ラッキースケベ(微)
△ 戦いの要 ▽
気が付いたら朝になっていた。
布団が掛けられている。
まだ少し朦朧としている。
顔に手をやり痛みを抑える。
顔に手を……!
面が取れていた。
素顔を見られてしまったのか……。
まあ、この二人なら良いか……。
これが、魔力切れの現象なのか、非常に恐ろしい。
上手くマナの利用方法を確立しないと、戦闘中に意識を失えば命取りになりかねない。
それは、遠隔操作の召喚術でも同じだ。
前線が破られれば、直接戦わなければならない。
また、召喚術士が前線を破られた状態というのは、マナが逼迫している非常に危険な事が多い。
魔力の増加、マナ消費の無駄を無くす事、マナ回復力の向上。
この三つが課題だろう。
再び微睡もうかと思ったが、折角早く起きたのだからもったいない。
少し寝返りをうち起きようと床に手を置いた瞬間。
柔らかいのだ、こんな床って柔らかかったけ。
「……あ」
甘い吐息が漏れる。
薄手の着物の上からなので、直に触った感覚に近い。
ムニっと効果音がなりそうな、わがままボディ。
あまりカロリー状態は良くはなかったはずであるが、成長しているそれは魅了の魔術でも使えるのかと思うくらい。手に吸い付き放すことができない。
さすがに気合を入れて、手を素早くどける。
触られた本人は、少し熱のこもった目で見つめてくる、当然姉のルカである。
「わ、悪い気づかなかった」
「え、ええ……。いいえ、少し全身の力が抜けただけです」
あの狭い(一人だと広いが)布団に、三人で寝ているようだ。
しかもルカとは、少し体が絡まっている。
急いで起き上がる。
ルカはというと、少し息を上がらせてトロンとした瞳でこちらを見ている。
「起こしたか?」
「いいえ、久しぶりに熟睡しました、はぁ。ただ、全身の力が入りませんので……はぁ……もう少しこのままでおります」
着物がややはだけ、胸元が大きく開いた格好。
帯も緩まって素足がちらりと見える。
あまりにも扇情的で、変な気持ちになりかねないので、視線をそらし、仮面で今の顔を覆う。朝日の差し込む木戸の近くに腰をおろす。
召喚可能な数だけガテン系クーを再召喚して、家造りを再開する。
早く作らないと、俺の神としての威厳は無くなり、ただの獣とかすだろう。
気持ちを切り替えて、魔力の向上について再び考える。
昔ネットで見た情報では、精神力を鍛えるには、適度な負荷と筋トレ、姿勢と食べ物だった気がする。
今直近でできるのは、筋トレかな。
それと姿勢を正すには、【瞑想】を使っていれば改善するだろう。
あと食事は、これから何とかしないと。
その為に【農夫】を取得したのだから。
「先ほどは失礼いたしました。御勝手はどこですか?」
「茶屋の方にしかないが」
「食材は何かございますか?」
「近隣の町の人が、野菜を置いて行っていたな」
「では、お借りします」
そして、出ていく。
何となく、後ろ姿を目で追ってしまう。
取りあえずできる事からやっていこう。
【瞑想】を行いマナの回復力を上げる。
その後、ルカの手料理を食べて、体の今日の活力を蓄えた。




