再走と再会と物資収集
どうにかレベル8をクリアしたところで、打ち合わせ通りレベル5の「のんびり」カードを取って階段を登る。全く変わり映えのしない石造りの通路と部屋にほっとしたのは……まぁ、仕方ない。ずっと屋外にいたようなもんだったし。
苦戦する要素は無いというか、レベルが上がっている分だけ余裕になっているのは当然だったので、さくさく進む。私の銃の威力が上がり過ぎて、いくら直線通路であっても閉鎖空間で使うのはちょっとどうだろう、というのを再確認したぐらいか。
休憩しながら満華及びひーちゃんと相談しつつ装備の作成と強化。私は「快適維持の首巻き」というマフラーを自分用に作成。満華とひーちゃんはもう少しオシャレに、と言われて調節した結果「快適のスカーフ」というものになった。
「見た目と性能が交換ってどうかと思うんだよー!」
「見た目も性能の内って事なんじゃないの」
そしてレベル5をクリアしたところで再度相談。どうやら生産作業自体はあの待機部屋でも出来るようだったので、作りながら全体の感じを見た結果、もう一度レベル5を回る事になった。ちょっと素材の量が足りなくてね……。
まぁでも、その追加の一回で招福屋を引き当てたんだから、慎重に行って良かったと言うべきだろう。
「わー! 可愛いー!」
「おおおお客さみゃ、机を乗り越えにゃいで下さいにゃあ!」
で、ここで装備の仕様について確認しておいた。主に強化周りだな。こんなに装備が手に入るって事はなんか意味があると……思いたい。
というか、もう意味があるって分かったところで前に売った分が惜しくならない程の数が手に入ってるんだよなー。とりあえず肌着は買い足して、タオルやアメニティグッズはたくさん入っているお徳用を買っておく。
「にゃあ? 装備の強化にゃあ? 先輩から聞いた話では、装備には強化上限があるそうですにゃあ」
「その上限まで強化したらどうなるの?」
「限界みゃで強化した装備は「限界突破」と「突破強化素材」のどちらかににゃるそうですにゃあ。でも「突破強化素材」を使っての強化も限界があって、そこまで強化したらみゃた別の選択肢が出るそうですにゃあ」
「なるほど。……ところで、招福屋に狙って来る方法とか、何ならいつでも買い物に来れるシステムとかない?」
「一度に1みゃんみゃぎゴールド以上のお買い物でお得意様ににゃれみゃすにゃあ!」
「あっ、それなら私出すよー。ひーちゃんのいるところに繋げて貰えば色々便利だよねー」
「みゃぁあああああああああっ!?」
……確かに、そろそろ真面目に10万マギゴールド溜めておかないといけないし、なんなら他にも必要な物が出てくるかもしれないって事で、貯金はしてたけども。
しかしここで、初対面の直立する三毛猫、もといケットシーにぽんっと支払うとは、やっぱりなんか感覚が違うんだろうな……私が貧乏性過ぎるのかも知れないけど。
まぁでも、いつでも招福屋と取引できる、というか、買い物できるのは大きい。それに関しては満華の思い切りの良さには助かったと言うべきだろう。
「くーちゃんが買ってたタオルとか石鹸にはとっても助けられたからねー」
「まさかここまで招福屋に当たらないとは思わなかったから、もうちょっと買い込んどくんだったと思ってる」
「お得意さみゃににゃった以上はいつでもお取引できみゃすにゃあ?」
まぁそういう意味での収穫もあったし、問題は金属装備だな。とはいえ、これ以上生産関係に手を広げると管理が大変になりそうだ。
ちなみに装備の強化の方は、上限があると聞いてから使い道のなかった装備の1つを強化し続けてみたところ、無事上限まで強化出来た。……強化値の上限は+999なのか。それは分からない筈だ。
「しかし、必要になる素材の量はとんでもないな」
「くーちゃん。確か、ずーっと素材一点集中状態の銃も強化してたよね?」
「あれ、パーツごとに強化値が変わって、その平均値が銃の強化値として表示されるみたいなんだ」
「うん、ばらばらにして組み立て直してるあれだよね? まだ強化出来てるの?」
「アイテムボックスの自動変換でどのパーツになるかはばらつきがあるし、どうも強化したからと言って必ず強化値が増える訳でもないらしい」
「……どういう事?」
「強化値っていうのは強化回数じゃなくて、武器のレベルの事で、強化に使う素材は経験値に相当するんじゃないかなって事」
「なるほどー!」
それと、攻略ルートのレベルが上がるにつれて手に入る素材の量もぐっと増えている、という事も確定だ。こっちの火力は上がっている筈なのに、明らかにレベル7の時より1つの「採取スポット」で手に入る量が減ってたから。
まぁ、安全に素材を回収できる、という一点を考えると、レベル5を周回する方が効率はいいんだよな。宝部屋に当たる可能性もあるし。私の場合は弾薬だが、満華の場合だと果物がどっさり詰め込まれた部屋だから、当たった時は素直に嬉しいし。




