財務省は悪いのか?という話 1
ライム(以下ラ)「こんにちは。今回ナビゲートする、ネットに詳しい私ライムと、こちらがお金にがめついアリサです」
アリサ(以下ア)「こんばんわ。お金にがめついアリサです。って、誰がお金にがめついんじゃい!」
ラ「それよりも、ねえねえ聞いて。日本の不景気の原因が分かったわ!」
ア「なにがそれよりも、だ。ま、話を聞かせてもらおうか。」
ラ「財務省よ!こいつらが政治家が実行しようとしても邪魔して来るのよ。そしてやることは無駄遣いばっかり!」
ア「ライム、それ、どこで学んだんだ?」
ラ「ネットよ!マスコミは全く報道しないし!」
ア「……」
ラ「こんなにしゃべってると喉が渇いたわ。ココアはあるかしら?バンホーテンがいいわね。」
ア「ない。そんな金はない。水道水で我慢しろ。」
ラ「さすが!金にがめついアリサ!ケチ!ケチ!けちんぼ!」
ア「これが今の財務省だよ。お金がないから実行できないんだ」
ラ「まったく意味が解らないわ」
ア「じゃ、それを今から解説しようとおもうぞ。財務省について」
ラ「これが噂に聞く自然薯挿入ね」
ア「こいつ芋入れたろか」
ア「ライム、君は財務省が無駄使いをしているって言ったね。そもそも予算を決めてるのは誰だと思う?
ラ「財務省よ!」
ア「予算委員会ってところで決めてるんだ。つまり、国会だ。政治家たちが様々な政策が予算を要求し国会が承認して、初めて成立する。」
ラ「でも、お金を管理してるのは財務省でしょ!無駄遣いなら止めるべきだわ!やっぱり財務省の責任は大きいわ!」
ア「ずいぶんと無茶をいうね。政治家というのは国民の代表だぞ?それを財務省が止めるということはどういうことかわかるかな?」
ラ「あっ」
ア「ライムも気づいたかな?そう、法律で財務省は国民の代表である政治家の無駄使いを止めることは出来ないんだ。そもそも、そのような仕組みを作るためには政治を批判できる官僚、つまり財務省に権力を与えなければならなくなるけど、それは解体とは逆方向だ」
ラ「おかしいわ。それならネットではどうして財務省が叩かれてるのよ」
ア「おそらく、そこら辺の誤解が出来たのは「財務省のレクチャー」だな」
ラ「それよ!聞いたことあるわ!霞が関文学で東大卒の財務官僚が頭のわるい政治家を洗脳して政策を取りやめさせるの!やっぱり財務省は悪なんだわ!」
ア「また聞きかじったような言葉を。仮にそれが成立しても、頭のわるい政治家を選んでおいて恥ずかしいとも思わないのかい」
ラ「ネットではそう言ってあるわ!」
ア「では、今度はそれを見ていこうか」
ア「予算というのは国会で決めているといったよね。ライム、覚えているか?」
ラ「覚えてるわ。財務省じゃないのね。」
ア「そうだ。では、税金は誰が決めてると思う?」
ラ「わかった、これが財務省よ!」
ア「…税制調査会というものがあってだな、そこで税の在り方についてを議論する。もちろん、増税するには国会の承認が必要だが」
ラ「嘘よ!財務省よ!政治家たちは徴税権で脅してるんだわ!解体して取り上げないと!」
ア「あのなぁ。徴税権というのは法で認められてるからの権利なわけで、上に立法があるわけだな。ライムは徴税権が与えられてるのは誰からだと思ってるんだい?」
ラ「……」
ア「沈黙ということは図星かな?そうだね、政府だね。で、その税調が、予算に合わせるためにはどれだけ税金を取れば足りるか、ってのを計算してるわけだが、有識者といっても所詮素人集団。そのレクチャーをしてるのが財務省だ。」
ラ「やっぱり財務省が悪いんじゃない!財務省が邪魔してるのだわ!解体よ!」
ア「もし財務省が解体されレクチャーしなくなったら、承認されたところで予算分の現金は用意できないだろうね。執行したところで予算不足で停止する所も出てくるだろう。そうなれば国の終わりなんだ。だから、バンホーテンは与えられない。君が言う頭のわるい政治家ならなおさらね。」
ラ「頭の良い政治家もいるわ!」
ア「頭が良かったら洗脳されないんだろ?」
ラ「……」
ア「しかし、この税調というのは、最近力を持たなくなりつつある」
ラ「どうして?」
ア「国民が増税を嫌がるからね」
ラ「そんなの当り前じゃない!増税は嫌よ!」
ア「そう、だから現代では増税せずに増税する方法が取られている」
ラ「どういうことなの?」
ア「気になるだろ?そのテーマだが、次回だな。今回はここまでということで」
ラ「ちょ、ここで終わらないでよ」