表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/25

滝蓮女子バスケ部・総勢6名

 Q、顧問になってくれるんですよね!

 A、なりません。


(なんて言える状況じゃねえな............)


 ああ、輝いてるよ。キラキラおめめしてるよ、この子たち。とりあえず、俺の意思表明を............


「あ、そうだ。自己紹介しなくちゃ。私、女子バスキャプテンの2年、香流(かりゅう)アリサです!ポジションはF(フォワード)です!よろしくお願いします!」

「...........お、おう.............」


 身長はこの6人じゃ中の上。試合の妨げにならないようにか、ほどほどの長さにまとめてある艶のある髪。華奢ながらも何処か芯の強さを感じさせる、その少女は先制で自己紹介を放ってきた。


「ちょっと待て、俺は....」

「ほら、次!」

「おい」

「副キャプテンの鬼柱(おにばしら)こころです!!学年は2年、C(センター)をやってます!!」


 身長は6人中で一番高い。ついでに声もデカイ。なるほど、こいつとこいつがキャプテンと副キャプテン........ってそうじゃなくてだ。俺はやる気が無........


飛澤(とびさわ)絵馬(えま)、2年です!ポジションはSF(スモールフォワード)です!」


 俺はやる気...........


「同じく2年の司馬(しば)三春みはるです!SG(シューティングガード)やってます!」


 俺..........


「1年の速水はやみ刹那せつなでっす!ポジションはPG(ポイントガード)!」


 ................


「1年の影染(えいぜん)小春こはるです。初心者です.........」


 あ、こいつ俺のクラス(1ー3)の生徒じゃねーか。バスケ部だったんか。


「こはるー、この先生、小春のクラスの先生なんだろー?よかったなー!小春は人見知りだからな!」

「せっ、刹那ちゃん!」

 

 すっげー頭悪そうな喋り方をするのは、速水刹那と名乗ったチビ。身長はこの中で一番ダントツに低いくせに、態度だけはデカイ。

 そして顔を真っ赤にして、チビにポカポカと攻撃にならないパンチを連打するのは影染小春。1回目のホームルームでもそうだったか、内気の擬人化とも呼べる容姿をしている。こいつの初めの自己PRはそれはそれは酷いもんだった、よく覚えてるぞ。


「こら、刹那。失礼なこと言わないの」

「えっへへ、すいません」


 ひとりはしゃぐ後輩を咎めるキャプテン。そして改まって俺のほうを向いた。


「今までは部員も少なかったし、監督も顧問の先生もいなくて大会に出場できなかったんです。でも今年は1年生が2人も入ってくれて、顧問の先生も来てくれることになって、私たちもやっと大会へ出られるようになったんです!本当に、ありがとうございます!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ