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難易度を含める攻略進捗依存の変化

 敵が大きくなったことで難易度が上がった6階層目だが、逆に言えば問題になるのはその狙いにくさと私の腕及び肩への負荷だけだ。だからそれさえ何とかできればいい、という事でもある。

 手持ちの装備とアイテムではとりあえずどうにもならないが、幸い「安全地帯」を無事に見つける事が出来た。ちょっと探索ペースを落として、それこそ攻略タイプの名前のように、のんびり進めばいいだろう。

 ダブってしまったボスドロップである「丈夫な肩当付きマント」は、肩の部分が金属になっていて防御力は高かったのだが、反動を吸収してくれないどころか発射音が至近距離で響いたのでパスになったのだ。


「しかし、服の代わりになる装備が出ないな」


 後の定番で言えば、頭につける系の装備もある筈なんだけどな。相手の弱点が見えるゴーグルとか無いだろうか。ヘルプを読んだ限り、宝箱を見つけたらそこからも装備は手に入る筈だし。

 まぁ宝箱を探すにしろ探索を進めるにしろ、敵を頑張って倒しながら積極的に「存在感知」を使い、「壊せる壁」を片っ端から壊していく。これも変化の1つと言うべきか、「壊せる壁」の数が明らかに多い。

 ほとんどは「採取ポイント」で、その内訳も今のところ100%鉱物だ。……もしかしなくてもこの出現傾向、私の武器であるこのでっかい銃に合わせられているんだろうか。


「素材が手に入ってそれが強化部品に変わっても、それを使う為の設備とスキルが無いという……」


 というか、銃の改造、改良というのはどのスキルに入るんだろう。そこから既に分からない。ヘルプは今のレベルだとすでに出ている情報を補足する範疇に留まるし、アイテムボックスに入れて出てくる説明も簡単なままだ。

 本当に、加工する道具とかどこかに落ちているもしくは売ってないだろうか……と思いながら、ずきずき痛み出した肩でデカいメカを1体倒す。胴体に当てれば倒せるのは変わらないから、そういう意味では楽なんだが。


「反動はともかく、威力って意味だと強化したいのは確かなんだけど……」


 ちゃんと狙って撃てるようにはなりたいと思う。が、それはそれとして、過剰火力で雑に狙って当てても倒せるというのは間違いなく利点だ。その利点を、まさか放置したが為に手放す、というのはちょっと、うん、方法が分からないと言っても、流石に無いのでは?

 ……どこかに、銃改造のススメ、的な本でも落ちて無いだろうか。なんて思いながら、半ば流れ作業で「存在感知」を発動させ、見つけた「壊せる壁」に狙いをつけて撃った。


「お、っと。「採取ポイント」じゃない」


 一日に何十回も同じ動作を繰り返していれば、あの最初の部屋から始まってもう2ヵ月が見えてきている以上いくら何でも動作に慣れる。だから半分無意識でベルトから抜き取った次の弾を装填して再度狙いを付けたところで、「壊せる壁」があった場所が通路に変わっている事に気が付いた。

 「壊せる壁」を壊して出てくるものの内訳は、「採取ポイント」が6割、「安全地帯」が3割、残りが隠し部屋であり、宝箱が出てきたことはまだない。

 このうち「採取ポイント」だった場合は、そのまま自分に出来る最高速度で攻撃を叩き込み続けるのが最適解だ。ただ「スキル結晶」はレア枠なのか、あの「裁縫」の1個以来全く出てこない。もちろん宝箱が出てきたことも無い。


「となると「安全地帯」か隠し部屋か――……」


 「安全地帯」だった場合はもうこのまま休もう。と決めて、通路に変わった元壁の場所を歩いていく。どうやらこの場所、敵であるメカには変わらず壁に見えるらしく、うっかり感知し損ねて慌てて逃げ込んだら、こっちからは見えているのに、向こうは見失っていたから。

 もちろん、その状態で攻撃をしたりしたら、流石に気付かれると思う。「安全地帯」を危険にさらすと、最悪そのままただの空き部屋になってしまうかもしれないから、やったことはないけど。

 けどどうやら隠されていた通路の感じからして「安全地帯」ではないらしい。となると、隠し部屋、今までの内訳は弾薬関係100%の宝部屋か。


「…………ん?」


 が。さして長くない隠し通路を通って辿り着いた隠し部屋は、この階層にしては小さかった。たぶん5階層目以前と同じだ。サイズ感が。

 そしてその部屋は、入り口がある方向以外の壁が全て天井まで届く木箱で埋まっていた。だけでなく、部屋の真ん中にはほとんど部屋いっぱいの大きな木製テーブルが設置してある。

 そしてそのテーブルを挟んで向こう側に、猫がいた。


「絵にかいたような三毛猫がいる」

「猫じゃにゃくてケットシーにゃあ!」

「喋った」

「ケットシーにゃんだから言葉ぐらい喋るにゃあ!」

「元気だ……」

「ありがとうにゃあ!」


 正しくは、小学生ぐらいの大きさの三毛猫が、淡い紫色のエプロンをつけて、二本足で立っていた、だ。しかも可愛い女の子の声で喋った。

 すごいな。「異世界アイカ」に関わってから一番のファンタジーだ。


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