表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/67

エリス②

その平和すぎる光景。

それを見届けーー


「じゃっ、俺たちはそろそろ」


「だね」


アーサーとマリアは頷き、立ち上がる。

そしてそれに倣い、イライザとセシル。

加えてジークも立ち上がり、頷き合う。


そして。


「アレンくん」


手のひらを差し出す、アーサー。


「この世界は任せた。俺たちはもう行かないといけない」


声を発し、アーサーはアレンの目を真っ直ぐに見据える。

そのアーサーの眼差し。

それにアレンは頷き、手のひらを握り返し応えた。


「じゃあね、アレンくん。その力、悪いことに使っちゃダメよ?」


「はい」


「うん。いい返事」


アレンの芯のこもった返事。

それに微笑む、セシル。


「あなたの行く末に神のご加護を」


アレンに祈りを捧げる、マリア。


そして。


「弟子の話。あれ本気だから。また機会があったら、返事聞かせてね?」


とんがり帽子のつば。

そこに手を当て、アレンに向け心のこもったウインクをするイライザ。


「ではな、少年。久方ぶりに楽しかったぞ」


ジークは剣を腰におさめ、満足げに声を発しアレンに手を振る。

それらを見届け、アレンはスキルを解除。


瞬間。


神の軍勢と、勇者パーティー。

その神話の存在たちがアレンたちの前から姿を消していく。


それにあわせミリィの召喚した五体の魔物たちも勝手に世界から消える。


そして光の粒子が充満し、その数秒後。


「みんな消えちゃった」


「えぇ、そうね。ちょっと寂しい気分になるわ」


「でも、でも。アレンくんのすごさが再確認できて、レイラはすっごく嬉しかったな」


ココネ、フウカ、レイラ。

その三人の声が響きーー


夕焼けに染まった校庭。

それに戻り、しんっと静まり返る空間。


アレンはその三人に向き直り、声を発する。


「ふぅ。神話ノ体現。凄まじいスキルだったな」


アーサーの姿。

それを思い返し、しみじみと頷くアレン。


「伝説でしか知らなかった存在。それに直接会えるなんてな。正直、俺まだ興奮してる」


火照るアレンの身体。


「身体だってこんなに熱く」


「レイラがもっと熱くさせてあげよっか?」


アレンに胸元を見せつける、レイラ。


「今ならレイラのどきどきも感じることができちゃうぞ? どうしよっか? アレンくん」


「か、感じさせてもらおうかな」


だが、そこに。


「まだ終わってないですよ!! さぁっ、エリスさま。はやくはやくです!!」


「くっ。こ、これもアレンくんをこちらに引き込む為よ!!」


ミリィの強気な声とエリスの恥ずかしそうな声。

それが響き、アレンたちの視線が一斉にそこへと注がれる。

そしてそれを確認し、ミリィは行動を開始。


「みやがれですッ、これが我が主エリス様のーーッ」


ぴらっ


「パンツです!!」


エリスのローブ。

それを豪快にめくり、お色気作戦の目玉を外気に晒すミリィ。


黒のパンツ。

それをアレンに見せつけて、エリスは赤面。


そして。


「ど、どうアレンくん? すすす。少しはわたしに興味もってくれたかしら?」


声を震わせ、アレンに問いかけるエリス。

それにアレンは目を見開き、脱兎の如き早さで即答。


「きょッ、興味もちました!! た、確かエリスってお名前でしたよね!? おおおッ、俺になんの用ですか!?」


「ほらッ、エリス様!! ミリィの言った通りです!! あの男、お色気に滅法弱いですよ」


「そ、そうみたいね」


ふらふらと。


「や、やばい。足が勝手に。くっ、やはり本能には逆らえない」


アレンはエリスの元へと歩み寄ろうとする。

そのアレンの前に立ち塞がり、三人はアレンを必死に食い止めようとする。


「あッ、アレンくん!! いっちゃダメだよ!!」


「さっきまでの爽やかなあんたはなんだったの!! 少しは自分の欲に抗ってみたらどうなの!?」


「アレンくんっ」


「み、みんな」


なんとか理性を保ち、踏みとどまろうとするアレン。

しかし、それを許さないエリスとミリィの二人。


「ふっふっふっ。次はもっと大胆に。エリス様、ローブを脱いじゃいましょう」


「ちょっ、ちょっとミリィ? それはいくらなんでもやりすぎでしょ」


「なにを言っているんですか!! あとちょっとであの男を落とせるんですよ!? ここで引いたら元も子もないです!! さぁ、はやく。脱いでください」


ぐいっ


「み、ミリィ!!」


「ふんっ。さっきのお尻叩きの鬱憤はらしも込めてるんですよ、これは。エリス様も痛くて恥ずかしい目にあってもらわないと」


刹那。


瞬間移動(レベル500)。

それを発動し、エリスたちの眼前に現れるアレン。


そして「ひえっ」と怯えるミリィの頭を掴み、一言。


「そ、その。あんまり大人をからかっちゃダメだよ。ほらっ、エリスさん困ってるだろ?」


威圧(レベル1→500)


威圧が神威にランクアップ。


神威(レベル500)を獲得しました。


アレンの眼差し。

そこに宿る圧倒的な神の威圧。


それにミリィは腰を抜かしーー


「ご、ごめんなさいぃ。み、ミリィ。ちょっ、調子に乗りすぎました」


そう謝罪し、アレンに平伏する。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ