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勇者召喚に巻き込まれて異世界転生します  作者: ai-emu
【第3章】勇者な人々の勇者な生活
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テンプレ勇者たちの過酷な現実

突然白い球体に包まれた。

すべての景色が真っ白に塗りつぶされている。

それが晴れると、俺は、…知らない場所に立っていた。。

「ここは何処だ?」

とりあえず、いろいろなことを確認してみる。

今俺がいる場所は、どこか古代エジプトやギリシアにある石造りの壮大な神殿の中のような空間だ。大きさとしては大体50m四方ほどか。その巨大な建造物のほぼ中心に、俺は立っている。周りを見渡してみれば、見知った面が3つあるので、俺たちが正解か。

俺たちが経っている魔下の床には、直径10mほどの円の内側に幾何学的な文様が刻まれている。よく見れば、9つの頂点があるので、六芒星ならぬ九芒星といった感じの魔法陣?のような図形だ。その九芒星の九つの頂点には、真っ黒な石柱が聳え、その脊柱の上部には、九色(金・銀・紫・白・黒・緑・青・赤・黄)の水晶球?がプカプカ浮いているのが見て取れる。そして、正面なのかどうか知らないが、何かの石像と、俺たちが今いる魔法陣?の延長線上には、一際大きな透明な水晶球?が鎮座しており、魔法陣にある九つの水晶球とともに、淡い光を放っている。その背後には、何やらいろいろな服装をした団体様が、こちらを凝視していらっしゃる。


これはあれですね…。


所謂『異世界召喚』というやつですね。

それも、…。この感じから察するに、『勇者召喚』ですね。そして、勇者として召喚されたのが俺たち4人だと。そういえば、俺たちの前を歩いていた腐れ縁な親友たちはどうなったんだろうか?

そんな事を考えていると、10個の水晶球から放つ光が1つに収束し、俺たちの周りを駆け回り、そのまま俺たちに吸収された。その瞬間、俺の中から何か得体の知らない力が湧き上がってきているのが解る。それは、俺の周りの3人も同じらしく、その力に戸惑いながら自分自身を見ていた。


"パリンッ!"


突然、何かが割れる音が鳴り響くと、豪華なドレスに身を纏った1人の少女が俺たちの前まで歩いてきた。

そして…。

「ようこそ、クレアレド聖王国へ。勇者様。わたしくは、この国の第3王女、キャナルシア=アーレル=ミシア=クレアレドです。わたくしのことは、親しみを込めてキャナルとお呼びください。」

金髪碧眼の可憐な少女が、そんな自己紹介をしてきた。俺は、言葉が通じるのを不思議に思いながらも、とりあえず自己紹介をする。向こうが名乗ってきたのだから、こちらも名乗るのが礼儀だろう。

「俺の名は、如月恭介だ。俺の右隣にいるのが仲町綾香。左にいるのが松居川秀久で、その隣にいるのが鴻野池亜理紗だ。」

「キョウスケ様に、アヤカ様、ヒデヒサ様、アリサ様ですね。どうぞ、わたくしの後についてきてください。何故此処にいるのか。また、これからの事をお話しいたします。」

キャナル王女は、豪華な応接室まで、俺たちを先導していく。

「どうぞ、お好きなお席へおかけください。」

俺たちは、キャナル王女に勧められフォファーに座った。

何処からともなく現れたメイドさんが、俺たちの前に何やら高級なお茶を老いていく。

「どうぞ、お茶でも飲みながらわたくしの話をお聞きください。質問はできるならば、あとで纏めておっしゃっていただけると助かります。」

「ああ、わかった。」

こうして王女が、なぜ俺たち4人を勇者として召喚したのかを説明する。

「まず初めに、キョウスケ様たちを迎え入れたこの世界の名は『ラグナレシア』といいます。そして、今いるクレアレド聖王国は、レグナレシアで最大の大陸であるカレンドラ大陸の西の端に位置しています。今いる場所は、王都カトレールから馬車で5日ほど離れた場所に建つ『召喚宮殿』と呼ばれる建物の中です。

皆様が召喚された理由ですが…。

今から約半年前に、大洋を渡ったポイステリア大陸が、一夜にして大魔王パルテノン率いる大群に占拠され、そこにあったすべての国が滅ぼされてしまいました。現在、ポイステリア大陸に住んでいた人類は、石膏の調査で、その大半が魔族たちの奴隷になっているそうです。」

キャナル王女は、少し悔しそうな顔をしながら事の顛末を話してくれている。

「それで、キャナル王女。俺たちに”何を”してほしいのですか?」

俺の質問に、きりりとした態度でキャナル王女はこう答えた。

「最終的には、大魔王パルテノンを討伐していただきたのですが、当座は、ステータスの強化及び、この大陸にある国家を歴訪していただくことが、主な仕事になります。」

「「「「ステータス?」」」」

素っ頓狂な声を出し、キレイにハモッタ俺たちを優しい笑顔で見守ったキャナル王女は、俺たちにこう話して説明してくれた。

「キョウスケ様がいらした世界では、『ステータス表示』ができないんですね。では、『ステータス』と唱えてください。声に出さなくても結構です。」

王女に言われるままに、俺たちは心の中で『ステータス』と唱えてみる。

「「「「おお!!」」」」

すると、目の前に、反対側の景色が透けて見える画面が現れる。

===============

【名前】キョウスケ=キサラギ

【種族】人間族

【年齢】18歳【性別】男

【戦闘系職業】剣の勇者(レベル1)【生活系職業】村人(レベル1)

【ギルドランク】《冒険者ギルド》《職人ギルド》《商人ギルド》

【称号】異世界召喚者・世界の救世主・勇者

【加護】世界神の加護・創造神の加護・召喚神の加護・剣神の加護・魔法神の加護

【基礎ステータス】

《体力》15,300

《武力》20,000

《魔力》2,000

《知力》2,000

《俊敏力》5,000

《忍耐力》5,000

【所持スキル】

《スキルポイント》1,000P

===============

【名前】ヒデヒサ=マツイガワ

【種族】人間族

【年齢】18歳【性別】男

【戦闘系職業】盾の勇者(レベル1)【生活系職業】村人(レベル1)

【ギルドランク】《冒険者ギルド》《職人ギルド》《商人ギルド》

【称号】異世界召喚者・世界の救世主・勇者

【加護】世界神の加護・創造神の加護・召喚神の加護・防御神の加護・魔法神の加護

【基礎ステータス】

《体力》15,300

《武力》30,000

《魔力》22,000

《知力》2,000

《俊敏力》5,000

《忍耐力》15,000

【所持スキル】

《スキルポイント》1,000P

===============

【名前】アヤカ=ナカマチ

【種族】人間族

【年齢】18歳【性別】女

【戦闘系職業】魔術の勇者(レベル1)【生活系職業】村人(レベル1)

【ギルドランク】《冒険者ギルド》《職人ギルド》《商人ギルド》

【称号】異世界召喚者・世界の救世主・勇者

【加護】世界神の加護・創造神の加護・召喚神の加護・魔法神の加護

【基礎ステータス】

《体力》5,300

《武力》2,000

《魔力》112,000

《知力》12,000

《俊敏力》5,000

《忍耐力》5,000

【所持スキル】

《スキルポイント》1,000P

===============

【名前】アリサ=コウノイケ

【種族】人間族

【年齢】18歳【性別】女

【戦闘系職業】慈愛の勇者(レベル1)【生活系職業】巫女(レベル1)

【ギルドランク】《冒険者ギルド》《職人ギルド》《商人ギルド》

【称号】異世界召喚者・世界の救世主・勇者

【加護】世界神の加護・創造神の加護・召喚神の加護・治癒神の加護・魔法神の加護

【基礎ステータス】

《体力》1,300

《武力》1,000

《魔力》22,000

《知力》2,000

《俊敏力》5,000

《忍耐力》5,000

【所持スキル】

《スキルポイント》1,000P

===============

いろいろとあるが、まず最初に思ったこと。それは…。

「「「「職業レベルが『レベル1』って、…なんか低すぎない!?」」」」

4人同時に同じことを口に出した。

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