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勇者召喚に巻き込まれて異世界転生します  作者: ai-emu
【第5章】勇者たちに与えられた神(代行者)からのクエスト
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【閑話2】アヤカと魔法の杖

今回は少し少なめです。

門前で皆と別れた私は、旧王立魔術学園跡へと向かう観光馬車に乗り込んだ。さすがは、旧ラングレイ帝国の帝都セントセレスレシアのあった土地にできた観光都市テレストラ。近辺に散らばっている各遺跡には、この町から観光馬車がたくさん運行されている。各遺跡間を結んでいる、周遊馬車すらある充実ぶりだ。そのため、テレストラを拠点に、遺跡観光をしている人立ちが結構な数いるのだ。

馬車に揺られること約30分、点在している遺跡を数か所経由して、目的地の旧王立魔術学園跡に到着した。

早速遺跡の玄関口に設置された管理棟で、入場料として500レシアを支払う。中に入って最初に思ったのが、今も昔も、世界を超えた先でも、学校と名のつく場所は大体造りが同じだと言う事だ。

まあ、そんなことはどうでもいいのだが、この広い敷地の何処かに、私の探す聖杖『テレスナス』があると言うことだ。

どんな形状の杖なのかは、一切情報がない。杖と一言で行っても、いろいろな形があるからだ。

水戸の〇門様が使っている、剣先を受けても折れる事のないアレも杖だし、修行僧が手に持っているモノも錫杖と呼ばれる杖だ。長さだって短いやつもあれば背丈を超えた長いやつもある。果たして、探している杖は、どんな長さでどんな形状をしているのだろうか。

私は、探索がてら学園内を見学する。管理棟でもらったパンフレット片手に、当時の建物跡を廻れば、盛況だった当時の様子がはっきりと思い浮かべる事が可能だ。自身もまた『魔術の勇者』という肩書があるが故なのか、魔法という存在に今は傾倒しているのかは定かではないが。

『・・・・・』

そんなことを考えながら、ふらふらと敷地内を歩いていると、何処からともなく呼びかける声が聞こえた気がした。

「・・・?」

その場で立ち止まり、しっかりと意識を声に集中する。

『今代の魔術の勇者よ。

我を求めるか?

我を求めるならば言霊を探し、紡げ。

さすれば我は、其方とともに今代を歩もうぞ。』

今度ははっきりと、声を聴くことができた。

「言霊?」

アヤカは、声の発した言葉について少し考える。

この「声」の主はいったい誰なのか?

私の目的は、聖杖『テレスナス』を探し出し、主と認めてもらうことだ。声はこう締めくくっていた。

『我は、其方とともに今代を歩もうぞ。』

と。つまり、この声の主は、聖杖『テレスナス』その者だと仮定することができる。

そこでされに考える。発した言葉には、いったいどんな意味があるのか?

声は言った。

『我を求めるならば言霊を探し、紡げ』

と。つまり、この学園内の何処かに、聖杖『テレスナス』を呼ぶための言葉が刻まれており、その言葉を紡ぐことが、今回私に与えられたクエストだと理解する。

そこまで理解すれば、跡はその言霊とやらを探し出すだけだ。

古今東西、そういった類の言葉は、石碑とか、何かの碑文と言った形で、何処かに刻まれ万人の目に止まるようにできている。しかし、この学園内には、そういった形のモノが一切存在していなかった。いや、実際には、何かが埋め込まれていたような跡が残っているモノは存在しているため、過去のは碑文が刻まれていた何かがはまっていたのだろう。

そこで私は、管理棟の隣に建てられている、ここから出土したものを収めている博物館を覗いてみる。


それは確かに存在していた。

複数の石板に分かれて刻まれている言葉。古代ラングレイ語で書かれたその言葉は、意味を知らなければ1つの文章にできない形になっていた。

まあいい。とりあえず石板に書かれている言葉を繋げ、1つの文章として読み上げる。「言霊」と言うくらいだから、文字の1つ1つに意味を込め、私の魔力を乗せて読み上げていく。

そして最後に、私はこう紡いだ。この言葉は、すべての石板の一番最初の文節と最後の文節を繋げたものだ。

「我求めるは古より受け継がれし力

過去を繋ぎ、現代いまを紡ぎ、未来を指し示す聖上なる輝き

我の前に顕現せよ

そして我とともに現代いまを歩け

聖杖『テレスナス』」

言葉を繋げ、言霊として発した瞬間、私以外の時間が止まり、前の前に虹色に輝く魔方陣が現れた。

そこから現れたのは、長さ2mほどの正八角形をした透明な錫杖だった。頭部の輪形に遊環ゆかんが魔法属性の数と同じ9個通してあり、それぞれが各属性色の色をした何かでできている。

私は、その錫杖を恐る恐る手に取った。その瞬間杖に魔力を吸われる感覚がし、すぐに収まる。

『そなたを我の主と認めよう。歴代最強の魔術の勇者よ。汝が死を迎えるその時まで、我は汝とともに歩んでいくだろう。』

「ありがとう。これからよろしくね。」

私がそう感謝の言葉を述べると、一際明るく杖が輝き、元の時間軸に戻った。私は、とりあえず杖を、|

空間保管庫ストレージにしまい、夕方までゆっくりと観光を楽しんだ。こちらの世界に来てから、こんなにもゆっくりとした時間を過ごしたことはなかったと思う。

テレストラの戻る最終便の馬車に乗り込んですぐに、頭の中にキョウスケの言葉が届いた。

「…?キョウスケ?」

素っ頓狂な声を出してしまい、一緒に乗り込んでいる人たちに変な視線を向けられる。

なんなんだ?これ?

〈アヤカか?アヤカにもあると思うが、今は『念話』スキルで話している。〉

キョウスケにそう言われ、慌ててステータスを確認する私。確かにスキル欄に『念話』と言うスキルが存在している。いつの間に…。まあいい。私も、スキルを使ってキョウスケと話す。

〈キョウスケはクエスト完了したの?私は終わったよ。〉

〈俺も終わった。どんなものかは、宿についたときにでもお互い確認しよう。手に入れた聖剣で、まだどんなことができるのかは、何も確認していないからわからないがな。〉

〈それはお互い様でしょ。私も何も確認していないから。確認作業は、ダンジョンに潜ってからでもいいでしょう。そのために、ダンジョン攻略を一番最後にしたのだから。〉

〈そうだな。キャナルの方は、まだみたいだ。今日は向こうで泊まるとさっき言っていた。俺たちも明日、キャナルに合流しようと思うが、アヤカはそれでいいか?〉

〈私は構わないよ。どうせ暇だからね。〉

〈じゃあ、宿で待っている。今日は久しぶりに2人きりだな。今晩は寝かさないぞ。〉

〈えっ!そっ!そうだね、2人きりだね。よろしく?お願いします。優しくしてね。〉

キョウスケの言葉で、私は顔が赤くなっていくのがわかった。宿で何をするのかも。


宿屋についた私は、夕食もそこそこに、キョウスケと熱い夜を迎える事になる。そういえば、2人きりと言うシチュエーションは、今までなかったと思う。キャナルには悪いが、キョウスケを独占させてもらおう。

翌日、私はベッドから起き上がるのに時間がかかってしまった。腰から下が、言うことを聞かないのだ。さらにお腹がポッコリと膨らんでいる。

キョウスケの相手を、1人でするのは危険です。キャナルと2人でもキツキツなのに、1人だと受け入れる限界値を思い切りオーバーしてしまいます。このままでは、2人でもやばいかもしれません。

キャナルと相談して、もう1人2人増やさないと…。この際奴隷でも買って…、でも恭介は奴隷はだめだと言うし…。ヒデヒサとアリサのほうは、もう少し余裕ができたら、奴隷でも買うかと言っている。まあ、なるようにしかならないな、こういう問題は。

私のお腹の張りは関係なく、予定通りにキャナルのもとに向かいました。キョウスケに心配されましたが、期日もあることだし、こんなことで予定を伸ばしてはいけないと、私から言いましたよ。現地につく頃には、お腹の張りもなくなり、元通りになりましたが。

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