【閑話】奴隷な人々の優雅な日常
【名前】セバス(奴隷落ちの際苗字を剥奪)
【種族】エルフ族
【年齢】332歳【性別】男
【称号】借金奴隷・アスカ=ラングレイ=ヨシオカの奴隷・ヨシオカ家の執事奴隷
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【名前】レベッカ(奴隷落ちの際苗字を剥奪)
【種族】混血亜人種(エルフと兎人とのハーフ)
【年齢】219歳【性別】女
【称号】借金奴隷・アスカ=ラングレイ=ヨシオカの奴隷・アスカの侍女奴隷
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【名前】トリマスタ(奴隷落ちの際苗字を剥奪)
【種族】陽炎族
【年齢】132歳【性別】女
【称号】借金奴隷・アスカ=ラングレイ=ヨシオカの奴隷・ヨシオカ家のメイド奴隷
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【名前】ナターシャ(奴隷落ちの際苗字を剥奪)
【種族】ドワーフ族
【年齢】12歳【性別】女
【称号】借金奴隷・アスカ=ラングレイ=ヨシオカの奴隷・商店『秘密の隠れ家』の職人奴隷
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【名前】アーシャネシア(奴隷落ちの際苗字を剥奪)
【種族】人間族
【年齢】22歳【性別】女
【称号】借金奴隷・アスカ=ラングレイ=ヨシオカの奴隷・商店『秘密の隠れ家』の売り子奴隷
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【名前】マールエンタ(奴隷落ちの際苗字を剥奪)
【種族】人間族
【年齢】22歳【性別】女
【称号】借金奴隷・アスカ=ラングレイ=ヨシオカの奴隷・商店『秘密の隠れ家』の売り子奴隷
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【名前】アリアル(奴隷落ちの際苗字を剥奪)
【種族】狐人族
【年齢】19歳【性別】女
【称号】借金奴隷・ミヤビ=ヨシオカの奴隷・ミヤビの侍女奴隷
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【名前】ナイシエンタ(奴隷落ちの際苗字を剥奪)
【種族】狸人族
【年齢】15歳【性別】女
【称号】借金奴隷・ミヤビ=ヨシオカの奴隷・ミヤビのメイド奴隷
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【名前】パスカル(奴隷落ちの際苗字を剥奪)
【種族】猫人族
【年齢】18歳【性別】女
【称号】借金奴隷・ミヤビ=ヨシオカの奴隷・ミヤビのメイド奴隷
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【名前】アルスカル(奴隷落ちの際苗字を剥奪)
【種族】エルフ族
【年齢】319歳【性別】女
【称号】借金奴隷・ナオミ=カワスミの奴隷・ナオミの侍女奴隷
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【名前】ナンシー(奴隷落ちの際苗字を剥奪)
【種族】エルフ族
【年齢】210歳【性別】女
【称号】借金奴隷・マツリ=ヨシオカの奴隷・マツリの侍女奴隷
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これが我々、ヨシオカ家につかえる奴隷の面々の簡単なステータスだ。
申し遅れました。私は、ヨシオカ家の執事としてアスカ様にお仕えしている奴隷のセバスと申します。
本日は、我々の1日を順を追ってお話ししたいと思います。
我々奴隷は、ご主人様たちよりも早く起きなくてはいけません。
貴族の屋敷などで働いている奴隷は、もっと早く起床して、仕事をしているみたいですね。しかし、アスカ様は、朝食の時間までに掃除等ができる時間に起床すればいいと仰っています。
各自に与えられた私室。そこに設置されている柔らかいベッドの上で起床します。私は、取り付けられているクローゼットの中から、執事服を取り出して着替えます。
奴隷にも1人1人私室があるのは、たぶんここだけでしょう。普通ならば、大部屋に10人単位で放り込まれ、硬いベッドで寝起きをする。硬くてもベッドがあるのはましな方で、ひどいところでは、踏み固められた土間の上に蓆を敷いて寝るらしいです。
これだけでも、我々奴隷としてはあり得ない生活なのですが、毎日清潔な服を与えられ、ご主人様と同じ食事を頂くことができます。さらに、体が汚いのは許さないと言われ、残り湯ではありますが、お風呂も毎日入ることができます。
侍女たち4人(レベッカ・アリアル・アルスカル・ナンシー)は、共同で朝食の準備に取り掛かります。アスカ様のご指示で食事は、何かの用事がない限り、このお屋敷で住んでいる全員が同じものを食べるため、15人分の食事を作っていきます。メイドとして働いている3人(トリマスタ・ナイシエンタ・パスカル)は、その間寝室以外のお部屋のお掃除をしています。お店担当の3人は,職場である商店『秘密の隠れ家』のほうを掃除しています。私は、全体の監督として、屋敷内をうろつきながら、屋敷内のチェックや各人の掃除の手伝い等をしています。
ご主人様たちは、私ども奴隷たちが朝の仕事を行っている時間帯に起床されてきます。そして、各々が始めた仕事を行っていきます。
アスカ様は、マツリ様と奴隷のナターシャとともに鍛冶工房の隣にある錬金工房に行かれ、いろいろなお薬の調合をしておられます。
ミヤビ様は、庭の畑に行かれ、育てられている作物の収穫などをしておられます。
ナオミ様は、楽器の制作ですね。今は、ピアノと言う楽器を造っておられます。私には、どんな楽器なのか見当もつきませんが。
「いただきます。」
長い食卓を囲んでの朝食です。上座の正面の席には、アスカ様とナオミ様、両サイドにミヤビ様とマツリ様が座られています。あとは、しがない奴隷のみですので、座る席はその都度変わりますが、基本的には、執事である私は最も下座に座っておりますね。
朝食が終われば、かたずけは侍女に任せて後も面々はすべてお店のお手伝いに向かいます。
ご主人様が始められた商店『秘密の隠れ家』は、開店と同時にお客様がなだれ込んできます。店の形態としては、『隠れた名店』を目指していたそうです。そのため、お店の建つこの立地条件が、理想とマッチしていてこの場所にお店と言うか、自宅を造ったらしいのですが。…この繁盛ぶりは、『隠れた名店』ではなく、『メインストリートに建つ大店』と言ったほうがしっくりとします。
ご主人様たちのお仕事は、本業が冒険者で、副業としてこの店を始められたみたいです。そのため、本来ならば、家を空けることが多いお仕事なのですが、このお店を始められてからは、こちらが本業をなり、冒険者が副業となりつつあるようですね。
商店『秘密の隠れ家』で売られている商品は、アスカ様とマツリ様、奴隷のナターシャが作る数々の武器や防具、各種回復薬日用雑貨。ナオミ様が作られるいろいろな楽器類が主な商品ですね。そこに、ミヤビ様が育てられた作物を主原料とした携帯食料品が並んでいます。この携帯食用品が、従来のモノと比べて非常に高品質で味もおいしいため、冒険者や行商人の間でとても人気があり、王都バルモアス
の新たな名産品となりつつあります。最近では、軍部のほうからも納品の打診があるようですが、生産量に限りがあるため、そちらの話は断っている状態です。
夕方、お店を閉めれば、私たちは基本自由時間を貰えます。ご主人様たちの入浴後、私ども奴隷も順次お風呂に入ります。やはり全身お湯に浸かると、一日の疲れがきれいに洗い流されますね。
私を含め、ご主人様に買われた奴隷は全員借金奴隷。つまり、自身の体に背負った借金をすべて返済すれば、晴れて自由の身になることができます。
しかし私は、奴隷から解放された後でも、ご主人のもとからは離れたくありません。何故ならば、この生活から元の生活に戻ることはしたくないからです。元と言うのは、奴隷になる前の生活です。
ここの生活は、たぶん貴族以上の生活環境ですからね。窓から見える景色も最高ですし…。