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合流①

「どうしたの、アレンくん?」


「い、いやその。なにかとんでもないスキルを手に入れてしまったみたいでして」


「とんでもないスキル?」


「は、はい」


自分の側。

そこに歩み寄った、ブラックドラゴン。

その整った顔を見つめ、アレンは迷う。


この相思相愛(レベル10)のこと。

それをブラックドラゴンに話せば状況が悪化することは目に見えている。


"「そうなんだぁ。うふ。じゃ、アレンくん。もっといっぱいわたしと愛し合おっか?」"


みたいなことを言って、本気で色々と絞り取られるかもしれない。

そうすれば望まぬ修羅場が訪れてしまう。


ここは、ひとつ。


「そ、そうなんです。実はハーレム(レベル10)というスキルが突然、目覚めてしまって」


「ハーレム? うーんっ、なにそれ?」


「かかか。簡単に言えば、俺の周りに女の子がたくさん集まるっていうスキルでして」


「わぁっ。それは大変だね、アレンくん。っていうことはこれから先。たくさんの雌たちがアレンくんに群がるってこと?」


急に目つきが鋭くなる、ブラックドラゴン。

そのブラックドラゴンに対し、アレンは冷や汗まじりに返答。


「だ、だからその。ブラックドラゴンさんに俺のこと、守って欲しいんです。お、お願いできますか? ブラックドラゴンさんのこと信用してますんで、俺」


「アレンくん」


途端にブラックドラゴンは表情を明るくする。


「わかったよっ、アレンくん。わたしこれからアレンくんのお守りを精一杯頑張るね」


ちゅっ


未だ火照っているアレンの頬。


そこにキスをしーー


「〜〜♪」


鼻歌を歌い。

とても晴れやかな表情。

それをその顔に浮かべながら、ブラックドラゴンはくるりと踵を返し歩いていく。


その背を見つめ、アレンは安堵。


だが、しかし。


「ってことで、ヘスティアさん」


「なにかしら?」


「今日からわたし。アレンくんのママになりましたので、よろしくお願いします」


ヘスティアの横。

そこを通り過ぎる間際に、ブラックドラゴンは嬉しそうに呟く。


それにヘスティアもまた負けじと言い返す。


「あら、そう。じゃっ、わたしはアレンくんの彼女になっちゃうね。こほんっ。これからよろしくお願いしますね、アレンくんのお母さま。わたし、アレンくんの彼女のヘスティアです」


「「……」」


二人の顔は笑っている。

しかし、その二人の目の奥にはバチバチとした火花が散っていた。


や、やべぇ。


瞬間移動(レベル500)。

それを発動し、アレンは二人の元に移動しようとする。


しかしそのアレンの裾を引くーー


「アレンくん。契りの続きを」


転移(レベル1)を使い現れた、エリス。


恍惚としたエリス。

その姿を仰ぎ見、アレンは焦る。


「えっ、そ、その。もう契りは終わったんじゃ」


「まだ終わっていないんです。その。まだ、足りないんです」


「たたた。足りないって? えっ、ちょっ? 引っ張らないでください、エリスさん」


「久しぶりの契り。それで疼いてしまって」


「へ?」


「責任。とってもらいます」


アレンの手のひら。

それを握り締め、エリスは再びアレンと二人きりになろうとする。

転移(レベル1)。

それを使用して。


刹那。

空から降り注ぐ、三つの声。


「エリスさまッ、いきなり転移はダメですよ!!」


「あっ、アレンくん。おーいっ」


「あ、あんまり動かないで。落ちちゃうでしょ」


グリフォン(レベル150)。

そのミリィの召喚した魔物の背中。

そこに跨り、ミリィとココネ。そしてフウカがそこに現れる。


そして、同時に。


「はぁはぁ。探しましたよ、ブラックドラゴンさま」


「学園へとお迎えに参ったのに、いつまで経っても姿を現さない。あの、ブラックドラゴンさま。一体、なにをしていらっしゃったのですか?」


響く2つの声。


曰く。


グリフォンの後ろ。

そこで翼をはためかせ汗を拭うレッドドラゴンとブルードラゴン。

その二体のドラゴン族少女がそこには居た。

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