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ゲームになんか負けないぞ

戦国時代に詳しいわけでも無いですが、転移物以外で何か書きたいと思って書いてますので、それ違うとかあると思いますが暖かく見守って頂ければ幸いです。

 国盗り


 秋月家の良く分からない戸端氏の遺児と奥方や一族郎党を鹿毛の町から国見の町へ連れて行き国見の町で過ごせるように手配だけして自分の領地に戻った俺を待っていたのは黒田君だった。

「殿、少弐家との領境の金山ですが、既に賊は姿を消しておりました。

 詳しく調べましたが足跡を確認するのみとなりましたがおそらく少弐家の方に行ったと思われます。

 ですのでこれ以上の警戒は必要無いと存じます。

 また、田原様に金山の警戒を厳にするように依頼をしておきました。」

 本当に良く出来た配下だ。俺が居ないときも命令さえ出しておけば最適解でやってくれんじゃないか?

 それはそれでどうかとは思うが。

「黒田君ご苦労だったな。少弐の方で事が起きなくて良かったわ。

 この後で全員揃ったら軍議始めるから前田君、傭兵団にも伝えて置くように。」

「かしこまりました。」

 すっと下がっていく。配下NPC中に人が居るだろって本当に疑ってしまうな。

 大友と秋月の話を聞いてしまったから、今が秋月の領地を切り取るのに良いタイミングではあるんだろうが。

 国見領の時と似たような状況だからな。だまし討ちされてってまるで使い回しをしている様に感じてしまうのだが、配下NPCのAIが凄すぎるから何かあるかもしれないと構えてしまうな。

 介入していくとして兵士数ってどうなってるんだろう。確か近隣の村を傘下におさめていけば増えるとアカネさんは言ってたが、村を見かけないんだよな。

 兵士が居なけりゃ合戦も出来ない。今集められる兵数は確か250程度だったかな。

 少ない。少なすぎる。これでは攻めとって下さいと言わんばかりの兵士数だからな。

 シミュレーションゲームよろしく徴兵して訓練して合戦って単純に出来れば良いんだが、そんなコマンドは存在しないしな。人口から女子供老人、働き手を引いた数が兵士として連れて行ける数になるようだし。

 そこには俺の能力は全く関係ないかというとそうでも無く、内政の能力如何で兵士の数は増やせるようだ。これは先の鹿毛領攻略後築城する際に確認できたことである。

 それにしても合戦で領土を広げる為の人材が足りなさすぎる。領土を広げてもそこを任せられる人が居ない。困った困った。

 この領土に俺達以外のプレーヤーは居ないのかが疑問なんだよな。少なくとも数十人単位で居ても可笑しくないと思うんだが。空白地みたいになってはいたが誰もいないということも無いだろうしな。

 あれこれ考えていると思考の沼にハマってしまい1人でウンウン唸っていた。

「玄・・・

 主・・・

 とぉの・・・

 御屋形様・・・

 返事が無い、ただのし」

「はい、そこまでだよ。玄は思考の波に飲まれてるようだから、ショックを与えないと戻ってこないと思うよ。」

 と言いながら武蔵の一撃が玄に入る。

「ぐふっ。何だ、何が起こった。」

 キョロキョロと辺りを見渡す玄を横目に見ながら

「あ、帰ってきましたね。軍議をするとかしないとか言ってたのはどなたでしたか。」

 常清が白々しく話し掛け

「あ、わたしはちゃんと呼んだけど玄が全然反応しないから。」

 桜花は私じゃないからと顔の前で手を振っている。

「おかえり、で、何をそんなに真剣に考え込んでたのさ。」

 武蔵は自分が殴り飛ばしたことなどには全く触れない

「あぁ、ちょっと先の事をな。」

 ほっぺをなでながら玄は答える。

「ちょっと待て、誰だ、俺を殴った奴は。揺さぶるとかすればいいだろ。」

 まったく、人が呆けていると思って無茶苦茶しやがる。

「遅れました。従動物を選んでたんですが気に入った子がって何かありましたか。」

「いや、別に何でも無いぞ。従動物はまた今度一緒に見にいくとしよう。これで全員揃ったか。」

 配下NPCはとっくの昔に集まっていて俺が再起動するまでじっと待っていたようだ。

「軍議を始める。先ずは・・・」

 秋月家の戸端氏の件を全員に伝えていく。そして、大友家が既に秋月家の豪族達の中で引き込み出来る奴等を引きこんでいる事も伝える。

 秋月家は持たないからこれを機に秋月家の領地を切り取るのに行くのはどうかと話していく。

「と、言うわけでどうすれば良いか皆の意見を聞きたい。」

 すると配下NPCから

 曰く、秋月家を相手にするにはまだまだ国力が足りていない

 曰く、兵が居ないので攻められない

 曰く、隣の領地を取るくらいの規模で考えているなら辞めた方が良い

 曰く、大友家からも目をつけられるのは時期尚早では無いか

 といった意見と

 曰く、鉄は熱いうちに打てと言いますので、この時期に取れるだけの領地を取ってしまわないと、後が続きませぬ

 曰く、大友家が隣接すれば弱小の弱小である相田領は大友家に併合される事になる。自力をつけるためにも秋月領を併合し、領土を制圧すべき

 曰く、何処かで聞いたような話しである。つまり、鹿毛、国見を裏で操っていたのは大友家に違いない。許せるはずも無い。秋月家と手を取り大友家に当たるがよろしい

 等々

 桜花や常清、武蔵は、配下NPC達の対応があまりにも自然な事に感心してしまい話が抜け落ちている可能性まである程呆けてしまっている。

「半々か。桜花はどう思う。正直に言ってみてくれ。」

 名指しされた桜花はハッとして

「うん、先ずは城が完成するまでは動かない方が良いんじゃ無いかな。」

「ほう、それは何故だ。」

「だって、完成した城を見たいじゃない。」

 そっちか、そっちなのか

「常清はどうだ。」

「そうですね。桜花が言ったように城の完成を待つ方が良いでしょうね。」

「だね、城が完成してからじゃないと僕達だけじゃ難しいと思うな。」

 武蔵も乗っかるか

「すいません、僕は良く分かってないんですけど、何で城の完成を待つんですか。

 従動物も居るし、レベルも高いでしす一騎当千の方々が多く居るようなので領地を取るのは楽なんじゃ無いですか。

 聞いたところによれば2つの領地を武力で併合したんですよね。」

 なるほど、そう思ってしまうのか

「あの、あたしは合戦に参加して思ったことが有るんです。多分あの合戦に参加した皆が思ったのは、強い人が1人でも部隊の中に居ると無双されてしまって勝負にならないって事なんじゃないかな。

 だから玄さんや桜花さん常清君、武蔵君が居るとあっさり勝てちゃうと思うんです。」

 なるほどイベント合戦はそんな感じで行われたんだな。これは本当に別ゲーだな。

「壚、俺達がどうやって国見領、鹿毛領を併合したか話してなかったか。」

「あたしは聞いてないよ。誰か聞いたこと有るかな。」

 後の5人に壚が問いかけると、全員が顔をプルプル振る。

「誰も聞いてないようだな。これは俺達が悪かったな。あの戦いは・・・」

 国見領と鹿毛領を落としたのは部隊単位で戦ったわけでは無く、軍団として兵を率いて策をもって城攻めを行って攻め取った事を説明する。

「なんですか、それは。本当に別ゲーじゃないですか。楽しそうで羨ましいです。

 合戦じゃなくて戦じゃないですか、攻城戦じゃないですか。」

 心底羨ましがってるな

「で、前回の領地を併合した時には反対されたんですか、配下NPCに。」

 ほう、良いところをついてくるな

「いや、反対は無かったな。と、言うか攻略前提の軍議だったからな。今回は状況が違っているからな。」

 いち地方領地を落とすだけだったし、あの時は領主が不在になっていたからな。

「良く分からないのですが、一気に行ったら良くないですか。最後は武力が物を言うんなら、相田さん達だけで無双出来ちゃうんじゃ無いですか。」

「あはは、そんな単純な物じゃ無いよ。戦はさ。

 相手に兵士もいるし、武将だって居る。僕達もスタミナが無くなれば動けなくなっちゃうしね。稼働時間ってのが設定されちゃうみたいなんだよね。

 あ、これ前回僕は気が付いたんだけど、玄は気づいてたかな。」

「は、稼働時間なんか有ったのか。気付かなかったぞ。」

 桜花も常清も顔をブンブン振っている。

「あ、やっぱり気付いてなかったんだ。僕はほら、あまり動かなくて良いから気が付いたんだけどね、体力ゲージがもりもり減れば気付いただろうけど、少しづつ減ってたから。

 体力無くなる前に動きが止まるなぁって思ったんだよね。」

 そんなことが。これはかなり重要な事だな。

「レベル高ければ継戦能力も上がるって事か。中々エグい仕様だな。」

「そ、だから僕達がいくら強くても継戦能力には限界があるから力攻めしても後が続かないと負けちゃうのさ。

 しかも、今回の秋月家の領地の併合ってさ、僕達と同じように出てくると思うんだよね、まだあったことも無い異邦人がさ。」

 そう、きっと出てくる。ただし、俺達の様なゲームをしているとは思えないが。

 傭兵団として参戦という形になるのかは分からないが確実に出てくる。

「傭兵団って兵士は配置出来るのですか。私達は兵士を率いて陣を引いて戦うわけなんですが。」

「いえ、傭兵団はプレーヤーのみで構成された部隊です。確か一部隊の上限は24人だったと思います。4パーティーのレイドだったかと。」

 24人のプレーヤー部隊か。これ1部隊でも脅威だぞ。

「皆さん城が完成してからと言われておるのはなぜでありますか。」

「それは、城が完成すると城の規模で領地内の村が支配下に組み込むことが出来るようになるんだ。そして、支配下に置いた村が多ければ兵士も増えるんだ。

 だから、城が完成するまでは動かないと桜花、常清、武蔵は言ってるんだ。

 ただ、今回は戸端氏の件を考えるに時間はあまり残されていない様に感じるから、迅速に城を落として行って、秋月家の居城を落とす必要があると思ったんだ。じゃないと大友家から蹂躙される未来しか見えないからな。

 秋月家の居城を取って、異邦人を多く抱え込めば大友家とも戦えると踏んでいる。

 理由は今だからだ。まだプレーヤーが異邦人でない今ならNPCとの合戦にしかならないのであればアドバンテージがうちにあるって事になるからな。」

「そこまで考えてんなら僕等に行けって言えば良いじゃない。玄って相変わらず気を遣うよね。」

「そこが玄らしいところでは有るんですけどね。」

「玄って変なところに気を遣うよね。良いんじゃ無いかな、そういうことなら一気に行っちゃおうよ。

 案外上手くいっちゃうかもしれないし。」

「あのな、勝てるとは思っているんだ。その後が続くかどうかが問題なんだ。

 落とした領地の運営をどうするかとかあるだろ。

 今の人員だと難しかろう。」

「あのさ、領地の統合ってNPC領なら簡単に出来たよね。私達の領地って言うか町にくっつけちゃえば少なくとも8つ領地は問題なく運営出来るんじゃないかな。」

 おぉう、桜花さんの天然爆弾炸裂。確かにそうだわ

「それに、僕達の配下NPCにも仕事させないと行けないし。今回の合戦に連れて行けるかも分からないしね。」

「私達の配下NPCは連れて行けないと思うんです。率いる兵士が居ないので出陣出来ないのでは無いかと。」

「陣借りで参戦出来ないかな。そうでもしないとレベル上がんないし。やってみるだけやってみようと思ってるんだけど。」

「配下NPCの謎だよな。俺の配下NPCは特別仕様じゃないかと思えてきたぞ。」

「玄の配下NPCは補償だもんね。ちがって当たり前だよ。わたし達の配下NPCも依頼を受けられるようになるって信じてるから。」

「目に見えない忠誠度なんかも関係があるのかもしれませんね。」

「え、それって裏切るかも知らないって事。」

「謀略有るんだったら有り得ると思っていた方が良いかもしれないね。」

 置いてけぼりの配下NPC達の方を見ると完全に固まってしまってらっしゃる。

「すまんが今回も俺の我が儘に付き合って欲しい。全軍で隣の領地を攻め落とす。

 名目は同盟国である秋月家に弓引く逆賊の討伐って事にすれば良いだろう。」

「殿、それはちと難しいかと。」

 黒田君が蕩々と話し始める

「戸端氏の仇討ちとして領地通過を願い出て戸端氏の領地を攻略し、返す刀で通過して来た領地を攻略します。

 理由は戸端領攻略時に大友家からの証文をはっけんし義によって秋月家に弓引く逆賊を誅する。

 その後、秋月家には本領以外の領地をこちらが統治する事になった。ついては秋月家は相田家に降るように。と。」

 行軍の詳細なんかは割愛したがだいたいこんな内容だった。相変わらず黒田君腹黒いな。

 ただ、この作戦が一番良いだろうな。そして、1つ気付いたことがある。

「玄、もしかして、城建てちゃったの早まっちゃったんじゃ無い。秋月家の居城って確か堅城だったよね。かなり攻略が難しくてって言ってなかった。」

「言いました・・・正攻法では無理だからと今回も大友は謀略を使って来ている。」

「ねぇ、わたしが頑張って作ったお城はどーなるの。」

「本拠地はここで秋月家の居城は5人に任せれば良くないか。」

「前線に5人を送るんですね。良いのでは無いでしょうか。その間に私達は大友の領地を叩いていくわけですね。」

「それって、距離的に無理があるよね。それなら少弐家を落として行くほうが良いよね。」

「それは先の話だな。今は目の前の事に集中て行くぞ。

 これより秋月家攻略に取りかかる。大友家の謀略で纏まりが無くなっているこの機会を逃さずに一気呵成に領土の掌握を行う。

 今より五日後に進軍を開始する。各々方準備万端滞りなくせよ。」

 おぉ。やりましょうぞ。一番槍は等聞こえてくる。

 あ、そう言えば国見君と宗君、田原さんに何にも伝えてなかった。

 まぁ、今回彼等はお留守番をしてもらおう。




 

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