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影の黒猫

ほぼ、会話しかない短めのお話。

この話は、番外編みたいなもの。本編を読んでいない方は、そちらから。

 王子様は家来に魔法をかけてもらい、猫になっていた時があります。

 猫の時は可愛らしい白猫なのですが、人間に戻るとちょっと怖い黒猫に戻ります。


「ねえ、高槻さん」


「はい」


「タマじゃなくて景さんって、なんであんなに違うの?」


「違いますとは?」


「高槻さんやホテルの従業員には、こう・・・態度がデカい?」


「ぶっ・・・し、失礼しました」


「私には、こう・・・優しい様な、甘えん坊というか口調も」


「社長ですからね皆の前で、その様な態度が出来ないのでしょう」


「すると、私といる時のタマが本当のタマなんですか」


「さあ、私からは何も言えません。ですが、本性を出したいとは思っているでしょうね」


 高槻の黒い笑みに、涼は何も気付かない。


「本当の自分を出せないのが辛いのかな・・・」


「そうでしょうね、かなり辛いでしょう」


「わかりました。私タマじゃなくて、景さんに素の自分を出すよう言ってみます」


「そうですか・・・無事をお祈りいたします」


「??」


 意味深な高槻の発言に、ちょっとだけ気になったがタマに会いに行こうと社長室に向かう涼。


「ふふ、楽しみですね。あの社長が、何処まで耐えられるか」


 此処に一匹、影の黒い猫がいた事に誰も気付かない。


「それにしても、いつまでもタマと呼ばれてる社長は哀れで愉快。楽しみがつきません」


くくっと笑いながら眼鏡を拭く高槻、仕事へと戻る事もなく静かに社長室へ向かって行った。

私の中で高槻さん、ドS決定です!


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