妹を探そう!(その3)
「お兄ちゃん、これからどうするの?」
「どうするって?何を?」
唐突にミヤビが訪ねてきた。
「あたしたちのかわゆい妹であるマツリを、どうにかして探さないと。あたしを探し出したように、お兄ちゃんのスキルで、マツリを探せれないの?」
「ああ、そのことか。今は無理だ。」
「なんで?」
「私が持っているスキルは、万能ではないということだよ。
一応、空間把握と連動できるスキルはすべて連動させているんだが、この大元である空間把握自体が万能型じゃあないんだよ。今私がいる場所と、過去私がいた場所から100キロ四方の範囲ならば連動させているスキルの表示が可能なんだが、それ以外の場所は反応しないんだよ。ミヤビはたまたま、有効範囲内にいたからすぐに出会う事が出来たけれど。マツリは、この範囲にいないから何処にいるのかも解らないんだ。
ちなみに、今いるここから100キロ以内には、町や村は1つもないぞ。空間把握に出ている情報だと、50キロ以上は森が続いている。
そこで提案なんだが。」
私は、ここまで一気に言うと、いったん話を区切りミヤビのほうを見る。
「相談って何?お兄ちゃん。」
「相談って言うのはな。ミヤビ、おまえのレベルを上げながら森を進んでいこうと思う。折角スキルポイントを使って魔法スキルを取得したんだから、しっかりを習得しないとな。訓練をするには、この森の中が一番だ。」
その後、約2年間、2人は森の中を彷徨いながら魔法や剣技などの訓練に励んだ。お互い長命種族であるエルフの血を引いているため、1年や2年という期間は、そんなに苦にもならないのだ。
また、ミヤビの持つ農業系スキルは、実にいい仕事をしてくれた。
森の中で暮らした仮拠点に作った畑では、ミヤビが作りだした数々の野菜が、ほんの数日で種から収穫までこぎつけることができるのだ。さすがは異世界といったところだろう。どうやっていたのかは知らないが、成長過程がものすごく速いのだ。種をまいた翌日には、すでに蕾をつけるほどに成長していたのだから。
もちろん食べた味は最上級だ。地球にいたころの最上級品よりもうまかった。
さらにミヤビは、戦闘訓練の傍らで、何やら地球にある野菜や果物を再現しようと四苦八苦している。森を出るころには、ある程度形にしていきたいそうだ。
食べ物の話は、ここまでにしておいて。
ミヤビのステータスは、急激に伸びポイントを使ってスキルをいろいろとMAXにした。ついでにこの2年間でいろいろとしたため、称号や加護も増えている。
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【名前】ミヤビ=ヨシオカ
【種族】混血亜人種(エルフと人間とのハーフ)
【年齢】117歳【性別】女
【戦闘系職業】魔導剣士(レベル120)【生活系職業】農民(レベル100)
【ギルドランク】《冒険者ギルド》《職人ギルド》《商人ギルド》
【称号】異世界転生者・農務の先駆者・森の守護者・妖精族の親友・精霊族の親友・天竜殺し・地竜殺し・水竜殺し
【加護】世界神の加護・創造神の加護・転生神の加護・農耕神の加護・武術神の加護・魔法神の加護・鍛冶神の加護・妖精王の加護・精霊王の加護
【基礎ステータス】
《体力》17,100
《武力》30,000
《魔力》15,000,000
《知力》45,000
《俊敏力》125,000
《忍耐力》553,000
【所持スキル】
《スキルポイント》17,399,290P
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《生活系スキル》
ラグナレシア共通言語Lv10・異世界言語(第1,409,987世界地球内言語)Lv1・ラグナレシア種族言語(エルフ語・竜族語・精霊族語・妖精族語)Lv10・空間把握Lv10・家事全般Lv10
算術Lv10・物理学Lv10・化学Lv10
歌唱Lv10・演奏Lv10・絵画Lv10
《戦闘系スキル》
武術の王者Lv10・魔導の王者Lv10
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すべての戦闘系スキルがMAXまで上がったため、上位スキルである『武術の王者』と『魔導の王者』に変わっていた。
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【名前】アスカ=ラングレイ=ヨシオカ
【種族】混血亜人種(ハイエルフと九尾狐とのハーフ)
【年齢】1012歳【性別】女
【戦闘系職業】魔導師(レベル450)【生活系職業】魔導鍛冶師(レベル133)
【ギルドランク】《冒険者ギルド》SS《職人ギルド》A《商人ギルド》C
【称号】異世界転生者・神々の寵姫・天使の癒し・風雲の魔導鍛冶師・旧ラングレイ帝国王女・殲滅幼姫・愛玩動物・森の守護者・妖精族の親友・精霊族の親友・天竜殺し・地竜殺し・水竜殺し
【加護】世界神の加護・創造神の加護・転生神の加護・武術神の加護・魔法神の加護・鍛冶神の加護・妖精王の加護・精霊王の加護
【基礎ステータス】
《体力》25,300
《武力》220,000
《魔力》∞(表示不能)
《知力》1,220,000
《俊敏力》550,000
《忍耐力》500,000
【所持スキル】
《スキルポイント》199,907,200P
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《特殊スキル》
スキル操作Lv10・空間保管庫Lv10・鑑定眼Lv10・特殊空間転移Lv10・裁定者Lv1・収集家Lv10・魔導書作成Lv1・スキルポイント譲渡Lv1・万能空間把握Lv10
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精霊さんや妖精さんの依頼で、天竜と地竜を討伐した時に、『収集家』スキルを作動してみた。すべての天竜と地竜を討伐したら、【収集完了特典】として、『スキルポイント譲渡』と『万能空間把握』という特殊スキルが手に入った。どんなスキルなのか鑑定をしてみると、すごく利用価値のある素晴らしいスキルだったのだ。
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【スキル名】スキルポイント譲渡
【スキルの説明】自身の持つスキルポイントを、自身がリーダーを務めるパーティメンバーに100ポイントを1ポイントとして(LV1の時。交換レートは、レベル依存で変化)譲渡することができる。
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【スキル名】万能空間把握
【スキルの説明】空間把握の上位互換スキル。空間把握では、自身がいる場所から100キロ四方もしくは、今まで訪れたことのある場所貨や100キロ四方しか検索することができなかったが、このスキルは、ラグナレシア全土を検索することができる。他のスキルと連動させる際には、それぞれのスキルのレベルまで上げておく必要がある。
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特に、万能空間把握というスキル、チートすぎます。早速Lv10まで上げて、もう一人の妹であるマツリを検索したところ、遠く離れたバーランチア王国の王都にいる事が解った。
早速、ミヤビとともに飛びました。
そして、発見したマツリは…