英国におけるファシスト台頭(IF世界)
1. 帝国喪失の歴史的トラウマ
• 19世紀初頭のナポレオン戦争で、日本とフランスによりインドを失陥。
• 「帝国の心臓」を奪われたことは、英国史上最大の屈辱として国民的記憶に刻まれる。
• 以後も植民地の縮小と経済的地位の低下が続き、「大英帝国の再建」は国民的夢想とし
て残り続けた。
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2. 第一次大戦敗北の衝撃
• 1918年、英独伊が敗戦国となり、英国は海軍力を喪失。
• 残存植民地(中東・アフリカ)も不安定化、民族運動が激化。
• 国内では失業と社会不安が蔓延し、「議会は帝国を滅ぼした」 という不信感が広がる。
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3. 大恐慌による決定打 (1929〜1930年代初頭)
• 亜米利加国発の大恐慌は、貿易依存の英国経済を直撃。
• 工業都市では大量失業、炭鉱や造船業は壊滅的打撃。
• 労働党・保守党の連立政権は有効策を打てず、議会政治は完全に信用を失う。
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4. BUF(英国ファシスト連合)の台頭
• 1932年:オズワルド・モズレーがBUFを結成。
• 主張:
• 「帝国の再建」
• 「インド奪還と日仏への復讐」
• 「大西洋を再び英国の海に」
• 「反共産主義・反議会主義」
• 黒シャツ隊が街頭で共産党・労働運動を弾圧、中産階級・退役軍人の支持を得る。
• 帝国の栄光を取り戻すというメッセージは、敗戦と不況に苦しむ国民に強烈に響いた。
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5. 政権掌握 (1934〜1935年頃)
• 経済危機と議会制の無力から、BUFは急速に議会で議席を拡大。
• 労働者ストやデモを黒シャツ隊が制圧し、秩序維持をアピール。
• 国王や旧保守層は「左翼の暴走を止められる存在」としてモズレーを容認。
• 1934〜35年頃:選挙と政治的圧力の結果、モズレーが首相に就任。
• すぐに議会を骨抜きにし、事実上の独裁体制を確立。
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6. ファシスト英国の政策と目標
• 再軍備:海軍力の復活、大西洋制海権奪還を最優先。
• 外交:ドイツ・イタリアと接近し、「敗戦国ファシズム三国同盟」 を形成。
• 対日仏政策:インド喪失の恨みをプロパガンダに利用し、「日仏打倒」 を国家目標に掲
げる。
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結論
この世界の英国は、
• インド喪失(19世紀初頭)
• 第一次大戦敗北(20世紀初頭)
• 大恐慌(1929年)
という三重の衝撃で国民が「帝国再建」を渇望。
その結果、モズレーとBUFが1930年代半ばに政権を奪い、英国はファシズム国家化 す
る。




