげなはずなのにワシが全くいい目を見れておらん。
相田なるものにわが元で働けと使いを出そうとも思ったが、秋月め降伏をするなぞと言い出しおった。そんなことをされてはワシの命が危ない。
相田なるものの下につくなぞ命をどうぞお取り下さいと言っているようなものだ。国見、鹿毛とワシを狙ってくるに決まっておる。あやつらはワシが裏で糸を引いている事もわかっておろう。これは秋月に戦をさせて、相田を打ち倒して全てから秋月家はご退場願って大友家の有力家臣となり栄華を極めるしかあるまい。
古処山城を見て、こりゃ堅固な城と言われていた事に納得する。いや、この城落とせるのか。
そう思っていたが、戦は急には止まらない。黒田君の指揮の元、俺たちは突撃を開始する。
思ったよりも抵抗が少ない。何かあったのか分からずそのまま攻める。後ろには4000の兵がそのまま待機している。
ま、4000人が加わったところで攻めていける人数なんてそんなに多くはないんだなと思ったが。
攻め口は正門のみ。だって動かせる兵数が限られているから他の場所になんて兵を振ってられない。何より正面突破が漢のたしなみだろ。え、違いますか。いえ、あ、はい。ストレス発散し突撃してます。
誰と話しているかだって。常清と桜花とだよ。なんでこいつらここに居るんだよ。
「城門にとりつきました。反撃有りません。門を開きます。」
そんな声が前の方から聞こえてくる。え、もう門を開けちゃうのか。早くないか、これ。
城内に突入したが、戦の用意もしていなかったかのように、普通に女中さんとか働いていて、俺達を見てびっくりしています。
「あの、すいません、城主さん達っていますか。」
なんて馬鹿な聞き方、間抜けすぎるだろ。
「あ、援軍の方ですか?殿たちは城を出て、野戦を行うと言われてました。」
いや、野戦をするにしても守備兵くらい置いておくだろ、普通は
「この一戦で秋月の命運が決まると出ていかれました。」
はい、なんと間抜けな結末でしょうか。
「私は残念ながら援軍ではなく、攻め手の者です。一応言っておくと私が総大将になります。奥方やお子さんのいる場所へ案内していただけますか。」
女中さんの顔色は真っ青になりながら、首だけコクコクと動かし、俺達を先導する。
「お前等、勝手な事をするなよ。乱取り禁止。女に手を出したやつはたった切るからそう思え。」
そう兵士たちに伝えると、なぜか女中さんが安心したのか
「あの、戦のあとわたし達はどうなるのでしょうか。」
とおどおどして聞かれたため
「それは奥方や秋月殿の腹の内一つという事になりますね。あ、命を取るような事や乱暴な事はしませんし、させませんので安心してください。はっきり言ってこんな状況は想定していませんでしたので、私も困惑しているので。」
やり取りをしながら城の上部へたどり着き、奥方と面会。
ここからは話が早く、降参しますと奥方。文を出すのでと言われ待つ事数刻。城主であった秋月文種さんも是非もなしと降伏。条件として秋月家の存続と自分の首で家臣たちの命を保証して欲しいって事を出してきました。
クビなんていらないし、秋月家を残すのも問題ない。なにせ国見君、鹿毛君も残してるし、何なら埼島さんもお奉行様されてますし、戸端氏は子供さんが成人したら何らかの役所つけるつもりだし、田原さんに至っては言うまでもなくだし
なので、降伏して、反乱なんか起こさなければいいですよと伝える。でもこの人、一回大友に負けた後に毛利と繋がって国奪い返してる人なんだよな。
秋月領を任せちゃえばいいか。で、あとは何かあったら考えるでいいか。
もう、考えるのが面倒になったので投げやりです。なのに、秋月さん号泣です。意味が分かりません。
そして、ひとしきり泣いた後に、足利二本引きは本物なのか聞かれたので、本物です。なんなら征西将軍に任命されてます。って伝えたらすっごい剣幕で怒られました。
なぜ怒られるのか・・・解せぬ。
齟齬が生じていたため修正しております。
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