第10話確認と上級生の力①
白ノ兎です!言葉にできなーい!
「さーて始まりました阪口先輩対荒川ちゃんの練習試合荒川ちゃんはどんな戦いを見せてくれるのでしょうかちなみに阪口先輩の異能は――!!」
「…鷹森くんうるさいですわ」
「あはは…」
相変わらずウザイ鷹森くんはスルーして私は目の前の試合に集中します。
「先輩、少しも気を抜かない方がいいですよ?気を抜いた瞬間終わりますから」
「へ〜言うじゃないっすか――って!?」
気がついたら阪口先輩の足元周辺が凍っていた。
「え?いつの間に!?」
「あれは真由里ちゃんと同じ氷系統?にしては…」
「いえ…確か荒川さんの能力は――」
「阪口先輩ギブアップしますか?」
「気がついたら足が凍っている…氷系統にしては妙ッスね…」
「分かりますか?これはフィールド変化の能力『天変地異』です」
「なるほど…これまた珍しい能力を…」
「フィールド変化…ですか?」
「これは僕も知らないな~」
「フィールド変化はフィールドを変化そして操り戦いを進める能力ですちなみに知らない人が多い異能として異能マニア達では有名ですわね」
「つまりレア能力なんですね!」
「ええ…レアですわ10年に1人しか現れないくらいには」
「10年!?」
「10年ですわ、さらに使うにはそれなりの頭脳が必要ですから使いこなす人となれば200年に1人と言われてますわね」
「すごいんですね!」
「さて荒川さんは学年主席でフィールド変化の使い手ですこれが表すのは――荒川さんは使いこなせる人間ですわね」
「なるほど…レアスキルっすか…」
「それだけじゃないですよフィールド変化は予備動作もなく使いこなせたら一瞬で相手を倒せるスキルです先輩このままだと全身氷漬けになりますよ」
荒川さんが言う通りに足から氷が阪口先輩に迫ってきてる。
「なら、俺も本気出さないとっすね!」
そういって指を鳴らす阪口先輩すると地面から植物が伸びてきて氷を粉砕した。
「!?」
「あれは…植物ですか?」
「そうです圭吾くんの能力は植物系統の能力なんですよ」
「へ〜しかしあの量の植物を操るって相当な使い手だね」
そうですどんな能力も同じ系統でも強い弱いがあります強い人は努力もありますが完成した能力の50%は才能と言われてます
「しかしあれは…」
「どうしたんですか黒石和さん?」
「フィールド変化が変化できるフィールドは1種類だけじゃないんですよ」
植物は入り乱れ1人の巨人の形を作った。
「これが俺の能力『緑の巨人』っすよ」
阪口先輩は緑の巨人に立ちニカッと笑いました。
「なるほど…しかし植物なら燃やせばいいですよね」
そういうと一瞬でフィールドが灼熱の大地に変わった。
「ええ!?炎も出せるんっすか!?」
そして炎は植物できた緑の巨人は燃え上がった。
「あっつあっつ!?」
そう言って阪口先輩は巨人から落っこちました。
「くー!やけだやれギガンテス!」
その合図で緑の巨人ギガンテスは燃え上がりながら拳を荒川さんに振るう。
「甘いです!」
瞬間フィールドが変わり高い岩だらけの岩石フィールドに変わった、その拳は荒川さんの目の前の岩に阻まれ防がれた。
「終わりです阪口先輩」
着地した阪口先輩の隣で焼けたギガンテスは力無く崩れ落ちていた。
「緑の巨人は崩れて貴方の周りには何も無いあとは焼けるのを待つだけですね」
フィールドはもう灼熱の大地に変わっている。
「さあ阪口先輩サレンダーを!」
「サレンダー?それは貴女の口から聞きたいッスね荒川ちゃん?」
「え?いやいやこれ私の勝ちですよね!?」
「いや~俺の勝ちっすよ?何せもう出来上がってるすから」
「なんですって?」
次の瞬間植物が荒川さんに絡みつき持ち上げた。
「なっ!?」
そして能力『天変地異』は解除された。
「やっぱりっすか荒川ちゃん、荒川ちゃんの能力は足が地面についてないと発動しない」
「な、なんで植物がここまで!?」
「あれ?やっぱり計算外だったかな?」
「当たり前ですよ!」
「俺の能力は俺の傍からしか発動できない確かにそうっす普通そうっすからね?じゃあ何故そこにあるのか簡単っすそこまで伸ばせばいいんすよ」
「…だけどこのフィールドは炎のフィールド…」
「だから水分を沢山含んだ燃えにくい植物を使ったんっすよ」
「え?」
「あれ?言わなかったすか?俺の能力緑の巨人は使う植物を選べるんっすよ」
「な、何故…」
「何故使わなかったのかっすか…だってそうした方が荒川ちゃん油断してくれるじゃないっすか?」
「阪口先輩…めちゃくちゃ嬉しそうな顔してますね」
「まあ~作戦が決まったから嬉しいんだと思うよ~うん」
「…私の負けです」
ついに荒川さんは負けを認めた。
「勝者、阪口圭吾」
荒川「私噛ませですね!?」