第13話
そうこうしているうちに私は女児を出産しました。
セイン様は溺愛の予感……。
王子が私とセイン様の子に会いに来ました。
「ほあ~。これが赤子というものか。私もこんなに小さく儚かったのか?」
「そうですよ。クランバスト殿下」
それからちょくちょく我が子ロラーにクランバスト殿下は会いに来ました。成長が顕著なのが面白いみたいです。何事も興味があることはいいことです。……セインはクランバスト殿下を敵視していますけど。
ピノナノ様もクランバスト殿下に『毎日課している課題が終わったらロラーのところへ行ってもいいわよ』と言ったらしく、クランバスト殿下はロラーに現を抜かしているわけではなく、確実に課題をこなしながらもロラーに会いに来ていた。
数年後、クランバスト殿下はピノナノ様の麗しさに加えてルーベルン殿下の凛々しさを併せ持ったような少年となりました。眼福です。
「私はロラー嬢と婚約をする!」
と、突然宣言をされました。驚きです。ロラーはまだあどけなさが残ってるんですけど?
「異議あり!」
セイン様はすかさず言い張りました。やっぱり予想通り溺愛をしていますね。私としては、ロラーが王子妃かぁ。王子妃教育についていけるといいな。くらいの気でいます。あ、クランバスト殿下とロラーが結婚すれば、私はピノナノ様と親戚に?!なんだか畏れ多いです。
肝心のロラーはどう思ってるんでしょう?
「クランバスト殿下と婚約?なんか変な感じ。お兄ちゃんみたいに思ってたもん」
こ、これは…クランバスト殿下の玉砕?セイン様が鼻で笑っているのがわかった。
それでもクランバスト殿下は必ず課題を終わらせてロラーに会いに来ていた。
さらに数年後にはロラーも絆されて(?)婚約を了承しました。セイン様は苦い顔をしていましたけど、ロラーが決めたことですから私達が何か言う事ではありません。
その後はルーベルン殿下の即位などいろいろありましたが、クランバスト殿下とロラーの挙式もあり、いつの間にやら私もセイン様もお婆さんとお爺さんです。
男の子は金髪碧眼のTHE王子。女の子も金髪碧眼。ちょっと紫っぽい色もしてるかなぁ?
王家の子は金髪碧眼なのかしら?女の子の方はちょっとだけ瞳に紫が入っているかなぁ。それでも孫は可愛らしいです!なにしろピノナノ様の孫でもありますし!あ、ルーベルン殿下…じゃなくて国王の孫でもあります。
いろいろあったけど今、幸せです!
いろいろあったけど、幸せになって良かったね!
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