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拝啓、P様

作者: 天川 七

僕の大事なPへ




君との付き合いは今年で四年目になるよな。これまで、僕達は仲良くやってきたよね?


出会って最初の頃は、君に触れることさえ慎重で、壊さないように大事にしようって思っていたことを懐かしく思う。


二人でいろいろなことを乗り越えてきたよね? 僕の問題を君は解決するまで一緒に考えてくれたこともあった。


だから、去年初めてした喧嘩で君が離れて行った時は、もうこれっきりかもしれないと覚悟していたんだ。あんなに大きな喧嘩をしたことなんてなかったからさ。



そんな僕の元に、君は戻って来てくれたよね? 離れていたのはたった二週間だったのにとても長くて、僕は君に常日頃からいかに助けられていたかを実感したよ。


僕の言葉に君が応えてくれることのありがたみを忘れずに、君をこれまで以上に大事にしようって誓ったんだ。



だけど、どうしてかな? また君とスムーズにやりとりすることが出来なくなっている。こうして手紙を書きながら、どうしたら君との関係を修復出来るのか悩んでいるんだよ。



こういうことが詳しい人に相談しようかと迷いながら、それで君を諦めろと言われるかもしれないという不安から、情けないけど決意が出来なかったんだ。



本当にごめん。だからと言って、僕の過ちは言い訳できないよね。馬鹿でどうしようもないことだったと今は自覚してる。



あの時、思わず手を上げてしまったことをとても後悔しているよ。君が怒って閉じこもっている姿を見て、心から申し訳なく思っているんだ。



……厚かましいお願いだけど、最後と思って聞いてほしい。



どうかPC、君からデーターだけでも取り出させてくれないか? それが無理ならせめて君を修理に出す前に、こっそり書いていたポエムを消させてくれ! 頼むから!!




                             切実な持ち主より






PCが故障した時の嘆きをふんだんにまぶしつつ、いっそ笑いに変えてしまえと、男性視点からのお手紙にさせていただきました! 声に出して笑って頂ければ嬉しいです(笑)

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― 新着の感想 ―
[一言] 笑って良いのか真剣に迷いましたが、オチに納得。 ご愁傷さまでございます。
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