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笹良
なんてことの無い学校での生活。
退屈すら覚える。それは私があまり人と関わらないせいもあるだろう。
友達がいないとか、そういう訳では無いのだけれど。
友達付き合いみたいになると途端にダメになる。
何かを共有して笑い合うのも、何処かへ遊びに行くにしても、私には義務感というか、接待をしている様な。
そういう壁……の様な、目に見えない隔たりを感じる。
「ねぇ、笹良さん」
「ん、何かな?」
呼ばれて振り返る。後ろの席から声をかけられた。
彼女は良くも悪くも普通の子。
「夏休みは何処か行くの?」