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有志勇者となって勇者に復讐します。  作者: 鮫トラ
第一章 変化なんて望まないほうが良かった、このままでよかったんだ。

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01 このまま変わらずに

「幸せになるんだよ」

「うんっ……」

 十歳ほどで、青髪の少年の小さな手を両手で優しく握りしめる――十八歳ほどの、ぱっと見少年のようにも見える少女は、優しく微笑み、少年の瞳をまっすぐに見つめる。

 優しげに細められた少女の黄金のように輝く瞳は悲しみを現す様に揺れ、ほんのりと充血している。目の前の少年も、そんな彼女同様に悲しみが溢れるのを我慢するようにその大きな水色の瞳にいっぱいの涙を貯め込んでいた。

 そんな二人を眺めるように、少年の隣に立つ初老の女性は少年の肩へと手を置いた。

 

 少女の名前は――エスティア・リバーモル。

 「幸せな奴隷」という、少し可笑しなスローガンを掲げる変わった奴隷商人を営む少女。

 この時代の奴隷と言えば、貴族の所有物、都合よく働かせられる労働力、性的欲求を満たすための玩具、などと様々な目的で売り買いされている人間たちのことをいう。

 だが、この少女ことエスティアは自分の奴隷を家族のように扱い、客である貴族たちにも同様の扱いをしてもらえるように誓約書を書かせてから商談に入るなど、その徹底ぶりから、ほかの奴隷商人たちからは頭のおかしい商人と呼ばれている。

 そんな彼女の奴隷は、厳しい条件に値するほどの子どもたちが多い。

 希少な一族として知られている天竜族の少年、魔法に長けた火炎族の少女など、それぞれが才能や容姿に優れている者が多く、一部の貴族たちからの評価は高い。


「では、行きましょうか」

「はいっ」


 初老の女性が、優しくそう声をかけ、少年の背中へと優しく手を伸ばした。少年は名残惜しそうにエスティアから手を離すと、女性の手を握り、先導するように出口へと歩いてゆく。

 少年は何度も振り返りながら、屋敷を後にする。頑張ってね、とエスティアはもう見えなくなった屋敷前の一本道を眺めながら小さく吐息を吐いた。

 まだまだ、冬の寒さが残るゆえに、彼女から吐き出された吐息は白い。フワ、フワ、と漂いながら白い靄は強めに吹いた寒風へと連れさられてゆく。


 嫌な風だな、とエスティアはブルブルと寒さに体を震わせながら、足早に屋敷の中へと戻ってゆく。そんな彼女を見つめていた一羽の黄金色にも見える真っ白な鳥は、羽を広げ飛び去っていく。





 屋敷へと戻ったエスティアは、広間で走り回る子どもたちの笑い声を聞きながら、階段へと腰を下ろした。そして、小さくため息をつく。

 あの子たちの為とはいえ、些か厳しすぎる条件のせいで最近はめっきり売れなくなってしまった。今日だって、三か月ぶりのお客だったわけで。


 通常、奴隷という存在に人権などといったものは存在しない。虐げられるためだけに生かされてると言ってもいい。

 食事を与えずに働かせ続けた挙句の果てに死んでも。拷問の果てに死んでも。精神が壊れて捨てられても。暇つぶしで処刑されても。

 彼らに文句を言える権利はない。逆に、生意気だといって殺されるのがオチだろう。

 彼女はそんな彼らに少しでも人間として生きてもらう為に、()()()まともな貴族たちに商売を続けている。ルール違反をする貴族がいれば――それなりの()を与えたおかげか、最近は奴隷たちも安心して暮らしている……らしい。まぁ、この情報は遠い地に送り出した子どもからの手紙なので真意はわからないが。


「あと、五人、か……」


 奴隷商人としてはそこまで多くの奴隷たちがいたわけではないが、それでも十人ほどはおり、賑やかだったこの屋敷もすっかり寂しげな風が吹いている。この調子でいければいいが……恐らく、そう都合よくはいかないだろう。なにせ――


「はぁ……売れる気がしない」


 才能や容姿は、はっきり言って全員飛びぬけて優れている。天竜族の少年、魔力が高いと言われる紫と緑のオッドアイの少女、魔法も使え家事全般こなせる美少女。性格だって問題はない、優しく、勇敢で、どんなところでもしっかりと実力を発揮できる自慢の商品(家族)たちだ。

 真っ先に売れると思っていた。なのに――彼らがこの屋敷に来て長い子では、早一年は経っている。エスティアは思わず眉間を揉むように指をあてる。


 この調子では、すべての子たちを送り出して、儲けたお金で悠々自適の旅計画が一向に始められないではないか。のんびりと世界を歩きながら、暮らしている奴隷(家族)たちを見に行こうとずっと彼女は考えていた。

 だがそれも、()()が無事に巣立ってくれば、の話だが。

 以前に、大事な上客である貴族の言葉をエスティアは不意に思い出した。そういえば、あの時は確か最年長の少年を売り込みに行った時のことだ。


――この子は、騎士の素質があるね。


 王国の騎士団で隊長をしている彼なら買ってくれる、と思い、勇み足で売り込めば反応は良かった。

 フェルターこと、奴隷の少年は、奴隷とは思えないほどにガタイもよく、よく鍛えられた筋肉に貴族の男性も騎士にしたいと絶賛するほどだった。

 絶対に買ってもらえる。そう確信する、が――彼と男性で二人っきりで話した後、男性は一言。


――今回は遠慮しておこうかな。


 あの時の衝撃は忘れない。何故かと問うと、彼は苦笑いを浮かべ。


――強いて言うのなら、君が剣を持たないからかな。


 思い出した今でも、意味の分からない一言だった。確かに私は剣なんて触ったことはあっても、振るったことなんて一度もない。

 だが、どこにでもいる奴隷商人が剣なんて握っても意味なんてない、必要なのは如何に相手に納得して貰ってから売るか、なのだから。そんな場所に剣など無用の長物だ。剣を振るうのは、勇者や王国騎士だけで充分だろう。

 念のために、この屋敷にも二本の剣を置いてはいるが、それはフェルターと天竜族の少年――オリバーに言われたから買ったに過ぎないお飾りだったりする。


「ぐぬぬ……やっぱり、少し遠いけど王都にでも足を延ばしてみるかな」


 ブツブツと独り言を呟きながら、エスティアは時折、苦虫を噛み潰したような表情をしながら本日何回目かの溜息をつく。そんな、彼女の背後から、ゆっくりと足音を殺しながら一人の少女が降りてくると――少女は勢いよくエスティアの背中へと抱き着いた。


「――うわっ!」


 突然の衝撃に、エスティアは転げ落ちそうになるのを何とか必死に踏ん張り耐える。腰の筋肉がビキビキと吊りそうになるが、いつものことなので、彼女は呆れ顔で振り向く。

 そこには、絶世の美少女こと――シュティレが満面の笑みを浮かべていた。

 緩やかに波打つ金髪は一本、一本が美しく輝き、煌めく。深く澄んだその大きな青い瞳は、まるで夏の海のようで。少し幼さの感じる、齢十六歳の少女は、絵画のような神秘さまでそなえており、まさに完璧と言える存在。


「全く……シュティレ、いつも言ってるけど怪我したらどうするの」

「えへへ、ごめんなさい。でも、()()()()()なら受け止めてくれるもの」


 得意げに笑う彼女は、それだけでも美しいと思う。

 だが、エスティアは顔を顰めながら彼女の鼻をつまむ。それなりに力を入れたからか、彼女は痛そうに涙目になり、放してと言わんばかりに手を添える。


「はぁ、()()()って呼んでって言ってるでしょ……」

「いたいたい。ご、ごめんってぇ……」


 彼女は本名で呼ばれることを嫌う。だが、その理由を知る人間は恐らく本人以外にいないだろう。誰もその理由を聞かないというのもあるが、一番の理由は彼女が聞くことを拒否しているからだろう。

 エスティアは苦笑を浮かべつつ、真っ赤になった鼻をさする彼女の頭を優しく撫でる。


「で、どうしたの?」

「あ、ううん。別に用事はなかったんだけど……その、エストがまたため息ついてたから、どうしたんだろうって思って……」

「……そっか、まぁ、ちょっと悩んでただけだよ。心配してくれてありがとう」


 ニコリ、と微笑んだ彼女に、シュティレの頬が赤く染まる。いつも、小難しい顔をしている彼女が時たま見せてくれる笑顔がシュティレは好きだったりする。なぜなら、その笑顔を見せてくれるのはシュティレの前で()()なのだから。

 最古参であり、一番長くエスティアといる彼女だから見られる表情。このまま、一緒に居られたらと思ったところで、彼女は諦めるように笑みを浮かべた。


「そんなに、私たちが売れないなら、エストが買ってくれてもいいんだよ?」


 ほんのり本心が乗っかるその冗談に、エスティアは一瞬目を見開き。


「……それは、ないな。私の傍にいても、君たちは幸せになれないからね」


 悲し気に笑う彼女は、そう暗い声で呟く。


「でも、私、幸せだよ? エストとみんなでここで暮らすの……」


 暗い表情でうつむく彼女の両手を優しく握りながら、シュティレは噛みしめるように言葉を紡ぐ。彼女には返しきれないほどの幸せを貰っている。まだ、奴隷として売られたばかり――不安や恐怖で押しつぶされそうだった私を暖かく迎えてくれた人。

 家族と呼んでくれた彼女に、シュティレはいつの間にかそれ以上の感情を抱き始めていた。だけど、それは知られてはいけない。

 知られたら、彼女(想い人)が困ってしまうから。


「はぁ、そんな無理して言わなくても……ちゃんと、幸せにしてくれる人見つけるから、ねっ? だから、そんな泣きそうな顔しないでよ」


 隠していたつもりでも、表情に出ていたのだろう。だが、それを勘違いされたことにシュティレは不満そうに口を尖らせる。


「ばーか」

「なっ、バカって……」

「だってそうじゃん。私がいなくなったら家事はどうするの? ご飯作れるの? 洗濯は?」


 ぷくーっと、頬を膨らませながらエスティアへと顔を近づけた彼女は、いたずらな笑みを浮かべている。心の中で、なんでこんなに可愛いのに売れないんだろうと首を傾げた。

 だが、彼女の言葉に言い返せないので、エスティアはぎこちなく笑うだけだった。


「そ、それは……」

「何にもできないでしょ。はぁ、私が来る前はどうやっていたのか聞きたいくらい。初めてこの屋敷に来たときは酷かったもの」

「うぐぐ……」


――え、このゴミ屋敷が私の住む場所……?


 これは、シュティレが屋敷に入った瞬間に呟いた記念すべき一言目である。

 当時、自分でも思い出したくもないほどの生活を送っていたエスティアの屋敷はそれはもう、酷いものだった。ろくに掃除がなされていないせいで全体的に埃っぽく、食に関心がなかったあの頃は、よくわからない空の缶詰が転がり、奴隷の為の屋敷かと勘違いするほどだ。

 シュティレは、その惨状に怒りを表し、思えば彼女が本気で怒ったのはあの時だけだったかもしれない。まぁ、魔法も使える彼女があれよあれよと、屋敷を変えてゆく様は、まるでダメ人間のもとに舞い降りた天使のようだった。


「思い出したみたいね。どう? それでも、私を手放せるかしら?」

「……」


 エスティアは、暫く考えるように顎に手を添えながら小さく唸る。彼女を手放して生きていけるだろうか。多分無理。

 一年前であれば、平気だったかもしれないが、彼女のいる生活に慣れすぎた今では……埃一つない清潔な屋敷、涙が出るほど美味しい食事、なによりも彼女に心惹かれている自分がいる。

彼女を手放したくない。だけど、ただの奴隷商人風情が彼女を幸せに導いてゆけるのか、二つの葛藤の末にエスティアは――


「まぁ、前向きに考えとくよ」


 答えを先送りにする。問題は解決しないが時間稼ぎにはなる。不服そうに見つめるシュティレの頭を軽く撫でた彼女は立ち上がる。

 すると、そんな彼女に走り寄る一人の少年。淡い水色の髪に色白の華奢な体の彼の手には――木製の剣が握られていた。


「隙ありっ! くらえっ!」


 無邪気な笑みを浮かべながら振り下ろされた剣閃は、十四歳の少年が振るったとは思えないほどに鋭く、直撃すればそれなりの威力が彼女を襲うだろう。

 だが、エスティアは涼しい顔をしたまま、口を開く。


「ふっ、甘いなオリバー。私がこの程度の攻撃をよけ――」

「オリバー! 私が抑えているうちにやっちゃえー!」

「おうっ!」


 いつも通り躱そうとすると、エスティアの体に抱き着いたシュティレがにんまりと笑みを浮かべながらそう言う、とオリバーはその笑みを深くする。

 躱す術を失った彼女は慌てた様子で振り返る。


「ちょっ、シュティレ!? まってまっ――」


 ガンッ、と鈍い音と衝撃がエスティアの頭部へと響き渡り、表情を歪めた。玩具用の軽い木でできているとはいえ、痛いものは痛い。

 ヒリヒリ、と痛む頭部を抑えながら、得意げな表情で鼻を擦るオリバーの頭部に勢いよくゲンコツを落とす。ゴンッ、という音が響く、とオリバーは頭を押さえながら涙目で、エスティアを睨みつけた。

 まぁ、そこは所詮子どもだ。迫力もない可愛らしさすら感じるそれにエスティアは小さく吹きだし、オリバーはその反応に一層不機嫌になる。


「むぅ、俺は怒ってるんだ! 笑うなよ!」

「ククッ、ゴメンって。でも、いきなり斬りかかるなっていつも言ってるでしょーが。それに、シュティレ、手助けするなんて……」

「ふーんだっ、エストが悪いんだからっ」


 口を尖らせながらそう呟くシュティレは、夕飯の準備の為だろう、広間で遊んでいた二人の少女へと声をかける、と厨房へと消えていった。


「オリバー、お前も、もう十四なんだから、少しはその不意打ちをやめてはくれないかね」


 ポリポリ、と頬を掻きながらエスティアが呟く。さすがに、商談中に仕掛けてくることはないが、暇さえあればこの子は事あるごとに仕掛けてくる。正直、もう少し自重してほしい。

 だが、そんな願いを知ってか知らずか、彼は首を傾げる。性格は難ありだが、まだまだ幼さの残るかわいらしい顔にその仕草に、エスティアは怒るに怒れない。


「やだね。だって、エストに一撃でも入れられれば立派だって、フェルターが言ってたからな!」

「いやいや、私と遊ぶより、フェルターに剣を教えてもらった方がよっぽどいいと思うんだけど……」


 フェルターはこの屋敷の最年長奴隷であり、エスティアと同い年の十八歳だ。普段から鍛えており、その前は騎士家系だったらしく、一般的な常識などもあり、剣術の腕前に至ってはそこら辺のモンスターなど軽く倒せるほどだ。

 だが、それ故に彼は売れ残っている。十八歳の男児は、奴隷には向かない。反乱の危険があるからだ。それに、お得意様の貴族たちにはもう、それなりの護衛などがもう居るので、わざわざ奴隷を護衛に使おうとは思わない。

 エスティア自身も彼をどうするかと悩んでいて、オリバーに剣術などを教えて面倒見もいいので、いっそのこと、この屋敷の護衛騎士にでもしてしまおうかと思っていたりもしている。まぁ、それは最終手段であり、一番避けなければいけないことではあるが。


「おい、エスト。なにボーっとしてんだよ。俺が目の前にいるのに、考え事なんて許さないぞ」


 不機嫌そうにオリバーが彼女の顎に手を添える。これを素でやっているのだから、将来は恐ろしい子になりそうだと思いつつ、彼女は彼の両頬を思い切り引っ張り上げる。


「おー、おー、悪かったね。オリバーは将来カッコよくなりそうだねって考えていたんだよ」


 痛そうに喚いていた彼も、エスティアの一言で目を見開き停止する。そして、気恥ずかしそうにほんのりと顔を赤く染め、そっぽを向く。強気な彼も、まだまだ子どもだなとエスティアは自然と表情を綻ばせていた。


「な、何言ってんだよ……俺はもともとカッコいいっつーの」

「フフ、そうだったね。屋敷の護衛もしてくれるし、頼りにしてるよ」


 オリバーの頭を軽く撫でれば、彼は嬉しそうに目元を細める。


「――オリバー、そろそろ鍛錬を始めないか?」

「あ、フェルター! そうだな!」


 見回りから戻ったフェルターは、腰の剣を撫でながらそう声をかける。平均より高い身長に、いかにも好青年という感じの爽やかな笑みを浮かべる彼がエスティアに気づく。


「エスト、外は異常なし。まだまだ、寒さは続きそうだな」

「ん、見回りお疲れ。これから、オリバーの稽古? あんまり無理しないでよね。君の価値が下がっちゃうんだからさ」


 病気は奴隷の価値を下げるし、治すのにもいちいちお金がかかる。それに、苦しんでいる彼らを見たくないエスティアがそう言うと、彼は気まずそうに笑みを浮かべる。


「そうだね。これ以上価値が下がったら売れなくなっちゃうもんな。あ、でも、エストと一緒に居られるならいいかも」

「何言ってんの。頼りにはしてるけど、あんまり長居されてもやーだよ」


 長く一緒に居ればいるだけ、別れがツラくなるんだから、と。エスティアは心の中で付け足す。


「なぁ、フェルター! 今日は、新しい技教えてくれよ!」

「うーん。まだ、基礎が終わってないんだが……でも、まぁ、そうだな」


 オリバーの要求に悩みながら、二人は中庭の方へと歩いてゆく。やはり、彼は優秀だ。オリバーが途中で飽きてしまわないように考えられた訓練、そのおかげで、飽き性のオリバーでさえ、自分から訓練をしたいと言い出す程だ。

 成長は嬉しいが、()()()()としては、手放しには喜べないところがなんとも歯がゆい。強くなるということは反乱の危険も高まるということ、そうなっては価値も落ちる。


「まぁ、そこら辺は私が頑張ればいいか……やっぱ、王都だな」


 ここから距離はあるが、王都であればお得意様である騎士団長がいる。彼なら、必死に売り込めばフェルターに興味を持つだろう。

 オリバーは、その隣町に住んでいるご婦人にでも売り込んでみよう、確か彼女は娘の遊び相手が欲しいと言ってし。まぁ、オリバーは小さい子に好かれやすいから平気だろう。


「よしっ、明日にでも行って来ようかな」


 そうと決まれば早い。エスティアは夕食づくりを手伝う為に向かっていた足を止め、踵を返し、階段を二段飛ばしに駆け上る。どうせ、手伝いに行ったって邪魔扱いされるのがオチだ、なら、一人でも早く送り出せるように準備をしなければ。

 頭の中で明日の服装や、贈り物を考える彼女の表情はさながら遠足前の子どものようだった。



読んでいたただきありがとうございます。


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毎週、月曜日と木曜日に更新しています。

どうぞよろしくお願いします。

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