【短編】4度目の転生先は行き遅れ侍女〜なぜか王子が婚姻届を片手に迫ってくる〜
よろしくお願いします……!
「ねぇ、エヴァ、貴女結婚する気はないの?」
いつも通り隣国から取り寄せた香り高い茶葉を使って紅茶を淹れていたところ、王妃から痛いところを突かれたエヴァは、苦笑いを零した。
「私としてはいつでも結婚をしたいのですが、過去に縁談の話は一つもなく、現在も生憎浮いた話はありません」
エヴァは貧乏で有名なアキテーヌ伯爵家の長女として生まれ、現在は王妃付侍女として王宮に勤めている。
亜麻色の髪と瞳を持つ、ごく平凡な顔立ちをした、二十六歳の独身だ。
貴族令嬢ならば結婚はおろか子どもがいて当然の年齢だが、エヴァは夫はもちろん恋人さえいたことがなかった。
影では『行き遅れ侍女』なんて呼ばれている。
そんなエヴァに、王妃は惚れ惚れするような笑みで問いかけた。
「あら。諦めずに何度もエヴァに求婚している子を私は知っているわ?」
「それは……その、あの方の場合は一時の気の迷いのはずです。王妃殿下が危惧するようなことにはなりませんので、ご安心ください」
「……そういう意味で言っているのではないのだけどねぇ」
王妃はやれやれと言いたげにため息を漏らす。
それから、エヴァが淹れた紅茶を飲んでから招待状を手にした王妃は、うーんと悩ましい声を漏らした。
「今度、隣国のメレルで行われる王女の誕生記念パーティーに参加することになっているのだけれど、祝いの品は何が良いと思う? エヴァの意見が聞きたいわ」
「……そうですねぇ」
エヴァには、前世の記憶がある。それも過去三回分。
一度目の人生は小国の王女だった。
勉強と音楽やダンスのレッスン漬けの日々。寝不足と体を酷使しすぎたせいで体調を崩し、縁談話が出る前に亡くなった。次の人生ではゆったりと、自由に生きたいと思った。
二度目の人生は小鳥だった。
翼のおかげで色んな国に渡るのは楽しく、勉強しなくて良いー! と喜んだのも束の間、野生の敵に狙われる毎日に生きた心地がしなかった。あと、前の生では割といいものを食べていたので、鳥の食事はなかなか衝撃だった。番を作ることなく寿命を全うし、次はやっぱり人間が良いと思った。
三度目の人生は、平民だった。
たくさんの幼い弟妹に囲まれた長女として生を受けた。これなら勉強もしなくていいし人間だし最高! と思っていたら、両親の代わりに自分が幼い弟妹の面倒をみるしかなくて、人生の選択肢がなかった。子育ての忙しさに自分の体を蔑ろにしていたら、婚期を逃したまま一生を終えた。
どうにか次こそはほどほどの人生を送りたいと思ったら、四度目の人生では貧乏伯爵家出身の行き遅れ侍女になっていたのだ。
「私の意見が王妃殿下のお役に立てるかは分かりませんが……」
「ええ、聞かせて?」
「ぬいぐるみはどうでしょう? 王女様は大層ぬいぐるみを好んでいると聞いたことがありますので、喜ばれるかと。更にぬいぐるみとともに、そのぬいぐるみに着せられる洋服をプレゼントするのはいかがでしょうか? 異国ではぬいぐるみに洋服を着せて楽しむ文化があるようで、たとえ他の方と贈り物が被っても、それでしたら差別化もはかれます。ランカスター王国伝統の生地や、珍しいレース、宝石なども散りばめれば、我が国の品を国王陛下たちにもご覧いただけるかな、と」
自信なさげに話すエヴァを、王妃は興味深そうにジッと見つめた。
◇◇◇
執務室から退室したエヴァは、王妃宮にある私室に戻ろうとしていた。
(ふぅ……。王女様へ贈り物、大した意見はできなかったけれど、少しはお役に立てたかな)
退室する直前、ありがとうと笑顔を向けてくれた王妃のことを思い浮かべると、自然と頬が緩む。
しかし、片手に紙を持ち、こちらに向かって歩いてくるとある男性の姿に気付いたエヴァは、一瞬にして表情が硬くなった。
廊下の端により、その人物が何事もなく通り過ぎますように〜! と祈りながら頭を下げた、のだけれど……。
「やあ、エヴァ。顔を上げて。──結婚しよう」
自らの名前が記載済みの婚姻届を片手に突然求婚してきたのは、煌めく銀色の髪と青空のような瞳が美しい、ランカスター王国第三王子のセオドア・ランカスターだ。
歳は十八歳。
整った爽やかな顔立ちと物腰の柔らかい話し方、更に第一王子と第二王子に既に妻子がいることから、この国で最も貴族令嬢から人気のある男性である。
「恐れながら申し上げます。いくら殿下とはいえ、お戯れが過ぎるかと」
「戯れじゃないって何回言ったら分かるんだい? 俺は本当にエヴァが好きだし、俺のお嫁さんになってほしいと本気で思ってるのに」
「……っ」
エヴァが王宮で勤め始めたのは八年前、十六歳の頃だった。
その頃は王妃付の侍女ではなく、セオドア──第三王子の侍女の一人だった。
当時のセオドアは今とは違って攻撃的で、勉強やレッスンをサボる手のかかる子だった。顔には出していなかったが、使用人たちの多くはセオドアのことを煙たがっていた。
しかし、エヴァは前世で弟妹たちの世話をした経験がある。
優秀な第一王子と少し体が弱い第二王子に両親がかかりっきりなことで、セオドアが孤独を感じ、それが彼の性格や言動に表れていることは直ぐに察した。
そんなセオドアを放っておくことができず、エヴァは時間を見つけては彼に話しかけ、徐々に関係を築いていった。
時には王女時代の記憶を活かして勉強やレッスンの補佐をしたり、鳥時代の記憶を活かして異国の話をしたりすることで、いつしかセオドアはエヴァに大層懐くようになったのだ。
セオドアが十二歳になった頃、エヴァは異動で王妃付の侍女になって今に至る……のだが、まさか求婚されるほど懐かれていたとは思わなかった。
「……殿下、それは気の迷いです。幼い頃から私が殿下のお側にいたため、好意的な気持ちを恋だと勘違いなさっているのです」
「俺はエヴァと出会ってすぐ、君を好きになった。それなのに俺は、八年もの間ずっと恋だと勘違いしていると、そう言いたいのかい?」
「……恐れながら、そうとしか思えません」
セオドアは眉目秀麗でまだ十八歳という若さ、かつ第三王子という身分。
対してエヴァは容姿は普通。結婚の適齢期を超えた行き遅れで、そして貧乏伯爵家の娘。
過去の人生では三回とも結婚ができず、結婚式や結婚生活には憧れがあるけれど……。
(もしも、万が一にも殿下の気持ちが本当だったとしても、私のようなものが結ばれるわけにはいかない)
セオドアの真剣な表情や真摯な言葉を聞いていると、つい彼の気持ちを信じてしまいそうになる。
しかし、王子ならば、他国の姫や、国内の有力貴族から妻を娶るのが筋だ。
(殿下は勘違いをされている。殿下は私の方は好きじゃない)
エヴァは何度も内心で復唱する。
幼い頃、あんなに可愛がったセオドアの求婚を何度も断り、更に彼の気持ちまでばっさり否定するのは胸が痛むけれど、これは致し方ないことなのだ。
「それでは、私はまだ業務が残っておりますので、失礼いたします」
「……ああ。引き止めて悪かったね」
婚姻届まで持ってくるくせに、セオドアはやや傷付いた顔をするだけで、無理に引き止めたりしない。結婚を強制したりしない。
それがより、エヴァの良心を傷付けた。
けれど、断り続ければいつか終わるだろうと、それがセオドアのためになるだろうと思うことで、エヴァは自らの罪悪感を和らげさせた。
一方でセオドアは、去っていくエヴァの背中を見つめながら、ポツリと呟いた。
「……まだだめかぁ。まあ、諦めるつもりは更々ないけどね」
◇◇◇
その日以降も、セオドアから求婚は続いた。
ただ、セオドアの気遣いなのか、求婚は周りに誰もいない時にのみ行われたので、エヴァが噂の元になることはなかった。
(まあ、少なくとも王妃殿下だけは求婚の件をご存知のようだけれど)
セオドアが王妃に求婚の件を話しているのか、何かのタイミングに王妃が現場を見てしまったのかは分からないが、恐ろしくて聞けなかった。
(王妃殿下は、私のことを可愛がってくださっているけれど、息子の嫁としては絶対嫌だろうから)
たまに話題を出してくるのも、求婚に頷くなよ……という圧力なのだろう。
エヴァを解雇しないのは、王妃の優しさか、セオドアが自分の思いを勘違いだと気付くのを待っているに違いない。
「エヴァ殿」
休憩中、王妃宮の廊下から庭園を眺めているエヴァに声をかけたのは、腰に剣を携えた騎士だった。
「ハロウム卿。休憩中ですか?」
彼の名前はレイリー・ハロウム。
王妃宮を警備する騎士で、よく声をかけてくれる気さくな人だ。
歳は三十歳。騎士の仕事があまりに多忙なせいで、独身のようだ。
「ええ、エヴァ殿も?」
「はい」
「……では、よければ少し時間をいただいても?」
「? はい、構いませんが……」
いつもならば前置き無しで話題を振ってくれるというのに、どうしたのだろう。
エヴァが疑問に思っていると、ハロウムが意を決したように口を開いた。
「エヴァ殿、出会ってからまだ日は短いが、貴女に惹かれた。私と結婚してくれないか」
「えっ!?」
「突然申し訳ない。困惑させてしまうことも分かっていたし、求婚するならばもう少し雰囲気がある場所で……とも考えたのだが、エヴァ殿の顔を見たらつい気持ちが溢れてしまったんだ」
「……っ」
ハロウムの雰囲気が、セオドアと酷似している。冗談で言っていないのは明白だった。
(ハロウム卿は騎士で、年齢も私と似合う。真面目そうな人だし、結婚したら大切にしてくれる気がする)
何より、セオドア以外にこんなふうに求婚されたのはハロウムが初めてだった。素直に嬉しいし、この求婚に頷けば、セオドアの目を覚ますこともできるだろう。
結婚を夢見ていたエヴァからすらば、こんな機会は滅多にないことなのに──。
(何故か、殿下の顔が頭に浮かぶ)
こんな状態でどう答えたら良いか分からず口籠るエヴァだったが、次の瞬間、背後からよく知った声が聞こえて振り向いた。
「……まさか、王宮内で求婚するような奴が俺以外にいるとはね」
「……! 殿下、どうしてこちらに……」
「殿下!?」
ハロウムは急ぎ地面に片膝をつき、頭を下げる。
その姿を横目に捉えたエヴァも頭を下げると、セオドアの手が彼女の顎に伸びた。
クイッと上を向かされたエヴァは、苛立ちと嫉妬が滲むセオドアの瞳に見下ろされ、一瞬呼吸の仕方を忘れてしまった。
「あ、の……」
そして、エヴァがなんとか言葉を吐き出した時だった。
「えっ」
いきなり後頭部に手を回されたと思ったら、セオドアの顔が目の前にあって──。
「……っ!?」
その直後、ハロウムは顔を真っ赤にして、急いでその場を立ち去っていった。
「──エヴァ」
後頭部に回された手が退かされ、目の前からそっと顔を遠ざけたセオドアに名前を呼ばれたエヴァは、ハッとして彼の胸板を強く両手で押した。
「な、何をするんですか! あんなに顔を近付けて! お戯れが過ぎます……!」
吐息がすぐそこに感じられる距離。ほんの少し動けば唇が触れ合ってしまいそうで、心臓が止まるかと思った。
眉をつり上げ、キッと睨み付ければ、セオドアは相変わらずいつもの爽やかな笑みを潜めたまま口を開いた。
「戯れじゃないよ。さっきの男を諦めさせるには、俺たちがキスをするフリをするのが手っ取り早いかと思っただけだ」
「諦めさせるって……ハロウム卿と私の話を聞いていたんですか?」
「ああ。偶然ここを通りかかったら二人が話していたから、隠れて聞いていた。最近よくエヴァに話しかけるなとは思っていたが、まさか求婚するとはね」
セオドアの声はいつもより数段低く、肌にピリピリと突き刺さるような棘がある。
エヴァはそんなセオドアにほんの少しだけ恐怖を抱きながらも、口を閉ざすことはしなかった。
「こんなことをして、変な噂が流れたらどうするのですか! 殿下の名前に傷が……っ」
「エヴァとの噂は俺にとって傷じゃない。……まあ、あいつがさっきのことを広めたら、俺がこれまではエヴァにいらぬ面倒はかけないように配慮してきたことは無駄になってしまうが…………もう、良いよね」
セオドアを纏う空気が一層重たくなる。
エヴァが数歩後退れば、セオドアは静かにその距離を詰めた。
「ねぇ、エヴァさ、さっきの奴に求婚されて悩んでたよね? この人となら結婚してもいいかなぁって考えてたの?」
「それは……」
何故かセオドアの顔が頭にちらついたから困惑していた、とは言えなかった。
言い淀むエヴァに、セオドアは一瞬眉を顰めてからスッと目を細める。
「……ムカつくなぁ。あんな出会って数ヵ月しか経ってないような男からの求婚には悩んで、俺からの求婚には悩む素振りすら見せないなんて」
「……っ、殿下」
「せっかくエヴァへの縁談を全て握り潰してきたのに、あんな大してエヴァのことを知らない奴に君を奪われるなんて、あってたまるか」
「えっ」
これまで一度も縁談の話が上がらなかったのがセオドアの手によるものだったことを知り、エヴァから上擦った声が漏れた。
(どうして、そんなことを……。まさか、殿下は本当に私を……?)
しかし、エヴァの思考を乱すかのように、セオドアが距離を詰めてくる。
本能的に後退ったエヴァだったが、背中にひんやりとした壁に阻まれ、逃げ道を失ってしまった。
セオドアはエヴァの顔の横に手をつき、ぐいと彼女に顔を近づけた。
「エヴァ、本当に好きなんだ。……愛してる」
「……っ」
「どうやったら俺のこの気持ちを、信じてくれる?」
縁談のこと、これまでの数々の求婚。そして、今のセオドアの声色や表情、全てから、彼の思いが勘違いではないと分かる。
「もう、疑っていませんし、嬉しいです」
「!」
「……けれど、実感が湧かなくて……」
本音を漏らせば、セオドアは先程とは一転し、春風のような柔らかな笑みを浮かべた。
「そうだな。エヴァを好きになったきっかけは、幼少期の荒れている俺に根気強く話しかけてくれたことかな。勉強やレッスンにも付き合ってくれて、時には叱ってくれて、息抜きに遠い異国の話を聞かせてくれたり、俺とちゃんと向き合ってくれた」
「それは……」
前世の記憶が、経験があったからこそだ。
けれど、それを伝えるわけにはいかないエヴァが再び口を噤むと、セオドアは続けてこう言った。
「それに、ご飯を美味しそうに食べているところとか、仕事に真面目なところとか、縁談を潰してた相手の話をしっかり聞いちゃうような、お人好しなところとか」
「……っ」
「あと、笑顔が可愛いところ、鳥を見つけると話しかけちゃうところ、世話焼きなところとか、あ、泣き顔も可愛い──」
「わ、私の泣き顔なんていつ見たんですか……!?」
「はは、それは内緒。……とにかく、俺はエヴァのそういうところ……ううん、全部が好きなんだ。だから、俺との結婚を真剣に考えてほしい」
前世の自分だけじゃない。
セオドアは今の自分もしっかり見て好いてくれていると分かって、エヴァは喜びで胸が高鳴った。
こんなふうに誰かにドキドキするなんて、四度の人生で初めてだ。
「お気持ちは、とても、とても……嬉しいです。……けれど、私は貧乏伯爵家の娘ですし、年齢も殿下よりかなり上です。陛下も王妃殿下もお許しになるはずがありません」
正直、セオドアの告白を聞いて、心が大きく揺れていた。
セオドアの気持ちが勘違いじゃないと確信して、動揺よりも喜びが勝った。
けれど、相手は王族。
自分の感情だけで彼の求婚に頷くわけにはいかないと躊躇うエヴァに、セオドアはさらりと答えた。
「それなら問題ないよ。三男ともなると、父上は反王家派でもない限り、相手が誰でも気にしていないようだし。母上に関しては、むしろエヴァを早く妻にしなさいって俺に求婚を急かしたくらいだよ」
「え?」
国王が言わんとしていることはまだ分かる。
王妃に可愛がられている自覚もある……が、そこまで好意的に求められる理由が分からず、エヴァは目を丸くした。
「エヴァが王妃付の侍女になってすぐ、母上はエヴァを俺の将来の妻にと考えていたみたいだよ」
「そんなに早くからですか……!?」
「ああ。もともとは俺がエヴァのことが好いていることに気づいてエヴァに問題がないか観察しようと思っていたみたいだけど、その過程でエヴァの性格や優秀さを気に入ったみたい」
「…………」
つまり、王妃のセオドアとのことを気にかける発言は、エヴァに圧力をかけていたわけではないわけだ。
どころか、むしろ早くセオドアの求婚を受けなさいという意図だったらしい。
はっきり言わないあたり、エヴァの気持ちが傾くのを待ってくれていたのかもしれない。
「まだ心配ごとはある? エヴァを手に入れるためなら何だってするから、正直に言って」
「い、いえ! もうありません……!」
セオドアはエヴァを手に入れるためにしれっと縁談を潰すような人だ。
余計なことを言うもんじゃないとエヴァが口を閉ざすと、彼が上着の内ポケットから婚姻届を取り出していた。
「……それなら、俺の思いを受け取ってくれる? 愛してるんだ、エヴァ」
正直なところ、セオドアに対しての思いが恋なのか、彼の思いに応えられるくらいに愛が募るのか、エヴァにはまだ分からない。
けれど、四度目の人生で初めて、セオドアは前世の自分を含めて丸ごと愛してくれた人だから、その気持ちに応えたいと思った。
「──はい。私を、貴方の妻にしてください」
「……っ、本当? ……やっと、やっとだ……!」
ぎゅっと抱き締められたエヴァは、そっとセオドアの背中に腕を回した。
新婦の欄が空白の婚姻届に、エヴァ・アキテーヌの名前が刻まれるまで、あともう少し。
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