憂いの令嬢~実はハードボイルドなつもり~
「憂いの令嬢」エレナの胸中はフクザツであった。なぜなら生まれてこの方憂いたことがないのにそんな通り名をつけられたからである。加えてエレナは自称ハードボイルド。無論この世でハードボイルド令嬢が好まれるはずもなく、憂いて見えるならむしろ好都合と言える。しかし、人との対話を楽しく思っていても顔に表れないというのはデピーナ伯爵令嬢として社交上よろしくない。また自身も面倒であった。
そんな過行くある日の昼時、デピーナ家諜報部所属の兄に突撃され、おとり要員に召集される。兄に紹介された優秀なおとり助手、ラスカルとともにエレナは悲願である貴族制廃止達成に燃える。
※ラスカルはモフってはおりません。ご注意ください。
そんな過行くある日の昼時、デピーナ家諜報部所属の兄に突撃され、おとり要員に召集される。兄に紹介された優秀なおとり助手、ラスカルとともにエレナは悲願である貴族制廃止達成に燃える。
※ラスカルはモフってはおりません。ご注意ください。