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冥府の女王②

ソフィのお誕生日パーティー。

それを終え、アレンは寮に帰宅。

そしてベッドに横になり、熟睡していた。


時刻は深夜0時。


アレンは寝息を立て、すやすやと眠っている。

だが、そこに。


「アレンくん」


「うーんっ」


「ねぇっ、アレンくんってば」


「まだ眠いな」


誰かの声。

それと共に身体をゆすられる感覚。

それにアレンは、めんどくさそうな反応を示す。


しかし。


「お願い、起きて」


「この声は女の子!?」


途端に覚醒し、アレンは眠気を吹き飛ばす。

そして、勢いよくベッドから身を起こし声の主を探すアレン。


きょろきょろとあたりを見渡しーー


ん? なにか明るいな。

まだ夜のはずなのに。

あっ、そっか。

これは夢だ。


それより。


「あれ? 誰も居ない。確かに身体をゆすられたんだけどな」


首を傾げ、アレンは呆けた表情を浮かべる。


そんなアレンの姿。

それを見透かすように、更に響く声。


「おはよう。お目覚めかな?」


「おはようございます。って、誰ですか?」


反射的に挨拶をし、続けざまに問いを投げかけてしまうアレン。

そのアレンの問いかけ。

それに声の主は答えた。


「わたしはヘル。はじめまして、アレンくん」


「はじめまして。ところで姿が見えないですけど、どこにいらっしゃるのですか?」


声の質とそこから滲む雰囲気。

それにアレンはヘルがお美しい女性だと推測。

ベッドの上で正座をし、更に問いかけるアレン。


「そ、その。できればお姿を見せていただけませんか?」


「ふふふ。もう目の前に居るわよ」


「えっ?」


「ここよ。ココ」


アレンの眼前。

そこにすっと姿を現す、ヘル。

胡座をかき、アレンの間近に顔を近づけた状態で。


瞬間。


「あっ、その。俺と結婚してくれませんか?」


速攻で頬を赤らめ、アレンはプロポーズ。

そのアレンの姿。

それにヘルは、微笑む。


「うん、うん。千里眼で見てた通り。君は、女の子に滅法弱い最強の存在なのね」


「ず、ずっと俺のことを見てたんですか?」


「えぇ。お城の前であの二人と対峙している時から」


「盗み見ってことですか?」


「そうなるわね」


「お美しいお姉様に盗み見されるとか……やべっ、興奮してきた」


なぜか興奮し、目の前のヘルの整った顔に胸を高鳴らせるアレン。


青の双眸に、オーディン顔負けの美貌。

そして滲み出る妖艶さと、底知れぬ仮面のような表情。

それは、見るモノ全てに堕落と畏怖をもたらす。


「アレンくん」


「は、はい」


「わたしとオーディン。どっちがいい?」


「きゅ、究極の選択」


真剣に悩む、アレン。


女の子に貴賤はない。

アレンはそれがモットー。

なので選べるはずがない。


「うーんっ。ダメだ。1000時間かけても答えがでないぞ、こりゃ」


そんな油断するアレンに、ヘルは力を行使。


デコピンでアレンは意識を失う。

そう願い、ヘルはアレンの額にデコピンをかます。


デコピンの威力。

それを国ひとつを壊滅させるほどの威力にして。


夢支配(レベル500)

……夢の中でヘルは無敵。思うだけでなんでもできる。


だが、しかし。


「い、いきなりのデコピン」


アレンはヘルのデコピンにますます興奮するのみで、全く失神しない。

それどころか更におでこを広げ、ヘルへと懇願。


「何発でもどうぞ。いやむしろお願いします」


「えっ。そ、その。なんともないの?」


「はい」


「へ、へぇ。そそそ、そうなんだぁ」


「〜♪」


鼻歌を響かせ、アレンは余裕そのもの。


夢の中なら無敵。

思ったことをなんでもできる。

そんな夢支配(レベル500)をモロともしない、アレン。


「じゃ、じゃあ」


「またなにかやってくれるんですか?」


絶対防御(レベル1000)

絶対耐性(レベル1000)

全属性耐性(∞)


それを自身にかけ、アレンはヘルと戯れようとする。


それに、ヘルは冷や汗まじりに願った。


アレンという名の存在。

それに備わった全ての力を消去。

アレンをただの人にする。


己の夢支配(レベル500)

それが絶対であることを信じて。


「い、いくわよ」


「お願いします」


ぐぐぐっと指に力を込めーー


国どころか大陸そのものを消滅させる程のデコピン。

それをアレンにぶつける、ヘル。


だが、アレンは涼しい顔。


「あぁ、最高。ヘルさんのデコピン。それは頭がスッとします」


「そ、そうなんだぁ。へ、へぇ」


流石に、引き攣った笑みをたたえるヘル。


「じゃっ、次は俺の番ですね」


「えっ? き、君の番?」


「安心してください。ヘルさんにはめちゃくちゃ手加減しますので。でも、まずは……5割程度の俺のデコピン。それがどの程度なのかお見せしておきますね」


笑い。


デコピン(レベル500)


ヘルの顔のすぐ横。

そこで、空気に対しデコピンをするアレン。


刹那。


銀河系どころか宇宙そのものを消滅させるレベルの衝撃波。

それがヘルの顔のすぐ側を吹き抜け、放物線状に夢の世界を破壊。


そしてパラパラと夢の残滓を降り注がせ、ヘルの顔から笑顔を奪い去ってしまう。


「ふぅ。これでもまだ半分くらいです。本気でやったら宇宙が二、三個消えちゃうんで」


「す、すごいねアレンくん。あっ、そそそ。そういえば。わたし少し用事を思い出しちゃった」


慌ててベッドから立ち上がり、アレンから離れようとするヘル。

それにアレンは残念そうに声を発した。


「そ、そんな。もうちょっと遊んでくださいよ」


「ご、ごめんね」


「せっかく俺の夢の中に来てくれたのに……あっ、そうだ。夢の世界なら力を抑える必要もないか」


嬉しそうに呟き、瞳を輝かせるアレン。

それにヘルは焦る。


「ちょっ、アレンくん? 少し落ち着こっか? ねっ、ねっ」


「よーしっ。いくぞ。まずはなにもしなくてもスキルポイントが増えるようにしてっと」


スキル創造(レベル1000)

ポイント自動生成(レベル1000)を創造。


「夢の世界だし、レベル上限ももう一段階あげるか」


レベル上限解放(レベル1000→5000)

スキルのランクアップ解放。


「これで三段階のスキルランクアップが可能になった」


「あッ、アレンくん!! いくら夢の世界だからって限度があるの!!」


「大丈夫です。俺の夢はそうヤワじゃないで」


「そ、そういう問題じゃ」


「なら、見せてあげます」


「へ?」


ゴゴゴ…


「夢操作(レベル5000)。俺の夢は世界中の女の子といちゃいちゃすること。よってヘルさんも普通の女の子になって俺といちゃいちゃしましょう」


「ふ、普通の女の子って。えっ、ちょっとアレンくん? わたしは普通の女の子なんかにーー」


「なってください。それが俺の夢ですから」


有無を言わさず、自身の夢を操作するアレン。


そして、数秒後。


ヘルの夢支配(レベル500)。

それが無効化され、ヘルはただの女性と化してしまう。

そして同時に、アレンの周囲。

そこにアレン好みの女の子たちが出現。


「アレンくん。いちゃいちゃしよ」


「かっこいい、アレンくん」


「夢の中だもん。いっぱいいっぱい」


「いちゃいちゃしようね」


「最高。夢なら覚めないでくれ」


アレンといちゃいちゃし始める、女の子たち。


「……っ」


息を飲み、アレンの凄まじさに身動きさえとれないヘル。

その姿。

それは蛇に睨まれ、固まってしまった蛙そのもの。


「ヘルさん。これで存分にいちゃいちゃできますよ。恥ずかしがらずに、どうぞ」


両手を広げる、アレン。


みしっ


あまりのアレンの夢操作。

それに空間が軋む。


「あ、アレンくん。そろそろ、バイバイしよっか」


夢移動(レベル500)


それを発動し、アレンの夢から他者の夢に死のもの狂いで移動しようとするヘル。

だが、そんなことを許すアレンではない。


「夢支配(レベル5000)」


刹那。


自分以外の他者の夢。

それさえもアレンは支配してしまう。


「これでどこの夢に行っても俺が居ます。諦めて俺といちゃいちゃしましょう。ちなみにいちゃいちゃと言っても一線は超えないので、安心してください。俺には婚約者がたくさん居ますので」


「ゆッ、夢なら覚めて!!」


叫び、涙目になるヘル。

それにアレンは更に力を行使。


「正夢(レベル5000)。これで夢から覚めても力を引き継げますよ」


「ひ、ひぃっ」


アレンのめちゃくちゃっぷり。

それにヘルは怯えることしかできない。

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