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ゲームだよな

戦国時代に詳しいわけでも無いですが、転移物以外で何か書きたいと思って書いてますので、それ違うとかあると思いますが暖かく見守って頂ければ幸いです。

 国盗り


 相手方の兵士が明らかに減っている今が攻め時だと常清らが言ってくる。徳さんからの情報が纏まってからにする事を伝えると、渋々納得していた。

 数刻後に徳さんがやってきて、大友家の軍勢が戸端領を通過して違う領地へ向かっていったと報告を受ける。

 勿論その軍が何処に行くか送り狼も放っているってさ。流石は徳さん。もう中身が居ると思って接した方がいいかなとさえ思っている。

「先程敵の軍の1部が戦列を離れた事が確認できた。

 今まで良く我慢してくれた。これより総掛かりとする。

 相手は後がない。死兵となっている事も考えられる。相手の反撃が激しいようなら無理をせずに引くように。

 なに、こちらの勝ちは揺るがないと思うのでな。無駄に死者を出す必要もあるまい。

 では、出陣」

 おぉぉぉぉ。と200人位の大声が響くが、やはりショボイ・・・

 言ってはいけないんだろうが

 9部隊が四方から攻めかかる。

 最初は相手方からの弓で攻撃が始まる。パラパラと言った感じで其処までの脅威ではない。

 そのまま軍を前進させ馬防柵前まで進出するが、ここで進軍が停まってしまう。

 いや、馬防柵を舐めてた。遠目に見ていたので、実際の大きさを誤認識していた。

 これって倒せるのか不安になったぞ。倒そう柵にとりつこうとすると柵の向こう側から槍が伸びてくる。

 どうするかと思っていると、武蔵が1発ぶち込むとそこを中心としてこちらの兵が柵にとりつき、柵を叩き壊しに入る。

 あ、倒すんでなくて叩き壊すんだね。これは盲点。

 うちの前田君なんて木槌を振り回してぶっ叩きまくってます。ふんが、ふんがって声が聞こえてくる。

 どうやら1つの柵を集中的に壊しにかかっている様だ。

 ただ、相手も黙って壊されるのを見ているわけでは無い。槍を突いたり、弓を射たりして防衛をしようとするが、こちらも竹で出来た盾で槍や弓の攻撃を防いでいる。

 攻防の連携って中々大切な事だな。パーティープレイと同じだな。

 最前衛は盾職、前衛に攻撃職、中衛に遊撃、後衛に魔法職ってのを部隊に置き換えると良いって感じだな。

 まぁ、素人の浅知恵で出て来た物だからな。後で黒田君に言ったら軍学を学び直して下さいとか言われそうだ。

 お、柵を破壊して柵より先に進めるようになったな。

 ここからはあっという間に勝負がついた。こちらにも死傷者は出た。1割程の損失だった。黒田君に言わせると、城攻めで1割の損失は完勝だと言われた。

「殿、それでは屋敷にて戦後処理を行いましょう。論功行賞でございます。」

 屋敷の中へ大将、副将が集まり、俺は上座へ座る。やっぱり慣れないな。こういうのは。

 左側に大将格が座り、右側に副将格が並ぶ。この並びって決まりがあるのかね。適当に俺がそう言って座らせたけど。

 で、目の前には切腹おじさんと、その一族とおぼしき女性やら子供やら。その後に居るのは多分家臣達だろう。

 えっと、切腹おじさんの目がヤバいです。トンでいるといえば良いのか、焦点が定まらないと言うか。壊れちまってるって感じしかしない。

 横に居る女性達はしくしく泣いているが、その横に座る中坊くらいの子は、下を向いたまま顔を見せてくれない。

 後に居る家臣達は目を閉じて座っており、誰も口を開こうとしない。

「では、沙汰を降すとするか。男全員は腹を切れ。女は寺に入り尼となれ。

 異論があるのならば聞くぞ。」

 やはり誰も口を開かない。

「本当にそれで良いのだな。」

 バッと顔を上げる中坊。いや、美少年だなこりゃ。

「いいわけありません。なぜ我等が腹を切らねばならぬのですか。」

「負けたからだよ。そして、お前達は俺に恨みを持つことはあっても忠誠なんか誓わないだろ。

 そんな奴等を生かしているほどお人好しじゃないのでな。」

 いや、切腹させるつもりなんか無いけどさ。でも、こいつら口を全く開かないし。大友の軍についても誰も口を割らないしな。ま、何か有るんだろうけどな。

 あ、うちの連中には口を一切出すなと言ってある。俺が意見を求めた時だけ発言してくれって。そして、目で威圧しないようにも伝えておいた。

 眼力強い奴がいるからなぁ、うちには。

「しかし、我等には戦うつもりはございませんでした。」

「戦うつもりがないのにしっかりと戦っていたではないか。」

「戦わざるを得なくなったからにございます。我が父が自分の首1つで戦を止めると出て行き、帰ってきたときに安堵しておりました。

 ですが、大友の軍監が来てから状況が変わり、戦支度をさせられる事になりました。

 これで、大友軍も戦っていれば我等とて腹を切る事に反抗は致しませぬ。

 ですが、父を見てくだされ。」

 うん、トンじゃってるね。普通じゃないよね。でもさ、AIが心を壊すなんて事あるのかよ。

 計算されてるとしか思えんのだが

「芝居ではないと誰が証明するのだ。俺達はその方の父親がこの様な事になった経緯も知らなければ、普段はこんな調子だったかもしれないではないか。」

 ちょっと意地悪だが、こちらも情報を吐き出して貰わないとだからな。

「そ、それは、しかし、父には1度お会いになっておられるでしょう。

 埼島家存続の為に我が首1つでと。大友に臣従すると返事をしている手前そうするより道は無いと。

 そもそも、父と一緒にこちらに来て頂けておればかような事に為っていなかったはずです。」

「お、今度はこちらが悪いと言うのか。我等を通すだけで済んだ話を戦にしたのは何処の誰だ。

 大友に臣従しておるなどこちらの与り知らぬ事よ。」

 何か、ちょっとイラって来てしまった。俺達が悪いみたいに言いやがって。落ち着け、これはAIだ、計算された動きであるだけだ。ゲームスイッチが入っただけだ。と自分に言い聞かせ、心を落ち着ける。

「申し訳ありませぬ。つい、そう思ってしまったのでございます。

 父は、相田様に使えるつもりでおったのです。大友の軍監が父が呆けておる間に守備の命令を出してしまいま、引く事が出来なくなってしまいました。

 そこからは我が領地であるのに、軍監が我が物顔で軍を取りまとめてしまい、我等には何も出来ませんでした。

 そして、与えられた1室に幽閉されてございました。」

 え?幽閉されてたの初耳なんだけど。

「黒田、どういう事だ。俺は幽閉されていたなど聞いてないぞ。」

 黒田君を睨みつけて底冷えのする声で凄んで見せる。

「申し訳ありませぬ。我も聞いて居らず。申し訳ありませぬ。」

 頭を床に打ち付ける黒田君。あ、何もそこまでしなくても。でもな、報連相はこの時代では必須だぞ

「誰だ、この埼島家の面々をここに引き立ててきたのは。」

 大声を発する

「あ、それ、私。」

 桜花、またお前なのか

「ちゃんと、部屋に居たから連れてきたよって言ったよね。」

 あ、言ってたな。確かに言ってたよ。

「黒田、すまん、こちらの責任だ。お前は悪くない。

 で、桜花、お前が見つけた時の状況は。」

「うん、牢屋みたいな柵が作ってある中の部屋で見つけたよ。」

 それは幽閉されていたんじゃないか

「あ、でも、柵には鍵なんてかかっていなかったし、なんなら鍵は柵の手前に落ちてたよ。

 だから、出ようと思えば出られたはずだったから、部屋から連れて来たって言ったの。」

 ほう、そういう言い訳をするわけか

「桜花、情報は正確に伝えて貰わないと、こんな事になるんだよ。」

 少し大きめの声で言うと、桜花がビクッとする

「ごめんなさい。戦の後で変なテンションになっちゃってた。」

「あぁ、悪い。俺も大声を出してスマン。だが、情報は正確さを求められる。1つの情報が抜けただけで今回のように全部が変わってしまうことだってあり得る。

 皆も情報の取り扱いには注意せよ。徳さん、その辺の教育を全員にお願いする。」

「御意。それがしは少々厳しゅうござるが、よろしいですかな。」

 誰だこいつは。俺の知っている徳さんじゃないぞ。大人な徳さんは場に合わせた対応が出来るって事だな。桜花とは違うな。

「さて、埼島殿の縄を解け。

 こちらの手違いで酷い扱いをして申し訳ない。

 詳しい話をお聞かせ願えぬか。」

 何か中坊の目がウルウルし始めて

「はい、はい。お話致します。父は、父は、あの者の手の者に毒を盛られたのでございます。幸い一命は取り留めましたがあの様に。」

「それは本当の話ですか。証拠も無しでは。」

「証拠はこちらでございます。」

 目の前に出されたのは毒がしみこんでいるであろう書状だった。

 あ~、手で触り、その指を舐めるとって感じか。しかし、こんなの賭だよなぁ。指舐めなかったらどうなるかと。

 ん、デジャブか、何か似たような事があったような気がするのだが。

「殿、解毒剤をお持ちで無かったですかな。」

 いや、持ってるけどあれはNPCにも効果があるのか疑問なんだが。

「持っているが効き目があるとは限らんぞ。」

「試してみる価値は有るかと思いますが。」

「そうだな、試してみて効果が無くても構わんわけだしな。」

 そう言って、俺は解毒薬を切腹おじさんの口に突っ込み、無理矢理飲ませた。

 異邦人に使うとピカっと光るんだが、相手はAI光ることもなく少し待つと、段々と腹切りおじさんの目の焦点が合っていき、こちらと目が合うと

「これは相田様、いつの間にこちらにおいでになりましたかな。

 我が埼島は相田様の家臣として取り立てて頂けるといつ事ですかな。」

 ニコニコして言っている。全員メガテンの呪文を受けて強制フリーズ状態だ。いや、実の子までフリーズ状態になるとはね。

「埼島さん、何処から覚えてますか。」

「何を言われておるので、相田様から降伏の許しを得ましたからな。

 お出迎えの用意をしてから・・・」

 埼島さんが考え込む

「ん、その先の事が思い出せませぬ。何が、一体儂はどうしてしまったのじゃ。おぉ、奥よなぜだか泣いておる。

 目出度き仕儀であるのに」

 おぉ、見事に何日間もの記憶が飛んでらっしゃる。

「埼島殿、驚かずに聞いていただきたい。」

 戦になってしまった事から今までの経緯を話していく。顔が赤くなったり青くなったりして、最後は白くなってたな。いやAIだよね、なんでこんなに高性能なんだよ。中身がいるよな。マジで。

「あ、あ、あ、相田様、やはり儂は切腹して・・・」

「いらねぇから、腹切るとか言うな。これ命令だからな。」

 しかし、なんだろうな毒まで使って亡き者にして何がしたかったんだ。

「殿、我、少し気になることがあるので、離席して構いませぬか。」

「許す。全てを解き明かせ。

 埼島さん、今日は家族水入らずでゆっくりされよ。

 そして埼島の家臣の方もゆっくりされるが良かろう。

 しかし、大友め、何を考えておるのか。戦中に領主を亡き者にして何の得があると言うのか。」

 黒田君の報告を待つとするか。

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