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第一村人発見

袖振り合うも多生の縁


リアルでの生活をつつがなく終えていざ行かん。既に隣の筐体は稼働している。

 しかし、名字が被るとは・・・。しかし、プレイヤーが増えていけば気にもならないだろう。と昨日2人で納得して問題から目でを逸らした。

 気を取り直していざ出陣

 領地から外へ行く前に、始まりの町に行けるかをチェックしよう。

 四角い形を両手で創ると空中に例のポップな奴が現れる。

 あ、始まりの町、野外って書いてある。今までフィールドと言っていたが野外か。では、野外活動に精を出すことにするかな

 まず、傭兵団の村に向かう。20人の男が何組かに別れて作業をしている。

 田畑、小屋、水路などを作っているようだ。手を止めさせるのは悪いのでそのまま通過。

 そして、あの町に行ってみる。

 あの、町の規模が変わってるんですけど。村レベルになってる。色々と予想はつくのだが。

 村に入ると最初に来たときに見た露店や店が殆ど無くなっていた。

 町の長が居なくなり、兵士もボロボロで帰ってきたのだ。不安に思ってよその町への移住をしたんだろうな。

 ここに残っている人は移住する事が出来なかった、この町が好きで残ったって感じなんだろうな。

 一通り見て回り、もう見るべき物は無いって思い、入った場所の反対から出る。

 てくてく、てくてく歩いて行くと城みたいな物が見えてきた。

 城下町も見える。かなり離れてはいるが、城下町から一日かからずに来られるってのは、俺の領地の立地は良いんだろう。

 しかし、城は見えるがこの辺を治めている大名は居ないはず。豪族に城持ちがいるとは思ってなかったな。

 城と言っても小倉城よりもはるかに小さく、2階建ての建物。

 城下町で情報収集するとしよう。

 城下町に入る時に入町税として1文取られた。入口でこの町の名前やら色々と聞いた所、田舎者扱いされた。

 知り得た情報として、町の名前は小石原の町と言う事、あの城の城主は田原何某?なぜ字を知らないのか。

 豪族らしく以前は何処かの殿様に仕えていたらしいけど、その殿様が亡くなってしまい、後継に不満があって独立したんだとか。

 うん。ストーリーがしっかり出来ているな。多分他の町も豪族の名前が変わるだけで同じような気もしなくは無いが。

 気を取り直して町を散策することにする。

 宿屋に武器屋、防具屋、薬屋、道具屋、八百屋、米屋、肉屋は比較的に簡単に見つかった。そりゃ、大通り沿いにあるから見つけられない方がおかしいんだけどな。

 肉屋は時代的に・・・あ、また歴史に引っ張られるな。

 では、裏道散策と行きますかね。

 入り組んでいるかと思った裏道は大通りよりも道幅が狭くなっているだけで綺麗に整備されていた。

 ので、裏道通りの店も直ぐに分かるようになっていた。

 宿屋、小物屋、質屋、両替屋、何でも屋、動物屋が軒を連ねていいた。

 これはもっとコアな場所があるんじゃ無いかな。なぜかって飲食店がいっこもないのっておかしくないか。

 せめてそば屋とかあるだろ普通。あと、酒を飲める場所とかさ。そして、依頼を受ける奉行所も無いってのおかしくないか。

 とりあえず動物屋に行ってみよう。動物屋に普通はどんな動物を扱っているのか。

 結論から言うと、馬、牛、鶏だけだった。欲しい動物は別途注文となっている。

 なので、あいつを連れ回すことも可能となった訳だ。どんな動物でもと書いてあるからな。お値段がいくらかかるかは知らんが。

 ペットを連れ歩きたい衝動に駆られ1回領地に帰ろうと思いたち入口へ向かう。

 そして、道を間違え裏通りから更に奥の裏道にでてしまった。

 酒場はこの通りかと思い店を探してみたが、やはり酒場は無いし酒屋も無い。

 や、まぁ、未成年の飲酒はだめだからな。うん。きっと運営はそういう事で酒類販売はしていないのだろう。だが食べ物屋が無いのは納得出来ないよな。

 ど、ブツブツ言いながら移動していると面白い店を見つけた。

 その名も運び屋、移動屋。これ何ぞ。

 店の中に入ってキョロキョロと店内を見渡すが何も無い。

 カウンターらしき物があるだけだ。店員すらいない。何の店だこれは

 大きな声で店員を呼んでみたが反応すら無い。仕方なく店を出て入口へ向かう。確かこっちから来て、あっち出るから、ここをこう行けば。と独りごちながら歩き、はい、入口に着きました。

 迷子になったかと一瞬ひやっとしたがちゃんと帰って来れた。

 良し、領地に駆け足で戻るぞ。とは言っても足元が悪いからそんなに早く走れないんだけどな。

 小一時間程で領地に着き、従動物を探す。いや、従動物を見てないんだよ。こっちに来てから1回も。

 探し始めてどこにも居ない。アカネさんに聞くかと屋敷に戻る。

 アカネさん発見。従動物の事を聞くと、

 屋敷の中に部屋が用意されてて、そこに居るという。

 案内して貰って部屋まで行くと、従動物の新種の子がグデーっとなってる。どうしたかと近づくと力なく

「クュキュ~。」

 と鳴いてグデーっとなる。

 ご飯食べてるのか心配になってアカネさんに聞くと、ご飯って誰もあげてないですよって答えが。

 やらかしました。はい。俺が悪いです。屋敷の中をくまなく調べてからが基本でした。

 すいません、すいません、すいません。

 アカネさんにこいつの餌になりそうな物を持ってきてと頼んで頭や背中をなでなでしてご機嫌を取る。

 アカネさんから餌を貰らい、少しずつ餌を与える。

 そうこうしていると元気になったのか尻尾をブンブン振り回し、頬に顔をスリスリしてくる。

 可愛いのぉ。

 では、連れて行くとしようか。

 部屋から出そうとすると出て来ない。何でだして。連れて行けないのかと一寸ショック。部屋から出て行こうとすると、キューキュー言いながら部屋の入口から出られない事が理解できないのか何度も入口に突撃を繰り返す。

 これは不味いと思い、部屋に入り抱きかかえる。

 嬉しそうにブンブン尻尾を振って、キューキュー言っている。どうしたものか。あ、そういやこいつの名前を決めてなかったな。鷹と狼でホークウルフ。

 ホークルフと呟くと、尻尾を振ってたのがフリーズしてピカッと光った。光が収まると何事も無かったかのように尻尾をブンブン振っている。

 何だったんだろうか。

 名前、名前。格好いい名前か可愛い名前か。候補は何通りか浮かんでは居るのだ。 

 鷹牙で、オウガとしよう。

 おい、お前の名前は鷹牙だぞ。と伝えると、また動きが止まりピカッと光る。光が収まると何事も無かったようにキューキューいいながら顔を頬に寄せてくる。

 あのピカッと光ったのは何だったのだろう。あれ何ぞ何ぞである。

 分からなかったが鷹牙を下に下ろしてから、どうすれば連れて行けるのかを他の者にも聞いてみようと部屋を出ると、鷹牙が足にじゃれつきながら着いてきていた。

 は、部屋から出とるし。何ぞ、一体何ぞ。もう意味分からぬ。

 だが鷹牙を引き連れて行けることが出来るようになったので気にしないようにしよう。

 後々知ったのだが、種族が確定していない動物、名前の確定していない動物は檻、小屋、部屋から出られないという決まりがあったらしい。

 さて、鷹牙を連れて小石原城下町に移動し、また1文を支払い町中に入ろうとすると、動物にも入町税がかかると2文かかってしまった。

 町人達は俺が従動物の鷹牙を連れていても別に気にする様子もなく普通にすれ違っていく。

 ふむ、従動物を連れていても別に気にされないんだな。

 奉行所を探してブラブラするが見つからない。何なら他のプレーヤーも見つからない。町民、すれ違う武士のいずれかがプレーヤーでも見分けがつかないっていう。

 プレーヤーと直ぐ分かるような目印でもあれば良いんだけど、その様な目印らしき物は今まですれ違ったり、話をした者にはついていなかった。

 しかし本当に困ったぞ。奉行所に行かないと依頼を受けられない。依頼を受けないと強くなれない。次の町を探すのも有りだが、嫁さんの言葉で次の町に行けるようになるにはある程度強さを上げないといけないというのは分かりたくは無かったが分かった。

「第一村人発見だぁ」

「「誰が第一村人だ(や)」」

 ツッコミに間に合わなかった。他の人が先にツッコミ入れてた。

 声のした方を見ると人に指をさしている礼儀知らずな女と、その女にツッコミを入れている男2人。なぜ突っ込んでいるのが分かるかって、手を見れば一目瞭然だ。ツッコミを入れる手の形を作っているのだから。

 あんなに探していたプレーヤーが3人見つかったが、何というか気まずい。

「え、あっちあっち。」

 と、指を元々さしてはいたが、その指を更に上下させながら俺の方を指す。

 3人の目が俺に向く。イヤン恥ずかしいじゃないか、そんなに見つめないでよ。とでも言えばツッコンでくれるのだろうか。

「まず、人を指さすな。このバカチンがぁ~」

 と、指を指している女に詰め寄っていく。鷹牙も後からついてくる。そしてなぜか2人の男も女の方に近づいていく。

「そやな。人を指さしたらあかんわ。」

「うんうん。失礼だろう。怒られても仕方ないぞ。」

 おい、それ俺のセリフだと思うんだが

「で、何故俺がプレーヤーだと分かったんだ」

 3人が呆れたように、鷹牙の方を見ながら

「いや、これで何でプレーヤーと思われなかったのか逆に聞きたいくらいなんですけど。」

 と、女が言う。

「ん、ペット連れとる人他にもおったろ。ま、こないけったいな動物をつれとる御仁はみかけんかったけどな。」

「犬、猫、狐とか連れているノンプレイヤーキャラクターは結構いたな。

 確かに良く見るとグリフォン・・とは違うが似たような感じの動物なのかな。

 確かに珍しいから連れている人がプレーヤーかもはとは思うかもね。」

 俺を差し置いて何故3人仲良く話をしているんですかね。

「でも、あたしがこの人の事を村人発見って言ったから、プレーヤーの人がわかったんじゃないの。」

「それはそーやが、人に指をさすんは駄目やろ。」

「そうですね。失礼な事をしたんですから、最初は謝罪から始めましょうか。」

 だから、何故君等が諭してるのかな。俺が言うことが無くなったと思うのだが。

「指を指してご免なさい。」

 ガバッと頭を下げる女。これ、赦さないとか言えないやんか

「いや、分かってくれたら良い。で、ここで話すのも何だから落ち着けるところにって、この町飯屋も飲み屋も無いんだったか。」

 女は頭を上げて、ん、って顔をして

「城の城郭内にあるよ」

 女の発言に男3人が

「「「まじか」」」 

 とハモる。

「キモ。ハモるのキモ。」

 汚物を見るかのような目で視るのは辞めてくれませんか。男3人が膝を道につけて、両手で頭を抱え、NO~と叫んでいる絵ずらが出現する。

「こわ。シンクロこわ」

 男3人が能面となり女を3方向から囲む

「え、え、これって案件じゃないの。ねぇ、恐いから、恐いって、ねぇって。」

 能面、3方向から

「サカバ・ドコ・アンナイ」

「サケ・ノム・アンナイ」

「ハナシ・スル・アンナイ」

 女は城の方を指さし、こっちだから、こっちと男3人を誘導するのだった。

 その頃鷹牙は大人3人が頭を抱えているのを真似て小さい足で頭を抱えていた。

 やたらと可愛かったようで町の人々が和んで居たのは別の話

 

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