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貫(つらぬく)  作者: 浮世離れ
第二章
52/60

?(新)①

(全く変な的だぜ。立地条件も完璧だし安全牌だと思っていたのによ。どうも自宅はいるんだかいないんだか静かすぎてならねぇ。結局通勤経路狙いになってしまった。まぁそれでも地の利はこちらにあるから良いが、、さて。)


俺は早速仕事に取り掛かる。

人の目が届かない場所でビジネスバッグを開けると銃を取り出す。

音が響かないようにサイレンサーを取り付けスタンバイOKだ。

服装はスーツ。

どこから見ても単なるサラリーマンに見えない。

的は都心からも随分遠方に住んでいる。

最寄りの駅からもだいぶ遠い。

人目につかない場所は多数存在したが、自転車で移動されるとなると確実性が損なわれる。

よって前もって手を打ち移動手段を限定させておく。

案の定、暫くは自宅と駅を繋ぐ経路を公共のバスに変更していた。

狙いは帰宅時。

最寄りのバス停から自宅までの動線だ。

道中薄暗いというデメリットもあるが、気づかれ辛いメリットがある。

どちらかというと後者の方がチョイスしたい事項だ。

実に実行するに相応しい日なのだが、すべてがベストとはいかないようだ。

今日の天気は雪。

大雨や大雪でない事が救い。

俺は白い息を吐きながら動線の物陰に隠れ息を潜める。


(電車を降りて駅のトイレで用を足し、バス停まで移動。そして、、この次のバスに乗ってやってくる。)


やはり予想通り雪の影響もあり人っ子一人歩いている人間はいなかった。


ザッザッ、、

近づく足音が聞こえる。

バス停から5、6分の場所。

自宅までの動線も事前に確認済みの為バッチリだ。

物陰から少しだけ確認する。


(的だ。)


俺はタイミングと距離を図る。

雪のせいで的はいつものより緩慢な動きをしている。


(よし、今だな。)


俺はゆっくりと歩き始め、所定の位置に着くと立ち尽くす。

的との距離、的を照らす街灯の位置。

すべてが完璧だ。


足音は徐々に大きくなり俺のターゲットゾーンに侵入してくる。

ザッ、、

的の足が止まった。


「誰の差し金だ?」


的は質問をしてくる。

俺は答えない。


「石火矢か?東海林か?お前の依頼主は簡単にお前を裏切るぞ。」


(何を言っている?こいつ、知っているのか?)


俺はポケットからチャカを取り出し銃口を的に向ける。


「心臓はここだ。しっかり狙えよ。しくじったらお前が逆に始末されるぞ。」


(な、、何を言っている?こいつ死なないとでも思っているのか?ええい、ままよ!!)


ピチュン、、

サイセンサーに守られた生命を刈り取る静かな音がその存在を示し、そして消える。


ドサッ、、

的の膝は崩れ落ちうつ伏せで倒れる。


(なんだ、、呆気ない。)


俺は近づき的を確認する。

間違いなく狙った心臓に当たっている。

背中には弾の貫通した後も見られる。

辺り一面の白い雪が赤黒く染まっていく。

同時に血生臭い香りに包まれる。


「ちっ、、こけおどしか。石火矢の性格なんてとっくに知っている。東海林の野郎も余計なこと言って脅かしやがって。曲者どころかシンプルな的じゃねぇか。・・次は森か。」


(早いところずらかろう。)


俺は近くに停車しているバイクに乗るとその場を後にした。

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