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34.特大のエビ

「おおー、今回は調味料が多めですね」


「これでまた食生活が豪華になるねぇ」


 砂糖、酢、胡椒。この辺りは前回と同じだ。

 料理の基本の中の基本だからな。あればあるだけ困らない。

 特に砂糖はワインで派手に使ったので補充はありがたい。


 で、前回は発酵系をくれとお願いして――ハム、チェダーチーズが届いた。

 モルデブさん、本当にありがとう。料理にも使えるし、そのまま食べても美味い。


 ハムとチーズがそれぞれ15キロくらい……。

 調子乗って食べるとすぐになくなりそうではあるが。


「にゃう! にゃううう!!」

「にゃん、にゃーん!」


 猫ちゃんが荒ぶっておられる。


「やはりハムとチーズの誘惑には勝てませんか」

「美味しいですからねぇ」


「ニーファ、ラーファ……君らもよだれ出てるよ」


「おっと、食欲が抑えられず」

「ジビエでは得られない旨味が発酵食品にはあるので」


 それは否定できない。

 というわけで、ハムとチーズを皆で試食。


 俺も一口……うん、普通に美味いな。

 ハムは塩気が心地良く、チェダーチーズはまったりとした味わい。


 それを食べると、ふと思い浮かぶ。

 保存食はそれなりにあるのではあるが……。


「新鮮な海産物と合わせて食べてぇな……」


「にゃうん!」


 シロちゃんが前脚をぴっと上げる。

 そうだよな、こんな新しい調味料が来たらやっぱり美味いモノと合わせたい。


 ということで、早速海へ行く。

 今はちょうど夏と秋の間だ。


 秋に獲れるのはタイ・サンマ・アジ・エビ。

 その中でタイとエビは少ない……まだ本格的な秋ではないので、さらに少ない。


 ざぶざぶと海に入りながらシロちゃんに問いかける。


「やっぱりレアだけど、ここで狙うなら……エビかな?」


「にゃーうん」


 とってもいいと思います。

 こくこくとシロちゃんが頷く。


 というわけでエビを狙い、海へ潜る。

 秋になると水温がやや低め、爽快感が増す。


 去年と同じで秋は小さめの魚が多い。

 食べる分にはやや不利かもだが、きらびやかではある。


 サンゴ礁を回遊する魚群を楽しみつつ、エビを探す。


「にゃーう」


「見当たらないねぇ……」


 いつも帰りを考え、俺たちは浜から一定以上離れないようにしている。

 そこまで拠点から遠ざからなくても獲物がいるしな。


 しかしモルデブさんの物資、家庭菜園……と、余裕が出始めている。


「ちょっと遠出するか」


「にゃう!」


 ということで、浜を回り込むように泳ぎ続ける。


 しばらくは快適で華麗な海の風景が続く。

 サンマやアジが七色のサンゴ礁に群れをなす。


 小一時間、休みなく泳いで……結構、遠くまで来たな。

 拠点のある浜の南側だ。


 一見すると、それほどの違いがないが水が冷たいような。

 潮の流れが変わっている。


 サンゴ礁も拠点近くに比べるとやや小さく、海藻が多い。

 緑の塔のように海藻が海中で並んでそびえ立っている。


 この海藻は食べられるのかな……?

 持って帰ってニーファ、ラーファに聞けば、わかるかも。


 ということでナイフを生み出し、さくっと切る。


「これでひとつ収穫だな」


「にゃーう」


 遠出した甲斐があったというものだ。

 ふむふむ……海藻のせいで視界は悪いが、逆に言えばチャンスでもある。

 こちらはシロちゃんとふたりだからな。

 うまく追い込めば海藻を死角に労せず獲れる。


 そして海藻をくぐり、避けながら泳ぐと……エビがいた。

 エビというか、ロブスターだな。


 ごくり、全長は80センチくらいか。真っ赤な甲殻に立派なハサミ。

 食べたら美味いだろうな。チーズで焼けば最高だろう。


「よし、そろりと近付こう」


「にゃうん……」


 ロブスターはこちらに気付いていない。

 もしゃもしゃと海藻をかじっている……?


 シロちゃんと一緒に挟み撃ちにするべく、回り込む。

 こくりと頷き、タイミングを合わせる。


「にゃっ……!!」


 まずはシロちゃんがロブスターへ突撃。

 猛然と爪を前に出しながら、ロブスターへ飛びかかる。


 当然、ロブスターはいきなり現れたシロちゃんにパニック。

 俺が潜む海藻裏へ逃げ出す。


「よし、ばっちりだ!」

 

 そこを網でひとすくい。暴れるロブスターの尾の付け根に、ナイフを刺して――とどめを刺す。命に感謝しながら。


「ふぅ……やったな!」


「にゃーん!」


 よしよし、特大ロブスターをゲットしてやったぜ!

 

 さらに数匹のロブスターを捕まえた俺たちは、意気揚々と拠点に戻ったのであった。

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