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偽電車男「10. D.T.フィールド崩壊・・ パターン赤、恋です。」

俺の社会人生活を振り返って恋愛の話を書きますが、もちろんフィクションも混じった自伝的小説です。うかつに書くと特定されちゃうw

社員旅行の前日、営業さんとうちの会社の支社長と打ち合わせ。

新人社員の出し物だ。

岡田と佐藤も参加。

俺が宴会場の設定を確認し、ここでこのBGMを流して欲しいとリクエスト。

営業さんと支社長もノリノリだった。

岡田と佐藤は引いてたね。

まぁ、二人とも俺ほどじゃないけど、無難な出し物を準備していたようだ。

計画は順調に進んでいた。


そして、遂に決戦の日が訪れた。


社員旅行は、大型バスを貸しきって温泉旅館にいくことになっていた。

俺は、ついにお手ごろジャケット、ジーンズ、インナーにコ○サストアで買ったニットを着て、集合場所に集合。

ほかの社員たちは幾人かもう来ており、バスに乗り込んでいた。

俺もバスの後部座席に座った。


しばらく待つと、次々になじみのメンバーが来た。

そして、マリちゃんが・・・

なんか、みんなに挨拶した後、俺には一瞥したあと、また無視。

そして「今日のファッションも微妙」とポツリとつぶやいた。

あ、あれ?そ、そうなのか?

ま、まぁいいや。

ファッションセンスの向上でぎゃふんは無理だったか。


じゃあ、せめて誤解を解いておこう。

そして話かけるチャンスを待つこと、トイレ休憩三回目。

どっかの道の駅だったな。

マリちゃんがバスから降りて、一人になった瞬間を見計らい、ちょっとずつ近づいて、遂に話しかけた。


「あの、マリちゃん・・・。なんかさぁ、俺のこと無視してない?

俺、何か怒られるようなことしたかな?してたら謝るよ。

何かあるなら、言ってよ。」

「えぇ!?そんなことないよ!ただ、もうちょっと話かけて欲しいなって・・・」


このとき、激しく

「この人嘘つきだなぁ・・最近の態度見てたら誰でもわかるわい!ちょっと目が泳いだやんけ。」

と思ったが、勿論口には出してない。


「あ、そうなんだ。よかった、よかった。じゃぁ今度からもっと積極的に

 話かけるようにするよ。」(ニコッ)

「うん、お願い。」(ニコッ)


マリちゃん笑ってた。

(何だ、笑うと意外にかわいいじゃないか。)


その後、マリちゃんがミズキさん(♀)にうれしそうに話しかけてた。

「俺君のこと誤解してた。嫌われてたんじゃなかったの!私ったら知らなくって。」

「そう、よかったね。マリちゃん」


えがった。本当に仲直りできて、えがった。

あ、そうそう、マリちゃんとミズキさんは、ミズキさんの方が年上なんだけど

同期入社なんだ。

俺は、その二年後の入社でミズキさんとは同い年という関係。

俺とマリちゃん、お互いのベルリンの壁が崩壊し、東西ドイツが一つになったかのような達成感を味わった。


俺とマリちゃんのA.T.フィールドは消え去ったんだなぁ。

俺のは童貞特有のD.T.フィールドだけどね。


何か、マリちゃんの笑顔を見てたら、胸がチクッとして何かいままでにないような・・


いや、どこかで味わったことのある感覚。

ニュータイプ特有の、キュピーン??

そうだ、これは高校時代の思い出。

ユナちゃんを見かけて恋に落ちたときの感覚。


赤い実がはじけた感覚だ。


俺の中のEVA基地オペレーターが叫ぶ。

「パターン赤、恋です。体内に高エネルギー反応!」


そして、YUIのCHE.R.RYが脳内でかかる。

え、チェリー (どうてい)?

いやいや。


でもユナちゃんとは、卒業式の後にタイマンで対峙し、伝説の樹の下で愛の告白後、当然のNG宣告を受け、フラれ、準備していたとはいえ、落ち込んだ。

失恋の傷を癒すためにミス○ルの「終わりなき旅」とメタルを聞いていたころ。

マスターオブパペッツを聞いて、俺も鏡の上で白い朝食を刻んでみてぇーーとか気分が落ちていたな。


ユナちゃんには俺のパラメータが足りなかったんだ。

校内美少女ランキングの上位ランカーだと俺が勝手に認めている彼女を攻略するには、あらゆるジャンルのパラメータを上げていかないといけないはずだった。

だから、1年と2年のときに一切コミュニケーションを取らずに勉強、運動、容姿の各種パラメータの増加をしなければいけない相手だったのだ。

そう、ときメモのヒロインみたく。

1年と2年を犠牲にし、3年の1年間で一気に攻略する・・・はずだった・・


でもね、まわりのヲタ友達とゲームや漫画トーク、さらには帰宅部で体型もちょっとずつ丸みを帯びている、

ファッションセンス?何それ、おいしいの?状態では・・・そうなるわなぁ。

進学校だし。

コミュニケーションのケの字もとれてねーしよぉ。

あんとき復活まで5日間くらいかかったぞ。


それは置いといて。

まぁ、感情の自覚もできたし、次の爆笑編にいこう。


第一部と第二部の構成です。

よかったら見てやってください。

ブログの方だと全部書き終えてます。

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