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この先における問題点と改善の方法

 今までのパターンからして、あと4階層分は何も無い荒野が続くことを覚悟して階段を登った。のだが、階段の先に広がっていたのは穏やかな草原だった。森が無い分だけ見晴らしはいいが、正直拍子抜けした。


「むしろ特殊過ぎてー、続けて出てきたらダメだと思うよー? 準備が出来てなかったら地獄だしー、準備があったらボーナスステージだしー?」

「それもそうか」


 満華の意見には納得できたので、そこからは地形に気を付けて進んでいく。流石にまだ極端な気候は出てこなかったが、それでもここまでに比べれば十分温度や湿度の差が激しい階層(?)が続いた。

 一番困ったのは一面の沼地だ。満華は当然として、私の靴も防水加工できていなかったからな。そしてひーちゃんも水気は苦手なのか動きが鈍かったし、探索を諦める事になった。


「防水、防塵、汚れ対策辺りは基本として……断熱性と通気性をどう両立させるか、かな。着替えと言うか、後で追加するので調節するとしても、何が来るか分からない初手はしのがないといけない訳だし」

「いっそ宇宙服着ちゃう?」

「動きにくさと不審者感カンストの点で却下」

「かんすと?」

「カウンターストップ。上限値達成って意味」

「なるほどー!」


 装備の作成は私の担当だから、真面目に考えているんだけどな。探索し辛いから素材も集めにくいし、自分達の強化、という意味での効率は良くない。

 もちろんここまででしっかり強化していれば問題なかったんだろうし、このタイミングで、安全に苦戦できた、っていうのは歓迎するべき事なんだけど。


「という事で、満華」

「なーにくーちゃん」

「素材を集めるのに、色々面倒の無いレベル5辺りに一度戻ろうと思うんだけど」

「さんせー!」


 本当の所はノンストップというか、最速で、せめて戻ったりせずにクリアまで行きたかったんだけど、仕方ない。私の目的は生きる事、その為に自由を手にする事だ。自由の為に命が危険にさらされたら、何をやっているのか分からない。

 それに恐らく、ここで厳しいって事はさらに上、レベル9や10だと進めなくなる可能性がある。そうなったら緊急脱出手段もなく、仕様上戻る事も出来ないとなると、詰む可能性があるからな。ここに永住したい訳でもないから。

 ……いやまぁ生きるだけならそれでもいいんだろうけど。それでもこう、異世界とかいう広い世界があるなら、見てみたいし。何より、引き籠るとか同じ場所に居続けるっていうのは、あの戸籍上の家族に閉じ込められていた事を思い出して精神衛生上よくないから。うん。


「装備としてカウントされなくても、重ね着するのが妥当かな……」

「え、重ね着したら装備した事にならないの?」

「たぶんタイプにサブってついてないとダメなんだと思う。少なくとも、メニューからは確認できないし」

「そうかなー。重ねてたら快適だよー?」


 システム的な問題はよく分からないからなぁ。体感的に、効果が無いって訳ではないと思うんだけど。でもたぶん、100%本来の性能が発揮されてるって訳でもないんだと思う。

 だから確実なのは、サブ分類の装備を手に入れるか作る事。……なんだけど。


「でもくーちゃんたくさん装備拾ってたよねー? あれだとダメなの?」

「全部上半身か下半身装備な上に、分類がメインだから一緒に装備できない」

「あちゃー」


 というか、何でこう装備ばっかりがこんなにドロップするんだろうな。それも上下のメイン装備ばっかり。流石にもういらないというか、自分で作れるようになった以上邪魔になってきた。

 無限に入るアイテムボックスがあるからまだマシだけど、招福屋すら行き会わなくなってかなり経つから、アイテムボックスが容量無限じゃなかったら途中で捨ててるぞ。


「それにしても、本当にくーちゃんは装備ばっかり拾うね? なんでだろ」

「私が聞きたい。説明が足りないんだよな、ここのメニューとかヘルプは」

「って事は、装備についてはもう調べたんだ。さすがくーちゃん!」

「それでも装備の使い道は「装備する事で装備効果を受けられる」の一点だから頭が痛い」

「あれっ、そうなの?」

「少なくとも私が調べた範囲ではそうだった」


 もしかしたらここまでたくさん手に入る以上、何か使い道があるのかも知れない。知れないけど、少なくとも今の私には分からない。

 ……他に私が貰って嬉しいものが無いからとりあえず装備を出してる、とかじゃない事を祈るしかないな。


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