表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/66

vsヨルムンガンド①

そして、放課後。


「ふぅ。終わった、終わった」


終礼。

それを終え、椅子に座ったまま背筋を伸ばすアレン。

そんなアレンの背。

それをつつく、フウカの指。


「ん? フウカさん?」


身体ごと振り返る、アレン。


「あなた、なんともないの?」


「なんともないですよ。って、もしかしてフウカさん。俺のこと心配してくれてるんですか?」


感動し、フウカの手のひらを握りしめるアレン。

それにフウカは冷静に応えた。


澄んだ瞳。

それをもってアレンをじっと見据えーー


「はぁ。いちいち大袈裟なのよ、あなた。いいから手を離しなさい」


「は、はい」


こちらも冷静になり、アレンはぱっと手を離す。

その様。

それは、買えない玩具を手に取り母親に咎められ棚に直す子どもそのもの。


しかし、アレンはそんなフウカの冷静さもまた気に入っていた。


「今朝。あんなことがあって気にならないほうがおかしいでしょ? ほんとになんともないの?」


「ほんとになんともないです。あっ、強いて言えば」


「強いて言えば?」


「やっぱり二人が側に居たら落ち着きます。その。一生側に居てくださいね、フウカさんにココネさん」


「うんっ。ずっと側に居るよ、アレンくん」


アレンの言葉。

それにココネもまた応える。


嬉しそうに前の席から振り返り、薬指に輝く指輪に喜ぶココネ。

その姿。

それにアレンもまた喜ぶ。


「おっ、ココネ。似合ってるぞ。かくいう俺も」


「ほんとだっ。アレンくんも似合ってる……って、そんなにたくさん!?」


アレンの薬指。

そこにずらっと並んだ婚約指輪。

それに、可愛らしく驚くココネ。


「たくさんの人と婚約したんだねっ。そんなにいっぱいの女の人。アレンくんは養えるのかな?」


「養う? 俺を誰だと思ってるんだ、ココネは」


「誰って、アレンくんだよ」


「そうっ。俺はアレン。全世界の女の子……いや、全宇宙の女の子を養うぐらいの力はある」


家事(レベル1→500)

家事が万能執事(レベル500)にランクアップ。


衣装変更(レベル10)

ローブから執事服に衣装を変更。


「ココネお嬢様。今宵の晩餐。それはこのアレンがお作りしましょう」


立ち上がり、完璧な一礼をするアレン。

そんなアレンに、ココネを含む女子たちは興奮。


「きゃーっ、アレンくんかっこいい」


「元からかっこいいけど更にかっこよくなっちゃった」


「うぅ。かっこよすぎて立ちくらみが」


胸を高鳴らせ、アレンに近づくことさえできない女子たち。

その表情。

それは、一目惚れした乙女のソレだった。


「か、かっこいいっ。で、でも。わたしはアレンくんに尽くしたいな」


「そうなの? じゃっ、ココネは俺専属のメイドさんだな」


衣装変更(レベル10)

ココネの衣装をメイド服に変更。


立ち上がり、くるりと一回転するココネ。

それに教室中の男子の視線。

それが一斉に注がれる。


「ココネ。かわいい」


「あんなメイドさんにお世話してほしいものだぜ」


「フウカさんとレイラさん。そこにメイド姿のココネさんも加わるのか。このクラスの男子でほんとによかったぜ」


メイド姿のココネ。

それに見惚れる、男子たち。


「わーいっ。メイドさんだメイドさんだ。どう、アレンくん? 似合ってるかな?」


「最高。100点満点中1000点」


っと、そこに。


「アレンくんっ。レイラも衣装変更したいな。レイラはメイドさんより、はだかエプロン姿がいいっ」


一部始終。

それを見ていたレイラがアレンに近づき、「えいっ」とアレンの顔面へと胸を押しつける。


むにっ


それにアレンは焦る。


「れ、レイラっ。く、苦しいんだが?」


「うーんっ。じゃあっ、離れちゃうよ?」


「その。顔を挟んでくれたら離れなくてもいいぞ。そうすりゃ息はできるからな」


「うんっ、わかった」


むぎゅっ


アレンの言葉。

それに従い、たわわな胸でアレンの顔を両方から挟み込むレイラ。


そして。


「ほらほらっ、アレンくん。言う通りにしたんだから、裸エプロンっ、裸エプロンっ」


「よ、よしっ。わかった。裸エプロンってことは、まずは裸にーー」


鼻血を垂らしながら、アレンは力を行使しようとする。


衣装消滅(レベル10)


「やんっ。アレンくんっ、えっち。本気でレイラを裸エプロンしようとするなんて♡」


まんざらでもない、レイラ。


「あ、あぁ。俺はえっちだぞ。男だからな、仕方ない」


堂々とする、アレン。


だが、そこに。


「いい加減にしなさいッ、レイラ!! それに、アレンくんも!!」


「ひぃっ」


「やーんっ。フウカさんこわーいっ」


ぎゅっ


全く反省せず、レイラはアレンの顔面に抱きつく。


バンッ


と、立ち上がりながら机を叩くフウカ。


「わたし、風紀委員長なの? わかる?」


「は、はい」


「学園で風紀を乱す輩はこれ全て、敵。裸エプロン? 舐めてるの?」


「すみません。調子に乗りすぎました」


即、アレンは謝る。


「よろしい。で、貴女と貴女は?」


アレンを許し、二人に矛先を向けるフウカ。


「えっ、わ、わたしも?」


焦るココネと。


「えーっ、レイラも?」


きょとんとする、レイラ。

その二人に、フウカは腕組みをし続ける。


「当たり前でしょ? アレンくんだけが悪いわけじゃないの。それに乗った貴女たちも同罪なんだから」


あぁ、フウカさん。

その凛々しさもまた格別。


引き締まったフウカの顔。

それに見惚れ、アレンは意味もなく頷く。


そして。


「さぁっ、ココネさんにレイラさん。はやくフウカさんに謝りたまえ。風紀委員長さまを待たせてしまっては申し訳ないだろ」


そんな声をあげ、フウカ側につくアレン。


しかし。


「はい。あなた今、ふざけたわね」


「へ?」


「ふ、ふざけたよっ。アレンくん今ッ、めちゃくちゃふざけてたよっ」


「えっ、ちょっ、ココネさん?」


「せっかくレイラが誠心誠意謝ろうとしてたのに。アレンくんがおふざけしちゃったから、台無しっ」


「あの、ちょっと? えっ? レイラさんまで?」


三人の視線。

それを受け、冷や汗を滲ませるアレン。


「ほら、もう一度謝りなさい」


「アレンくんっ。そ、その。謝って」


「ふふふ。困り顔のアレンくんもかわいい」


三人に詰め寄られ、アレンは困惑。


くっ、美少女三人からの意味不明な謝罪要求。

理不尽。

だが、それもいい。

美少女が絡めば、これ正義。


っと、そこに。


「あ、アレン。今すぐお城に戻ってきてください」


「お、お願いです」


切羽詰まり、泣きそうなレッドとブルーの声。

それがアレンの脳内に響く。


それに、アレンは目の色を変える。

その様。

それに三人もまた、表情を引き締めた。


「どうしたの?」


「あ、アレンくん?」


「なにか。あったみたい、だね」


そして更に響く声と遠吠え。


「ドラゴン族の少女。人間と違って丈夫ですね。次は"目"でもくり抜いてやりましょうか?」


「ワオーン」


「……」


目の奥。

そこに敵意を宿し、アレンは転移(レベル10)を発動。

それに倣い、レイラもまたアレンの後を追う。


転移(レベル10)


その眩い光。

その中でーー


「ドラゴンの勘ってやつかしら? レッドとブルーになにかあったわね」


そう呟き、レイラの姿を脱ぎ捨てるブラックドラゴン。


そうやって転移した二人の姿。

それにココネとフウカもまた頷き合い、先生たちに助けを求めにいったのであった。


〜〜〜


「随分とはやいご到着で」


「がるるるっ。あいつ、あいつだ」


城を背に佇む、男と狼少女。

その二人の足元。


そこにはーー


「いたいっ。痛い。目がッ、わたしの目が」


「ブラックドラゴンさま。ぶ、ブラックドラゴンさま。助けて。助けてください」


蹲り震えるレッドと、その側で徘徊し譫言を繰り返すブルー。

その二人の姿があった。


その光景。

それに、ブラックドラゴンは瞳孔を開く。


そして。


「アレンくん。ここはわたしに任せてくれないかな?」


そう呟き、漆黒の双翼をはためかせるブラックドラゴン。

双眸を赤くたぎらせ、殺意を揺らすその姿。

それは本気のブラックドラゴンのソレ。


だが、アレンはそれを制する。


ブラックドラゴンの前に踏み出しーー


狩人(レベル1→1000)

狩人→神獣狩人(レベル500)→狩神(レベル1000)


蛇使い(レベル1→1000)

蛇使い→大蛇使い(レベル500)→蛇神(レベル1000)


有無を言わせず、アレンは力を行使したのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ