レイニーデイ(200文字小説)
雨。特に梅雨どきの雨は非常に鬱陶しいものではありますが、
同時に色々なものを洗い流してくれる優しい存在でもあるように思えます。
雨が降る。
それはもう、清々しいくらいに激しく。
好都合だ。
中途半端に降るくらいなら、
容赦なく厳しく冷たく叩きつけてほしい。
今この時、周りの世界は全部びしょ濡れ。
傘も合羽もゴミ袋もゴアテックスも鬘もサンダルもゴム靴も裸足も関係ない。
この土砂降りの下ではみんな平等。
だから、その中にほんっの少しだけ
空以外から落ちてきたものが混じっている奴がいたとしても、誰も気づきはしないだろう。
雨雨降れ降れ。もっと降れ!