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人と龍と  作者:
3/3

登校

「ユイトーーー」


 登校中、いつもの元気な声が後ろから聞こえた。


「おはよ」


「おう、おはよう」


 彼女の名前はアサクラ ミユ。同じ高校に通う同級生で親同士の仲が良いので、それなりに交流のあるいわゆる幼馴染というヤツだ。彼女についてもう少し話すと、髪型は肩までの長さがある甘栗色のナチュラルボブヘアで童顔だけどスタイルが良くて胸もある17歳(自分の容姿については全く触れなかったくせに他人の話になると急に流暢になるのが俺)。彼氏がいるかはわからない。


「今日からテスト始まるねー」


「だなー」


「体操着袋持ってるってことは、兵系は今日実演試験があるんだね」


 【兵系】俺たちの国には兵役が無い代わりに兵士の育成や教育を主体とした学問系統が文系や理系と共にある。各自治体の治安維持や対龍防衛そして対龍戦争のための兵士として就職するのが主な進路だ。命が危険に曝される可能性の高い職業に思えるだろうが、人気がないわけではなく俺たちの通う高校では1学年320人中約80人が兵系に進んでいる。ちなみにミユは理系だ。


「あんまり無茶しないでよー」


「大丈夫だって、小学生じゃないんだし」


「そうなのかなー」


 理系から見たら兵系の試験は相当危険なものだという認識らしい。


「ってか、それよりも筆記試験の方が危険だわ。赤点取るレベル」


「だから試験勉強一緒にしようかって言ったのにー」


 そんなこと恥ずかしくてできるわけないだろ。と言いたかったがミユの親切心を無下にすることが憚れたのでそれは胸中に留めた。っていうか俺が赤点取ることには驚かないのな。まぁ、俺の高校生活二年間見てれば赤点取るのも珍しいと感じなくなるか。

 ミユは明るく社交性が高いのに加えて勉強もかなりできるのだ。それも学年でトップクラスで。なんで俺と彼女が同じ高校に通っているか不思議に思うことが多々ある(ミユは高校受験で第一志望校に落ちてしまったため同じ高校になっただけなのだが、これも口に出して言えるようなことではない)。


 こんな感じの話をしている内に学校に到着した。兵系と理系では校舎が違うのでミユと別れを済まして、俺は教室に向かった。


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