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27.物々交換

 春が終わりかけてきたところで、魔王国の飛行船がやってくる。

 ひそかに待っていたので嬉しい。


 で、乗ってきたのはモルデブさんの他にもう一人いた。


「シャウラティ・エレステナと申します。ど、どうぞよろしくお願いいたします」


 金髪でスレンダーな美人さんだ。

 それでいて出るところと締まるところはきちっと締まっていた。


「駐在としてお認め頂ければ嬉しく思います」


「それは全然かまわないけど」


 前回モルデブさんが来た後、もしかしたらこうなるかもとは思っていた。

 元々、この世界では聖域が必要とされていた。

 だから女性達が海に沈んでいたわけで。

 色々な事情で手つかずになっていただけだ。


 その主な原因は聖域の荒れ狂う魔力。

 外の世界では魔力に極端に依存した社会ができているとか。


 それが聖域では通じないので、開拓できなかった。

 でも俺たちでちょっとずつ開拓すれば、他の人が来たがるのも当然だろう。


 シャウラティさんくらいなら、全然問題なし。

 大人数はマズいので釘をさしておく。


「ただ、一度に多くの人は受け入れられないよ。

 水も食料も限りがあるから」


「承知しております。

 ここの経営が破綻しては元も子もありません」


 ういうい。

 モルデブさんは話しが早い。


「魔王国としては聖域との往来を頻繁にできるよう、技術開発をする予定です。

 もっともすぐに成果は出ないでしょうが……」


 やはりここまで来るのは相応に大変らしい。

 でも来てくれるだけありがたいので、文句は言わない。


 そしてモルデブさんは約束通り、医薬品と調味料を持ってきた。


 医薬品は魔力を含まないモノ。

 包帯や消毒液、風邪薬、抗生物質みたいなのが色々……。

 

 お手製の包装ではなく、量産品っぽい箱と袋に入っている。

 現代人の俺からするとデザインとカラーセンスは壊滅的だが……。

 俺のイメージにある明治・大正くらいの感じだ。


 こうした医薬品が出てくるということは、

 この世界の科学レベルはやはりそれなりにあるな。

 

 医薬品とかは正直、こうした量産品っぽい感じのほうがいい。

 お手製感丸出しなのはちょっと怖い。怖くない?


 あとは調味料だ。

 医薬品が中心だったので、こちらの量は多くない。


 だが……。


「砂糖、酢、胡椒をお持ちいたしました」


 いやっふうっ!!

 思わずガッツポーズしちゃったよね。


 これは凄いですよ。

 革命、レボリューション間違いない。


「ありがとう、本当にありがとう」


 ギンたちもじーんとしている。

 いやぁ、この3つがあったら料理の幅がめちゃくちゃ広がるよね。


「とりあえず基本的なモノですが、これでよろしかったですか?」


「うん、嬉しいよ……」


 本当は一緒に食事でもと思ったが、前回と同じくモルデブさんには帰る時間がある。なので次回の話をぱぱっとする。

 

 医薬品は結構持つとのことで、次回は少なめに。

 調味料は発酵系も頂戴とお願いをした。


「色々とありがとう。

 これ、どうかお土産に」


「は、はい……」


 スモークサーモンをいくつか渡す。


「これ、凄く魔力がありますがいいのですか?」


「……身体に悪かったりする?」


「むしろ元気になると思いますが。

 医薬品が必要だったのかが疑問なような……」


「まぁまぁ、気にしないでよ。

 そちらとしても聖域で何が獲れるかは気になるでしょ」


「それは仰る通りです。では、しかと頂戴いたしました」


 モルデブさんが恭しくスモークサーモンを掲げる。


「もしシャウラティが粗相をしたら、容赦なく海に放り投げくださいませ」


 最後にとんでもないジョークを言って、モルデブさんは帰っていった。




 残されたのはシャウラティさんだ。

 なんだか凄く縮こまっているけれど……。


「そんなに恐縮しないで。ここでは皆、仲間だからさ」


「は、はいっ!!」


 シャウラティさんは名家のお嬢様っぽい雰囲気だが、すぐに馴染んだ。

 というのも自分が下っ端だと勝手に思ってよく働いてくれるからだ。


 めちゃくちゃ凄い能力があるわけではないけれど、身体は鍛えていた。

 基礎的な体力とやる気があれば十分だ。


 あとは音楽が上手い。ちょっとした弦や太鼓でリズムをとってくれる。

 歌もアカペラで聞きごたえがあった。これが中々楽しい。

 思えば歌や楽器ができる人っていなかったからな。



 で、夜については。

 凄く魅力的で恥ずかしがりだったな。


 ニーファ、ラーファが加わって色々と励む。


 うん、魔王国と本当に良い縁ができた。

【お願い】

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