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13話〜真実〜

今回は短めです。

とある国において…


「報告します!先の戦闘が終結したしました」


「どうなった?王国軍はどのくらい消耗した?」


「それが…その…。」


「別に怒ったりしないから、言ってみろ。」


「王国軍100万は、壊滅。公国側の損害は皆無。」


「な…!!それは疑報ではないのか?」


「いえ!情報部隊からの連絡であります。公国は、新たな武器を導入。新装軍を設立。王国軍を圧倒したとのこと!」


「新たな武器だと!?それはなんだ!」


「そこまでは…。」


「…。分かった。下がって良い。」


「は!」


「陛下。どうなさいますか?」


「王国を打ち破ったのなら、公国には大軍を打ち破れるほどの武器を販売した商人がいるってことだ。なら、そいつを連れてくればいいのだろう?」


「では、公国を?」


「いや…。もう少し様子を見よう。まだ、動くときではない。」

戦闘が集結した公国では…。


「いやっほ〜い。王国を破ったぜー!」


「宴だ〜!!」


「酒だ酒だ!!」


俺はどうしてか、宴に呼ばれていた。そこまでは良い。どうして、酒豪らしきおじさん達に囲まれているんだろう。俺酒苦手なのに…。親父に無理やり飲まされてたから、飲めないことはないけど。俺の前方から陛下とアルベルト公爵が歩いてきた。イルシス騎士団長は、後ろから警護しているようだ。


「グレン。君のおかげで王国軍を破ることができた。ありがとう。」


「いえいえ。構いませんが。大丈夫なんですか?財政の方は?いつまでもこの王都に留まっているわけにも行かないでしょう?」


「ああ。そうだが。王国を退けたとはいえ、不利な状況は変わっておらんからな。」


「近隣の諸国は、既にこの戦闘の結果を知っているはずです。こちらから貿易を持ちかければ、乗ってくるでしょう。何なら、私の商品を取り扱って頂いてもかまいませんよ。」


「良いのか!?」


「ええ。ただし、警護のための人員を貸してください。僕が鍛えて、精鋭に育てた後、僕が自由に動かせる部隊にします。」


「分かった。アルベルト。良いな?」


「畏まりました。イルシスがすでに動いています。10人をすでに選抜し、明日にでも向かわせられる用意がある。」


「それは良い。それで、グレン。話は変わるのだが酒は君の店では販売するつもりなのだろう?今持っているのか?いや。持っていないだろうな。」


「そのことですが陛下。アルベルト公爵。少しお話があります。私の店まで足をお運びいただけますか?イルシス殿もどうぞ。」


僕は、二人とイルシス騎士団長を伴い、自分の店へと向かった。女性棟1階は、並べておいた高級感のある家具が並べてある。


「どうぞ、お好きなところへおかけください。」


「良い…。良い椅子だ。これも売り物か?」


「はい!全て売り物です。」


「それで?話とは?」


「僕のスキルについてです。」


「やはり、特別なスキルを持っているのか?」


「ええ。まず僕は、魔法が使えません。魔力が生まれつきないので。」


「魔法が使えない?なら今までの力はどういう。アイテムボックスも使っていただろう。なら、あれはどう説明するのだ?」


「僕の所有しているスキルは、血統スキルです。」


「血統スキル…。なるほど、簡単には言えないはずだ。」


「陛下…。ご存知なんですか?」


「ああ。お前たちは知らんか。私は父上から王家に伝わる伝説として聞かされていた。別の世界からこの世界へ渡ってくるものがいると。その者らは、神の意思に従い、人々を助けるであろうと。そして彼らは、【血統スキル】というこの世の理から逸脱した能力を使うと。彼らは、勇者とは違う。この世界の行く末に興味はない。ただし、彼らに気に入られたものは、世界の頂を知ることがてきるであろう。とな」


なるほどな。僕みたいな奴らは沢山いたわけか。それでも、銃を持ち込まなかったのは、知識が足りないのと、実力が乏しかったためかな?それともスキルが人それぞれだったか。


「陛下のおっしゃる通りです。私は、いえ、俺は、異世界からやってきました。」


それから俺は、彼らに今までのことを喋った。日本で過ごしたことは、詳しくは話さなかった。言ってもわからないだろうしな。だが、神様から公国を救うように頼まれたことは伝えた。


「私が、君に救われたことは、神のご意思だったのか…。」


「グレン。君はこれからどうする?」


「せっかく、店舗を持ちましたからね。あれ本店として世界に規模を広げていきます。各国各都市に支店を置いて、世界でもっとも豊かな国がこの公国だと誰もが羨むようにしたいと思います。俺は、商売でこの国を大きくします。その代わり、俺は国政には参加しません。代表にも合うつもりはない。ただ、今回のように争いごとなど困ったときは頼ってください。」


「分かった。何かほしいものはあるか?」


「強いて言うのであれば、以前話した王家御用達商人の証明証でしょうか。王族、貴族の皆さんの御用達店として認めてほしい。まずは貴族の皆さんに新たな技術、品物を取り入れて頂き、徐々に民衆にも浸透させていきます。」


「分かった。すぐに渡そう。名のある冒険者たちにも君のことは伝えておこう。私から伝えれば、気になることだろう。彼らは名誉貴族の爵位をもっている者たちもいる。」


冒険者!やっぱりいるのか。なら、彼らに名を売ることが他国へのアピールになる。


「よろしくお願いします。では、戻りましょうか?あ…そういえば、お酒ご注文になりますか?」


「あるのか?今、ここに。」


「取り敢えずは、隣の建物に移動しましょうか。在庫は多くございますので、皆様の好みで選びましょうか。」


「ああ。そうだな。。」

「それで?商品を見せてもらえるか?」


「畏まりました。一つ確認いたしますが、皆さんがお飲みになるお酒はどんなものですか?平民と貴族と王族で差はありますか?」


「平民ならエールか安物のワインだろう。貴族でも下級貴族なら平民と変わらん…。我々は、上物のワインだろう。我々は味を嗜む風習がある。」


「でしたらこれにしましょう。ロマネ・コンティです。恐らく私が取り扱っているワインの中でも最上の一品のものです。」


「飲んでみますか?」


「良いのか?」


「陛下の好みが分からなければ、選びようがございませんので。」


「ならば…。これは…素晴らしい飲み心地だ。これまで味わってきたワインなど水のように思えてしまう。」


「それはようございました。」


「いくらだ?払おう。」


「金貨12枚でございます。」


本当なら金貨2枚程度のものだ。イールイから安値で譲ってもらった。それを俺の方でコピーしたものだ。


「確かに妥当な値段だ。夢心地のような味わいだったからな。夢のひと時を味わうために大金を出す。貴族向きかもしれんな。それくらいならば、手持ちで払えそうだな。…ほれ、金貨12枚だ。」


「確かに頂きました。」


「しかし、これだけのものをポンポン出してくれると酒も今後はグレンに任せることになりそうだな。」


「酒造商人の仕事奪ってしまいますね。彼らへ仕事を与えられるように考えて頂く必要があります。」


「まぁ、そこはまだ大丈夫だろう。まだ、販売対象は、貴族相手なのだろう?なら、彼らは平民へ売ればよいだけのこと。すこしずつ移していけば良い。料金設定に関しては、考えてもらう必要があるわけだが。」


「わかりました。検討してみます。他にも化粧品や武器、装備、食料品なども販売していく予定ですので、王妃様にもお伝えしていて頂ければと。」


「今度、共に連れて行こう。」


「すいません。アルベルト公爵はどうなさいますか?」


「ありがたいが。このあと仕事が残っているのでな。今度頂くとする。」


「かしこまりました。」


俺たちは宴場に戻ってきた。


「ついたようだ。グレン。安いもので一人分でどのくらいする?」


馬車から降りてすぐに陛下から尋ねられた。


安いものって言っても今回の酒は、高額なもの集めたから、一番安いのは…。ビールだろうな。しっかりとしたコク、柔らかな甘みと苦みが調和し、芳醇な味わいのあるもので、1瓶2300円のものだ。勿論、これは仕入れ値。でも、今日は、良い日でもあるし、元々、安いものだから限定品として安く売ろう。たったの10倍で。100本売ろう。つまり銀貨230枚

それとピュアモルトウィスキー。ほのかな甘さが残る逸品。これも100本売る。銀貨300枚

そしてロジェ・ブリュットと呼ばれる英国御用達の名のあるシャンパン。これも100本。

銀貨600枚

3本で銀貨1130枚(金貨11枚と銀貨30枚)

だけど、金貨10枚でよしとするか。めでたい日だしな。それに十分に稼いでるし。


「陛下。では、こちらの3つをお売りしたく思います。エールにウイスキーに、シャンパンです。」


「ウイスキー?シャンパン?聞き覚えのない言葉が出てきたな。新しいお酒か?」


「飲んで見ればわかりますが、一口いかがですか?エールもご存じのものとは異なる味わいかと。」


「もらおうかな…。なんと…!シュワシュワと広がる旨味。美味しいぞ。それにこのウイスキーというのも酒精も強いが風味も強い。酒好きにはたまらんだろうな。それにこのエールもわしが知るものとは雲泥の差。」


「これら3つを100本ずつ。金貨10枚でお売りいたします。」


「ここに出してもよろしいですか?」


「ん?ああ。構わん。」


「それでは。」


俺はアイテムボックスからそれぞれをケースで100本ずつ取り出す。すべて出したらとんでもない数になっていた。


「だがこれだけの量をたった10枚!?本当に良いのか?」


「本日は、おめでたい日です。俺もこんな日まで利を得ようとは思いませんよ。騎士たちを労ってあげてください。それにこんな日です。皆様で思う存分に楽しんでください。」


「ありがとう。おい!騎士団長!騎士たちにこれらを運ばせるのだ!グレンから酒の差し入れだ。飲んでるやつより遥かに美味しいやつだぞ!」


「陛下。グレン殿。ありがとうございます。おい!飲みたいやつは手伝え!」


「は〜い!」


全員、出来上がっているようだ。いつもならぶっ飛ばされる口調だが、イルシス殿も出来上がっているようで、気にしていない。


なんか、忘れているような…。あ!!バベルのこと忘れてた。協会行かないとだけど、いつまでに来いって言われてないし、まあ、暇なときに迎えに行けばいいか。


今は、この宴を楽しもう!!


総資産

4億400万⇒4億1400万


うん。ちょっとだけ増えたね。ここからは、ようやく俺って言えるよ。ずっとイライラしてたんだよね。僕なんて言わないよ!おぼっちゃんじゃねぇんだから。ようやく、話が進みだすね。夢ははるか先まで進んでるから追いつくまでどれだけかかるやら…。次回まで(^_^)/~

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