ゲームには負けないぞ
国盗り
領地に帰ってきたが誰もまだ帰ってきていないようだ。
どうするか。黒田君に丸投げしてみて配下NPCだけで問題を解決したり出来るか試してみるか。
と、いうことで黒田君に丸投げしました。すっごい乗り気で屋敷へと飛ぶように向かって行きましたよ。
さらに、少しの時間で前田君を筆頭に武将系NPC全員が嬉しそうに出ていきました。
あの事件以来全員と顔を合わせることも無かったが、やること無くてウズウズしてたんだろうなとは察せられた。依頼が無かったんだから仕方ない。
従動物達と何処かに行くとするか。先程は田原領の先まで行ったから今度は旧鹿毛領の先に行ってみるか。
こちらは領土の境は無いから何処までが旧鹿毛領になっているのかも確認と後は出来れば秋月家寄りの豪族も確認しておきたい所だ。徳さんから情報は上がってきているが、やはり自分の目で見ないと実感が伴わない。早速移動を開始。旧鹿毛領に行くまでに国見領を通過。何だかんだで町は賑わっているようだ。
旧鹿毛領までの道も街道になってしまってる。一体何故と思わなくも無いが考えても仕方ないことだから、そういうものと割り切ってしまった。
旧鹿毛城下町はあまり賑やかな感じでは無く、少し寂れた繁華街みたいな感じになっている。
統治者がちゃんとしていないからこうなるんだぞと見せつけられているように感じてしまった。
従動物達が俺の方を見ながら何があった。って目で見てくるのが可愛くて、高速ナデナデからの高い高いをしてしまった。
鹿毛の町から先に進んで行くと、あちこちに子供や女性が居ることに気づく。どうやら木の実や山菜を採っているらしい。町の住人とは違って見えるので声をかけてみる。
「精が出るな。何が取れるんだ。」
ギョッとした顔でこちらをみる子供。母親らしき女性がザッと走り寄り子供と俺の間に割り込んで
「なんだい、物取りなら他をあたりな。こちとら文無しだ。」
なぜかすっごい形相で捲し立てられた
「いや、別に物取りなんかではない。従動物の散歩中に目に入ったから訪ねただけだ。」
ギャウ、キャウ、グヮと従動物達が鳴くと、ギョッとしてた子供の顔が破顔して、フラフラと従動物の近くに歩み寄ってくる。おんなはびっくりして子供の手を掴む。
ハッとして子供は女の背に隠れると、従動物達の方がポテポテと子供に近づいていく。
女はその様子を見て警戒の色を薄めていき、従動物達と子供が戯れているのを見ている。
「で、俺の話は終わってないんだが、何が取れるんだ。」
女は胡乱な目を向けて
「この子達の主人はあんたみたいだね。で、この辺で取れる物なんて殆どないよ。たまに金が落ちてることがあるからそれを探したりしてんのさ。」
「まて、まて、まて、お前達は何故そんな事をやっているんだ。」
「合戦に負けた武家の子供なんて行き場もないしこんな事をしなきゃ生きてけないのさ。」
「あ、それは悪かった。しかし俺はちゃんと負けた武家の子供には手厚く保護をしろと言っておいたが。
お前達に他にもこんな生活をしている子供が居るのか。」
女の目が更に胡乱な物になる。
「合戦に勝ったような言い方だね。いや、合戦に勝ったかの言いようでございますね。わたくしは戸端刑部兼覚が家臣、林左近が娘、きよにございます。
秋月種秋様に使えておりましたが大友家の謀略により土地を終われることとなりました。
再起を図り合戦を挑みましたが、武運尽き戸端様はじめ殆どの者が打ち取られるのとと相成りました。
私達は戸端様の奥方、ご子息を守り、この地まで来たのでございます。」
今、大友家って言ったな。なぜ秋月家とゆかりのある家に行かなかったんだろうか
「話は分かったが、いや、判らない言う方が正しいか。戸端殿の領地が何処にあったかは分からないが、ここは秋月家の膝元ではなく相田領なのだが。
他の秋月家ゆかりの豪族の元に身を寄せれば良かったのではないのか。」
女は涙を流しながら
「既に大友の手に落ちてございます。秋月家は大友家から攻められ消えて無くなるかと思います。
ですので、鹿毛様の所で匿って頂こうと思い、ここまで来たのですが、鹿毛様は打ち取られ鹿毛領は相田領になったと聞き、行くにも行けず帰るにも帰れずと難儀をしていたところでございます。」
うん。話は何となく分かった。が、このシリアスな話をしてる中で君たちは何をしているのだ。従動物の背中に乗り、ご満悦の男の子。あ、これって戸端さんのご落胤だったりするのか。
うち、こんな子多いよな。さしずめこの女は侍女ってやつかな。さて、どうするか。とりあえずは城下町に連れて帰るか
「難儀してるなら丁度良い。詳しく話も聞きたい。戸端殿の奥方とご子息を連れて俺の領地に来るか。」
「奥方様にお伺いしてきますので少々お待ち頂けますか。あの、おの方はあのまま遊ばせてあげて頂ければ・・・」
その瞳の先に映る物。それは3匹の従動物と泥だらけになって遊んでいる男の子の姿だった。
うん、まぁ、アレだな。子供は元気が1番って事だな。
子供達と従動物が遊んでいるのを眺めていると
「お待たせ致しました。奥方様以下生き残った一族郎党を連れて参りました。」
そこには高齢の女性から赤ん坊までがいた。この人数で良く見つからないままここまで辿り着けたな。本当に感心してしまった。そして、執念も感じる。
「私は戸端刑部の妻、さおりでございます。相田 玄様でございますか。」
その一言に回りが、ざわつく・ざわつく・ざわつく
「隠しても仕方ないので、そうです。俺が相田領領主の相田 玄だ。」
ざわつき・ざわつき・ざわつき
単身で居る者が領主とはにわかには信じがたいぞ、や、剛毅な方なのか等々聞こえてくるが無視無視
「そこの女から聞いたが行き先が無くなってしまったらしいではないか。俺の領地に来てゆるりとされてはいかがかな。」
高速ヘッドバンキングが目の前で。凄いわこれ。
「と、とりあえずは鹿毛の町で疲れを癒してから俺の領地に来てくれ。」
と、言うのが精一杯だったわ。
一行が鹿下町に入る。おれは元々有った城の跡地の屋敷へ連れて行く。
中でのことは侍女が全てすると言うので俺は食材を持ってきて貰えるように町で買い物をする事にする。
従動物もご子息であろう子供と別れて俺に着いてきた。
町中で必要になるかもしれないと思った物を次々に買っていく。
着物もボロボロだったから新しい物を用意する。途中で俺は何をしてるんだろうかと思わなくも無かったが、情けは人のためならずだと思い、最後までやりきった。




