防具と詳細と難易度じゃない難易度選択
あのでっかい銃は、その名前を「M-NTW-20」というらしい。これで正式名称なのか、それとも何か変わってるのかが分かんないな。まぁスマホがあっても調べられないだろうけど。
とりあえず、一度アイテムボックスに入れてしまえば、取り出すときは既に三脚に乗せた状態で取り出せるというのが分かって一安心だ。こんなの手で持って持ち運べるわけがない。
ただ引っかかるというか、たぶんこの銃を使うのに必要な弾が脇にあった箱に入ってたんだけど、数が5個しか入ってなかった。そして説明を見る限り、撃つたびに装填が必要なタイプみたいだ。
「良かった、範囲探知が出来る手段と姿を隠す手段をとっておいて……」
きっとあれ。超典型的なスナイパーってやつだ。……問題は、この場所がたぶん閉鎖空間だって事なんだけど。射程がどこまでかは分からないけど、絶対に長すぎる。
というか弾の大きさからして、控えめに言ってオーバーキルなんじゃ……? という気がしてならない。過ぎたるは猶及ばざるが如しって言葉を知らないんだろう。
しかしこれ、アイテムドロップを取っていなかったらあっという間に弾切れで詰んでいたのでは……? と思わなくもないが、それはともかく。
[編み上げブーツ:装備:足:メイン
しっかりと作られた編み上げブーツ
丈夫さと動きやすさが両立されているが、やや重い]
[丈夫な革マント:装備:背中:メイン
良くなめされた革で作られたマント
ある程度の防御力と隠蔽力があるが、それなりに重い]
[防弾のショートベスト:装備:体:メイン
体の上半分を覆うベスト
ベストにしては防御力が高いが、重く範囲が狭い]
この3つで防具は決定だ。……どれもこれも重いと書いてあって、実際ずっしりとした重量感があるが、回避力を上げたところで避けられるとは思えないからな。当たり前だが、そんな素早い動きは出来ない。
それにそもそも、やられる前にやれかつ超遠距離から隠れて攻撃するのが基本方針である以上、気を付けるべきは外した時や見つかってしまった時、こちらが逃げるもしくは仕留めるまでに飛んでくる反撃だろう。
あと、ショートベストに関しては、どちらかというと反動対策だ。アイテムボックスに入れたらヘルプから呼び出せた使い方だと、たぶん肩と胸に反動が来る。だからそこに衝撃に強い装備があったらまだ多少はマシかな、と。
『防具選択が終わりましたので、攻略タイプ選択に移ります。なおどの攻略タイプを選んでも敵の強さ、経験値量、マギゴールド量、入手アイテムの性能は変わらない事をご了承ください』
……ん? とちょっと思ったが、今度はちょっとした机ぐらいの大きさでせりあがってきた床の上部分がぱかっと開くと、その理由を理解した。そこにあったのは、3つのカードと説明文だったからだ。
それぞれ、のんびり、ふつう、かけあしと書かれたカードは金属のような色をしている。これもまた手を近づけると説明が出るらしく、ようは難易度選択のようなものらしい。
何故、ようなもの、というかと言えば、さっきの説明だ。どうやら最下層に至るまでの長さを選ぶという解釈でいいようだが、短いルートを選んだから難易度が下がるという訳でもなく、長いルートを選んだからと強い敵が出てくる訳ではない、って事だろう。
「まぁ普通に考えれば、準備に時間が掛けられる方が相対的な難易度は下がる、筈だけど……」
ただ説明文の端に「繰り返しを行っても攻略タイプは変更できません」と書いてある。……繰り返し、とは。と思うと、長さではなく広さなのかもしれない。
広い範囲を歩き回るのは大変だ。……と、言うところなのだが、私の武器になったのは射程がどれだけかさっぱり分からないほどの巨大な銃だ。明らかにオーバーキルな威力と攻撃半径を持つあの武器を生かすのであれば、もちろん広い方がいいだろう。
「広いと言っても、迷路が続いたら意味は無い訳だけど」
時間制限に慌てる必要は……あの説明を聞いて信じる限りは無い筈だし、敵が出てくるのは分かっているんだから、しっかり準備してから進みたい。
もしかすると、周回する事で何か特別な装備とかが貰えるのかもしれないが、それは慣れや上手く周囲を探索する事で短縮できるだろう。第一攻略タイプが違うと言っても、カードに手を近づけて出てくる説明を見る限りそこまで大きな違いはないようだ。
……ま、広いからといって、当然の如くモンスターハウスになっているだろう、大部屋が連続、とかは止めてほしいんだけど。




