準備完了と問題と解決方法
レベル8は前回もそうだったが、ここまでの環境が環境だったからか、最終階層で待っている申請者グループはいなかった。ここまで来るならいっそレベル10のクリアを目指す、という事だろうか。
まぁ進みやすいのは歓迎なので、レベル8をもう一度クリアする。一応はクリア済みのレベルなので再挑戦せずにレベル9に行っても良かったんだが、準備が同じ環境に通用するか確認するのは大事だから。
結果としてはちゃんと対策出来ていたので、たぶん大丈夫だろう、と満華と相談して先に進むことになった。……のは、いいとして。
「やっぱりこう……携帯性が良くて、片手で扱えるサブ武器が欲しいな。出来れば手入れとか各種補充、修理が簡単で……近接戦闘は無理だけど、距離が近くても使える感じの……」
うーん、と贅沢な事を呟きつつレベル8をクリアして、レベル9の0階層目でクリアボーナスを眺めて回るが、ぴんと来るものが無い。というか、どれもこれもメイン武器としての主張が強すぎる。違う。私が欲しいのはサブ武器だ。
流石に布と革で武器を作る事は……いやまぁスリングとかならいけるだろうけど、私が、未だここに至ってもまともな戦闘をしたことのない、この私が扱える、という前提で見ると、やっぱり出来合いの方がいい。
まぁ正直に言えば、銃でないとたぶん扱えない。というか、銃ぐらいしか扱えない。あの私より大きな銃を扱う事で、銃だけならなんとか各種補正で扱える筈だから。
「流石に銃は作れないしなぁ……」
しかし招福屋にもそれっぽいものは売ってなかったしな。かといって、あの大きすぎる銃1つでこれからの状況に対処できるかって言うと……無理だな? と、言わざるを得ない訳で。主に取り回しと威力の意味で。
流石に屋内で取りまわすには大威力過ぎるんだよな……。屋内に限らず、少しでも閉鎖された空間だったら、私は耐えられても私以外の全てが吹っ飛んでしまう。だからレベル5を回っている時は、敵への対処はほぼひーちゃんにお任せだったのだ。
出番は素材採取の間だったが、その時もひーちゃんと満華は部屋の外に退避していた。過ぎたるは猶及ばざるが如し、と言うが、その通りなんだよな。
「流石に、ひーちゃんみたいに大きさを自由に変えられるようになってくれとは言わないから、小型で連射のできる子機みたいな銃がサブでつかないかなー……」
というか、大きさが変わったら怖い。今でもその威力に慣れずに結構驚いてるのに、これ以上ファンタジーな要素が入ったら怖い。冗談みたいなのはその火力だけにしておいて欲しい。
たとえそれが最適解でとても便利だったとしても、怖いものは怖い。だから別で用意したい。本当に。割と切実に。というか、両手と肩を使って衝撃軽減の仕組みがあって、全力で軽減してなんとか耐えられている反動を片手で耐えられる訳がないし。
一発撃つたびに手が使い物にならなくなる、とかいうのはダメだ。この「異世界アイカ取得用ダンジョン」の初期ならともかく、異世界に行ってからそれはダメだ。
「そもそも、それは私の欲しいサブ武器の形じゃないし」
取り回しと手軽さが欲しいんだから、威力と精度に極振った今のメイン武器が小型化しても、それはこう、なんか違うものだ。
……途中から、何を誰に必死に説得じみた言葉をかけているのだろう、と我に返ったけど。そもそもポイントの報酬を選んでいるところなんだから、他に誰もいないし。
我に返って深呼吸をしてからもう一度ポイントで交換できる装備とスキルを見直してみるが、やはりこれといったものは
[カテゴリーチェンジ:能力:アクティブ
手に触れた物を一定の範囲で変化させることが出来るスキル
レベルを上げると変化できる範囲が広がる
変化は恒久的であり、再変化も可能]
「だから、そうじゃないと……!」
でもこれをとったらメイン装備をサブ装備に変えられそうな感じがするんだよな……。




