大きな変化の詳細な確認
とりあえずしばらくの間周囲を探索する事に費やして、いくつかの事が分かった。
まず、自然豊かな場所に見えても基本的にはあの明るい灰色の石でできた迷路と同じで、「壊せる壁」も、壊せない壁も存在する。ただそれが巧妙に自然の形をしているだけで、壁で囲まれた迷路というのは一緒らしい。
次に、「壊せる壁」の中身は今までと変わらない。大きな岩に銃を撃ったら一部が不自然に崩れて、明らかに岩より長い通路を通った先に、見慣れたしょぼ……質素な設備の「安全地帯」を見つけてちょっと複雑な気分になった。
「まぁ、中身自体は攻略ルート自体のレベルが上がったからか、全体に底上げされてるみたいだけど……」
1階層目のここだと、最初は綿なんてほぼ入ってなかった布団が、今ではわずかとはいえ凹みを確認できる程度に柔らかい。水もだいぶ鉄臭さが無くなっている。
ただし、当たり前だが迷路としてみた場合の複雑さが段違いだ。部屋と通路の境目がほとんどない。という事は不意打ちされる可能性も上がるし、場所によってはこの銃を自由に動かせない場所もある。
……私の場合はこの銃の火力は当然、射程もちょっと意味が分からないくらいあるので、遠くから一方的に攻撃できるチャンスが増えてもいるから、悪い事ばかりではないんだけど。
「地形が自然になった分、倒した相手の素材を回収しに行くのは大変になってるな。仕方ないとはいえ」
そういう問題もあるが、まぁ、これはもう慣れるしかないだろう。もしくは「アイテムボックスオプション」のレベルをもっと上げるか、だな。
後は、「存在感知」で分かった範囲に、割と素材が普通に落ちてる、もしくは生えてるっていうのが最大の変化だろうか。加工の方法は分からないけど、とりあえず反応がある限り回収している。これも探索率に影響する気がするし。
で。壁と床に関しては今までと変わらない。じゃあ天井は、というと……こっちは、普通に敵が来るらしい。それもしっかり空を飛ぶ系の奴が。
「下手なところで撃ち落とすと、素材が回収できないからなぁ……」
貧乏性っていうな。そのおかげで「アイテムボックスオプション」の自動回収の範囲は、私を中心とした円柱状だっていうのが確定したんだから、無駄じゃない。
なお敵に関しては、自然豊かな場所には全くそぐわないメカのままだ。それでいくと、空を飛ぶタイプは初めて出てきたな? 動きも遅いし、何か装備してる様子も無かったから、たぶん体当たりしてくるんだろうとは思うけど。
「……難易度が上がると、加速度的に厄介になる奴だ」
ものすごく厄介な相手が追加されたが、これはもう「存在感知」と「マルチハイディング」のレベルを上げて先に感知して、こっちは感知されないようにするしかない。先手からのオーバーキルが私の勝ち筋だし。
それにしても……空を飛べば自由に動けるっていうのは大きいだろうな。もちろん地上にある素材を見逃すことと引き換えにはなるんだろうけど、圧倒的に早く地図が埋まるんだろう。
それに自分が飛ばなくても、それこそ敵に追加された空飛ぶメカみたいなのを作って偵察してもらえばいいんだし。……他の空飛ぶ奴に袋叩きにされるか。じゃあ武装がいるな。ドロップした事ないけど。
「それ以前に、作る手段がないっていう」
夢は広がるが、夢ばかりを見てはいられない。とりあえず、攻略コース「のんびり」の、レベル5までとレベル6からの違いはこんなところだろう。後は今までとの違いに注意しつつ、ボス部屋を探すだけだ。
しかし、階層の難易度が変わる数字でもあるし、そもそも「完全攻略証明書」というのを手に入れることが可能になるって時点で何か変わるんだろうとは思っていたけど……。
流石に、ここまで変化するとは思ってなかったな。ファンタジーすごい。




