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女神と始めるJKライフ! ~卒業式で死んだら美少女にされました~  作者: 橋本 泪
第二章 青浜高校には女神がいます
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第二十八話 恋バナって恋の話の略ですか? なんでカタカナなんですか? 恋バナナですか?

俺が青浜高校に入学してから早二か月。


高校生活にもぼちぼち慣れはじめてきた。


あと一か月ほどで音楽祭も始まる。


合唱のみならずダンスも発表するようで、相当めんどくさい居残り生活が予想される。


だるすぎてマジだるいのである。


つーかこの高校行事多くね?


五月に球技大会、六月に音楽祭、九月に東京見学、十一月に文化祭、一月に百人一首大会、三月に体育祭。


だるくね?


神奈川県横浜市立パリピ高校?


陰キャ殺しに来てんの?


東京見学って何?


三十分で行けるわ。


「帰らないんですか、オウシキ」


「あー、ちょっとゆっくりしてから帰るよ」


「そうですか、ではお先に……」


二人きりだった教室からレビが帰ろうとしたその時。


「おおっ」


驚きの声を上げるレビ。


誰かとぶつかりそうになったようだが角度的に見えない。


「すみません。オウシキが話しかけてきたせいで注意散漫になってました」


「話しかけてきたのレビだろ」


「イ、イエ、コチラコソスミマセン」


なんでカタコト?


すすすっと教室に入ってきたのは小さな女の子。


……。


この言い方だとロリが入ってきたみたいだな。


見た目で言えばロリで間違ってないけどね。


百四十センチくらいの伸長にぱっつん前髪黒髪ポニテ。


壊滅した表情筋にロリにふさわしい胸部。


確か……。


梔子くちなしさんだ!」


「なんですか、珍獣見つけたみたいに」


やべ、声出てた。


「エ、ナンデ知ッテルンデスカ」


クラスメイトダカラデスネ。


そんな冷たい目で見られると前世のトラウマ蘇るんでね、ええ。


やめてもらってもええですかね、ええ。


「ぷぷー、キモがられてやんのー。美女になっても隠しきれてないキモオーラってやつですね」


指をさしながら俺を煽る。


おっとり系の容姿からは考えられない驚きの性格の悪さ。


驚きの白さ。


すいません、なんでもないです。


「ア、ソレデハ」


「ちょっと待ってください」


レビが梔子さんの肩に手を置いて彼女を引き留める。


「ナンデスカ」


「なんでそんな話し方なんですか?」


「火の玉ストレート!」


思わずツッコんじゃったよ。


アンタッチャブルっぽい雰囲気だったじゃん!


「昔カラコンナ感ジナンデスヨネ。ヨク言ワレマス」


普通に答えるんかい。


「変わってますね」


オブラートって知ってる?


「ワロタ」


変わってますね。


「表情も全然変わりませんね」


「ソレモ昔カラ。ダカラ冷タイ人間ッテヨク言ワレル」


「人間っていうかロボットですけどね」


ぐいぐい行くなこいつ。


遠慮とか無いのか。


「ロボ子デイイヨ」


いいんかい。


何?


こういう距離の詰め方が正解なの?


今度から俺もぐいぐい行こうかな。


でも俺がやると変な空気になるんだよね、知ってる。


天性のコミュ力というかね。


つらたん。


「そうだ、ロボ子悩みとかあります? 私たちが何でも解決しますよ」


そういやそんな話あったな。


そのために転生したんだっけ。


転生して三か月、ほぼ女神のお世話で終わったな。


「ウーン。彼氏欲シイナ」


おお!


思ったより普通の女子高生だな。


「どんな人がタイプなの?」


「意気揚々と出てきましたね。下心丸見えですよ」


「いいだろ別に。恋バナとかしてみたいじゃん」


「したことなかったんですか」


「……」


「すみません。あるわけないですよね、不用意でした」


「謝り方に棘を感じるんですけど」


そもそも恋ができなかったからね。


したくなかったわけではなくする権利もなかったというか。


やめよう。


暗い話だ。


「タイプ……。見タ目ノ?」


「見た目でも性格でも! それによってクラスの誰がいいとかもわかるしさ!」


梔子さんは顎に手を当て、首をかしげて考えている。


かわいい。


なんかマスコットみたいだな。


「マズ身長ガ百九十クライ」


「よし無理だ!」


何じゃ百九十って。


バスケ選手かバレーボーラーか。


このクラスの平均身長はかなり高かった方だが百九十超えは一人いたかいないかだろう。


つーか五十センチくらい身長差できるけどいいのかな。


それはそれでほほえましいか。


「ソレト顔ガ松坂勝利」


「うっし解散!」


この時点で世界でゼロ人だからね。


松坂君本人もアウトだからね。


「アト、インテリ」


「優良物件通り越してもはやいわくつきだよね」


そんな奴いたら絶対日本の頂点にいるよね、うん。


前世で得を積みすぎてバベルの塔みたいになってるレベル。


「ちなみに私は美形が好きですね」


聞いてないしあまり聞きたくなかったね、うん。


しかもつまらん。


優しい人かな、くらいつまらん。


レビに関してはちょろすぎて信用ならないが。


「オウシキハドウナノ」


「えっ?」


「恋バナしたかったんですよね。聞かせてくださいよ。あっ、今回は好みの男性ですよ?」


えー。


って言われてもな。


まだバイセクシャルになってはやいし……。


うーん。




「優しい人かな」


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