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駆け足とその成果と方針変更

 戸籍上の妹を含む集団の動きをずっと確認していたからか、「存在感知」のレベルもかなり上がって、「壊せる壁」の種類も何となく分かるようになっていた。だから大半の「壊せる壁」は泣く泣くスルー、宝部屋だけを開けて、ひたすら階層を駆け上がっていった。

 5階層を一気に駆け上がって、流石に難易度が上がったところで「安全地帯」に移動、防具と銃の強化をする。そして久々にのんびりと眠った。


『警告。「警戒リスト」に名前のある人物が同じ階層に進入しました』

「………………は?」


 もっとも睡眠の方は、そんな謎の声と共に中断されたけど。というか、追いつかれた? 私がどれだけ最短距離で階層を駆け抜けたと?

 ……けど、最短距離、で、気が付いた。しまった。ボスを1体しか撃破してない。スキルで私が追えなくなっても、ボスが再び出現するまでには時間がかかる。途中の敵は全部倒していたし、痕跡を自分で残していたようなものだ。


「けど、スキルのレベルが上がってる、って可能性もある訳で」


 ……追われるように急ぐのが嫌で「のんびり」を選んだんだけどなぁ。

 でも来てしまったものはしょうがない。最後の装備枠を埋めて、ついでに顔を隠せるようにと作った「大きなハンチング帽」をかぶってつばを引き下げる。大きめに作ったから、かなり顔は隠れた筈だ。

 もうちょっと隠せる作りが良かったんだけど、スキルレベルが足りないのと構造が分からないのとで作れなかった。


「これで素材が無くなったから、集めておきたいんだけど……」


 本っっっ当に心底うっとうしいが、まさか防具で反動を軽減できる範囲にとどめたとはいえ、更に強化したこの銃で撃つわけにもいかない。威嚇射撃でもミンチになりかねないから。そもそも、「ちゃんと外す」事が出来るか自信が無いし。

 そもそも外したところで、あのゴブリンの群れの状態を考えると被害が出るのは避けられないよなぁ。無いと思ってた過剰火力の弊害がここで出てくるかー。

 でも、遭遇したくない。なら、逃げるしかない。幸い、「存在感知」と過剰火力のコンボで逃げる速度自体は十分な筈だ。取ってて良かった広範囲感知スキル。


「敵を殲滅しながらっていうのは、弾の補給って意味でもやるべき事だし。火力は十分、強化したけど防具もあげたからたぶん手で持って扱える。……頑張るかー……!」


 本当に、本当に面倒くさい。というか、これはもう手加減とか考えず、最奥層を目指してしまうべきだろうか。「繰り返し」に入れば、少なくとも1人になる筈だ。つまり11階層目まではのんびりできるんじゃ?

 もっとも「のんびり」を選んだ以上、その最奥層がどこか分からないんだけど。今で31階層目の筈だから……50だといいな。100だとかなり遠い。


「……まさか、千、なんてことは……ない、筈……?」


 流石にそれは。いくら何でも、少なくとも受けた説明的には手続きなんだからそこまでは……いかない、筈? たぶん、大丈夫な筈? だといいな?

 というか、まさか? もしかして? ……このダンジョンって場所、周回前提の、「繰り返す」事でようやく完全踏破できる、そういうやり込み系な可能性が、あったり?


「…………とりあえず、目の前の事から片付けよう」


 あの燃え尽きる事が無い特殊な松明やモリーの態度、初期設定で見る事が出来たスキルの種類、それに必要なポイント……。そういう部分が、それだと何というかこう、上手く説明できてしまう気がする。

 うん。……うん。とりあえず、しばらくの間は考えないでおこう。戸籍上の妹から逃げ切るか、最奥層に辿り着くまでは。考えても疲れるだけだし。これ以上疲れるのは良くない。考えたところでどうしようもないものだし。

 さて。とりあえず敵とボスを殲滅しながら、最速で階層を走り抜けるか。そうだな、目安としては、敵が一撃で死ななくなったら、で。


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