ゲームだよな
戦国時代に詳しいわけでも無いですが、転移物以外で何か書きたいと思って書いてますので、それ違うとかあると思いますが暖かく見守って頂ければ幸いです。
国盗り
相手は動かずこちらが来るのを待っているようだ。そりゃそうだ。野戦に持ち込みたかったが、相手は時間をかけるほど援軍が来て守りやすくなり、こちらを攻められるようにもなる。短期決戦が望ましいが、なぜか黒田君は動こうとしない。
俺なら突撃って言って先頭きっていくところなんだけどな。
数日が過ぎても動かないこちらの軍に対して相手も何故攻めてこないのか困惑しているようで、時折、罵声が飛んでくる。傭兵団の秋野の言うには兵力差が無く、時間経過で不利になるのが分かっているのに動かない事に疑心暗鬼になっているのではないかと言っていた。
そんな高度な駆け引きなど俺はしようとも思わない。心理戦ってやつは心が疲れるのでな。逆に常清なんかは、相手が勝手に内部分裂起こしてくれたら楽なんですけど。など言っていた。桜花はじっとしているのが辛いのか、まだ攻めないの、と黒田君に纏わりついている。
そんな日々を合戦中にも関わらず過ごしていると相手の使者がやってきた。
「こちらの負けにて、軍を率いて入場して下されと主君が申しております。」
シラーとした空気の中
「罠だ」
「罠だね」
「罠だろ」
「首にして送り返してしまいましょう」
まあそう思うよな。一戦もしていないのに降伏とか何を言っているんだかだよな。
「お待ちを、お待ちください。実は主君は本当に腹を召されて、一族郎党を守るつもりであったのです。
ですが、援軍と称した軍監としてきた大友の将により防衛網が引かれ、あれよあれよという間に戦に突入してしまい。」
俺はカチンときたので、
「それはそっちの都合で、こちらの都合ではない。一度は許し、お返しした返答がこの状況である。お帰りいただき、戦にて勝負をつけるといたそう。そう伝えろ。」
と吐き捨てる。
死者は顔を青くし、それでもなお必死に食い下がる
「分かっております。だまし討ちをしたような形になり、本当に申し訳なかったと。私の首一つで何とかならないかと主君は言っております。お慈悲を賜りたく。」
いや、今現在も馬防柵の奥には兵士が張り付いているじゃないか。これは罠だな。
「首一つでどうにかなる時間は過ぎたと思うがな。なんにせよ、あの者は信用ならん。今言ったことがすべて本当の事だったとして、大友からの軍監はどうするつもりだ。透けて見えるんだよ、はい、そうですかとノコノコ出向いた結果、こちらの胴と首が泣き別れになるって事にしかならんだろ。居ね。」
使者はさすがにここまでと思ったのか帰っていった。図星だったんだろうな。きっと俺は騙しやすいと思われているんだろうな。
気を抜くととんでもない事にしかならんな。このゲームは
ところ変わって各大将が集まり話をしている。ってもいつもの事なんだがな。
「この状況いつまで続くんですか。」
「相手の方がかなり焦れてきているからな。黒田君に何か考えがあるんだろ。」
「それをこちに言わないのがね、ホントAIなのかな。」
「まことにおかしなゲームであるな。これほど高性能なAIは、聞いたことがないである。」
「僕たちは合流して間もないので驚く事ばかりですよ。」
いつもと変わらない話になるな。
「さて、抜け駆けして攻めようにも兵士が少ないから無理があるしな。黒田君にこの先の事を聞いてみるか。」
「みんなで聞くべきだよね。わたしもう飽きちゃったよ。ずっとインしても動かないままだもん。」
「本当にそれだよね。私なんてレベルも上げなきゃ、玄達に追いつけないのに。」
「それを言ったら俺達だってそうだよ。」
不満が溜まってきているな。戦でレベルが上がるかもしれないが、クエストをやっているわけではないしな。
「黒田君、ちょっといいか。」
「殿、我に何か用事でも。」
「単刀直入に聞くが、いつ攻めるんだ。みんな我慢の限界だぞ。この地で足止めをくらっているんだからな。」
「もう少し待ってもらえませんか。大義名分を手にするためですので。」
「その理由が分からないから、みんなの不満が溜まっているんだよ。」
「て、大義名分って戸端家の事だけでいいじゃない。他に必要なの。」
桜花が話に入ってくる。ナチュラルに聞きますな。これは俺が聞くよりもいいな
「戸端家の領地までは良いのですが、その先の領地となると大義名分がございませんので。」
一瞬間が空き
「「「「はぁぁぁぁぁっ」」」」
俺も言っていた。
「ちょ、ちょっと待って、え、どういいう事か説明してくれないか。」
「殿は言いました。戸端家の領土を併合して、秋月家を降すと。」
言ったか、いや、言ったような気がするな
「あ~、そういえば出陣する前の軍議で玄言ってたね。あれ、じゃあもしかしてだけどこの兵力だけで秋月家の城攻めまでしちゃうつもりなの。」
武蔵が若干引き気味に聞くと
「もちろん兵士は再編成していくつもりです。少なくとも秋月の城を攻める時には軍勢は5000を越えているかと。我はそのための策を実行しているだけなのですが。
皆様もそのおつもりではなかったのですか?」
シーン。シーーン。シーーーン。
音をくれ音を。強制で国盗り発動していたのか、いやフラグを立てたのは俺か。そして誰もこの展開を予想していなかったと。
全員ハトが豆鉄砲食らった顔をしている。
「我、やる事があるので失礼いたします。」
どこかへ行こうとする黒田君を引き留め
「大義名分って何。」
「殿は誰の家臣でありましたかな。」
「誰の家臣でもないぞ。俺は独立領主だ。」
はぁ、と息をつく黒田君
「恐れ多くも主上の覚えもよろしく、直々に領地を下賜され、足利の日本引きの旗の使用まで認められているお方が独立領主のつもりで居たとは、嘆かわしいですぞ。」
なんか黒田君に呆れられ、怒られた。
「殿、殿はもっとご自分の身分をしっかりと把握するべきです。」
「あ、はい。なんかすいません。で、最初に戻るんだけど、大義名分って何。」
「殿、頭のまわりも鈍りましたか。九州探題の大友家と事を構える事になるのに後ろ盾もなく、秋月を降し、その後どうしようとお考えであったのですか。」
「あ、はい。すいません。何も考えてませんでした。」
「殿、少し説教が必要でございますな。我がしっかりと教育をして差し上げましょうぞ。」
「あ、それは後でもいいから、黒田君の頭にある構想を聞かせてくれないか。このままだと本当に俺がやらかしそうだ。」
「仕方ありませんね。では、軍議をお願いいたします。」
全く我はやる事が多く、寝る間も惜しんでブツブツ
黒田君が去り際に呟く声がみんなの耳に入ったのだろう。何もせずに居たことをここにいる全員が理解し、そして申し訳ないと思っているのだろう。
面白いと思われたら、ブックマークして頂ければ嬉しいです。
また、いいね。を下さいましたら凄く嬉しいです。
評価もしていただけたら更に喜びます。
よろしくお願いします。




