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勇者召喚に巻き込まれて異世界転生します  作者: ai-emu
【第6章】そうだ!!ダンジョンに行こう!!(準備編)
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ナオミの異世界音楽団(その3)

楽団の皆さんに楽器をプレゼントしてから約1か月後のある日、私と楽団の皆さんは、何故か王城の中の大広間に来ています。私たちの目の前には、この国の王族の方々や、貴族の方々が座っておられます。エリザベス様はちょくちょくお店のほうに顔を出されているのでよくお見掛けするのですが、他の方たちとは初対面でもあり、楽団員全員が緊張しています。

ちなみに楽団の名前は、『アスカとナオミの異世界交響楽団』となっています。この楽団のオーナー兼出資者が、私とアスカの2人なので、私たちの名前を楽団名にしたみたいです。

その王侯貴族を前にして、アスカが代表してあいさつをします。なぜアスカは、物怖じしないのでしょうか?…そう言えばアスカは、かつて存在していた帝国王室の忘れ形見と言う設定でしたね。

「本日は、私どものために貴重な時間をとっていただきありがとうございます。」

定型文のような挨拶を交わすアスカと王様。

「…では、拙い演奏ですが、皆様のお耳に入れていただければ幸いと存じます。では、時間の許す限り、お聞きください。」

アスカが舞台から下がり、エリザベス様の横の席に座ります。ちなみに私の席は、何曲かピアノ協奏曲を弾くため、舞台の中央、指揮台の前に置かれたピアノにスタンバイしています。とても緊張して、喉がカラカラです。

アスカが下がった後、指揮者が指揮台に立ちました。


いよいよコンサートの始まりです。

こちらにはまだ、オケ用の楽譜などは存在していないため、地球にある曲を演奏していきます。地球においてとても有名な楽曲をフルコーラスで演奏していきます。途中何度か休憩をはさみつつ演奏し、終了したときはすでに西の空が赤く染まっていました。

今日はこの後、王城内で立食形式のパーティーが開かれます。演奏がとても素晴らしく、とても感動したとの事で、このパーティのBGMも、交代しながら行っています。

パーティーと言えばダンス!!そう、社交ダンスです。

今までこの世界では、笛と太鼓のみで演奏できる雅楽や舞のような舞踊しかありませんでした。オケを作ったと同時に、アスカがエリザベス様をはじめとした王族、ペアとして何人か高位の爵位を持つ貴族やその家族に社交ダンスを教えていました。今回のパーティーの締めとして、その社交ダンスがお披露目されます。

ホールの中央付近に大きな空間が開けられ、10組ほどのペアがそれぞれの位置に陣取ります。

曲の開始とともに、優雅に踊りだす面々。私とアスカも、その中に加わっています。

練習期間約1か月。少々ぎこちなさはありますが、それは仕方のないことです。ダンスを続けていけば、順に解消されていく問題でしょう。この世界に社交ダンスが、浸透するかどうかは別の問題ですが、地球でも、社交ダンスは貴族文化です。当然こちらの世界でも…。


そう考えていた時もありました。


翌日に昼下がり、アスカの営むお店『秘密の隠れ家』に、貴族の方々が押し寄せてきました。

昨日のオケと社交ダンスにいたく感動し、ぜひ我々が主催するパーティーでも、演奏してくれと頼み込んでいます。何故か知らないけれど、貴族の方々は、アスカに頭が上がらないようです。

そんなこんなで、わがオーケストラ楽団『アスカとナオミの異世界交響楽団』は、貴族の方々に受け入れられ、パーティーがあるたびに演奏をしています。毎日のようにあるパーティーに駆り出されるため、あまりの忙しさに休暇を与える余裕さえない状態。そのため、王様と相談し、急遽オケの養成所を作る事になりました。

楽譜については、地球のモノを使用しています。この世界ではまだまだオケ用に作曲できる人材がいませんので、オリジナルの曲は当分先になるでしょう。当然、養成所には、作曲コースも開設されており、私が講師を務めています。近い将来、この中から有名になる者が現れることをとても楽しみにしています。

そうそう、いろいろな事情があり、我ら『アスカとナオミの異世界交響楽団』がパーティーで演奏する日は、10日に1度となっています。残りの日程は、楽団の練習日や各貴族が送ってきた者たちを鍛える日に当てています。

そして嬉しい事に、『アスカとナオミの異世界交響楽団』は、王家お抱えのオーケストラとなり、貴族主催のパーティにはでなくてもよくなりました。その代わり、各貴族には、お抱えの楽団を結成する段取りとなっています。これにより、私が作っている楽器に大量に注文が入り、現在楽器制作に追われています。アスカが組み上げた、完全自動生産工場のラインを1つ借り受けて、目下製作中ですが。


現在私がいるのは、王都の中心部にそびえる教会の大聖堂。

目の前の壁には、壁一面に設置された金メッキされたパイプがずらりと並んでいます。

今日、念願のパイプオルガンが組みあがり、そのお披露目があるのです。

「おっ!これは壮観だね~~。」

完成したパイプオルガンの前で感慨に浸っていれば、後ろからアスカが声をかけてきました。

「アスカの手伝いもあって、やっと念願の1号機が完成したわ。その節は、いろいろとありがとうね。」

「いや、私は別に構わないよ。それよりもみなすでに集まっているから、早速だけどこけら落としをしようか。」

高い位置に設置されている演奏台から下を見れば、大聖堂の椅子にはたくさんに人がすでに腰かけていました。

「そうね。皆を待たせても悪いから、早速始めましょうか。」

私がそういうと、アスカも頷き演奏台に一緒に座ります。実はアスカも、私ほどではないけれど、ピアノの腕は全国屈指の腕前がある1人なんです。

1音1音鍵盤を叩くたびに、独特の柔らかい音色が大聖堂に響き渡ります。やはり教会には、パイプオルガンがよく合いますね。


オーケストラと社交ダンス、そしてこのパイプオルガンのせい子は、神様にも受けが良かったらしく、私には、新たに『音楽神の代行者』という立場になっていました。そして、マツリちゃんには、私やアスカの手伝いで、数々の魔導具やいろいろな楽器などの製作をしていたのか、『職業神の代行者』になっていました。

そして、楽団の皆さんには、『音楽神の加護』が授けられていました。

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